雄阿寒岳登山(1,371M)
    <雄阿寒岳登山:第1編>
登山年月日 平成13年7月21日 (土)  晴
メンバー 殿川紘史  (単独行)
主要コース 【7/20】層雲峡ー>【7/21】阿寒湖畔駐車場(7:00)ー>(7:35)登山口(8:00)ー>一合目ーー>五合目−>七合目ー>(11:55)雄阿寒岳山頂(13:15)ー>七合目ー>五合目ー>(15:40)登山口(16:00)−>(16:30)雌阿寒岳温泉<風呂>(17:30)ー>(18:00)オンネトー国設キャンプサイト(雌阿寒岳登山口(泊)
所要時間 合計時間=8時間<AM8:00−PM4:00>


   雄阿寒岳頂上とパンケトー(背後)

登山道路地図: 【雄阿寒岳】


【7/20】:東大雪荘ー>層雲峡ー>阿寒湖畔への移動(泊)
7月19日<トムラウシ山下山>して「東大雪荘」に宿泊。 宇都宮の自宅を6月26日に出て以来、初めて「布団」で休み、旅館の食事を食べ、ゆっくり「温泉」に浸かって「4泊5日の大雪山縦走」の疲れを癒す。 大部屋で布団が隣の人(東京都内在住)の好意に甘えて彼の自家用車に便乗。 20日早朝、東大雪荘ー>JR新得駅で下ろしてもらい、層雲峡駐車場に置いたキャンピングカーの回収で一日を費やした。 午前6時に<東大雪荘>を出発ー>(7:10)JR新得駅(JR富良野駅(10:08)−>(11:15)JR旭川駅<昼食>(12:40)ー>(13:54)JR上川駅(14時)−><バス>ー>(15:50)層雲峡:キャンピングカー回収<荷物整理・風呂・洗濯・ビジターセンター訪問・夕食>(19:20)ー>(20:30)道の駅「温根湯」<食料品抗購入>(21時)ー>(22:50)阿寒湖湖畔到着。 午後22時50分阿寒湖湖畔到着の為、「コンビニ」以外は真っ暗で、登山口も判りにくいので、仕方なく許可を得て「駐車場で車中泊。 12時就寝。

【7/21】:雄阿寒岳登山記録
コンビニの駐車場で車内に差し込む強い陽光のために6時目覚。 凄い好天で既に陽は高い。 登山口を確認して、「滝口バス停留所:登山口」に、7時35分到着。 狭い駐車場に大型キャンピングカーの駐車スペース確保に苦労。 手早く朝食<にぎり+トマトジュース>を済ませて、8時登山開始。 登山者の乗用車が7-8台あった。 標高24mの阿寒湖湖畔の標識と地蔵尊・登山ポスト・登山ルート地図があり、「雄阿寒岳の一部」や「周囲の山並み」が阿寒湖畔映って美しい。 
雄阿寒岳登山口:阿寒湖畔から見上げる「雄阿寒岳」と取水口周辺の湖畔 雄阿寒岳登山ルート図
水門の小さい橋を渡り阿寒湖沿いに歩くと間もなく「太郎湖」(阿寒湖が水源)と「次郎湖」(雄阿寒岳の地下水が水源)が現れる。 湧き出た水が「次郎湖」に流れ込む沢には「苔むした石」と「苔に覆われた倒木」が折り重なっていかにも神秘的で美しい。 湖畔には「人間の背丈よりも高く・化け物のように大きい葉を広げた「フキ」が生い茂っていた(写真右上)。 聴くところによると佃煮として加工されるそうだ。
太郎湖」に流れ込む阿寒湖の水 巨大なフキの葉
「次郎湖」は水が良く済んでいて透明度も高く、湖底に沈んだ倒木が所々に見える。 浅い所には「真緑の水藻」があり「阿寒湖のマリモ」の色にソックリだ。 丸くなっていたら「マリモ」だ(写真下左から2枚目)。 低温のために腐食し難いのだろうか? 
透明度の高い「次郎湖」と湖底の「倒木と真緑の水藻」
密度の高い薄暗い樹林帯の中には「幾種類ものキノコ類」が登山ルート上にも見られた。 やや陽光が漏れる辺りに来ると「ゴゼンタチバナ」「薊」「ズダヤシュく」「コケ類」が沢山有った。 緩やかにのぼりが続く。 周囲の景色が見えないので、下ばかり向いての歩行のために、地表の小さい植物。キノコ類に自然と目がいく。 
ゴゼンタチバナ アザミ ズダヤクシュ
アカチシオタケ(?) ケシロハツ クヌギタケ(?) ギンリョウソウ
登山ルートには「一合目」「二合目」・・・・の表示が出されていて、後どの位で頂上に到達出来きるかの目安には便利だあったが、相当に歩いたとの意識があるのに中々「五合目」=「ルートの中間地点」が出てこなかった。 幾度も緩やかな坂と急坂を繰り返して、「嫌気がさした頃」に樹林の間から「雌阿寒岳と阿寒富士」の姿が見え出した。   
樹林帯の朝の陽光         マイズルソウ(?)の実         アマドコロ(?) 四合目付近の雌阿寒岳の眺望
あざみの花に群がる「蝶」を見つけて、暫く留まり写真撮影を楽しんだ。 蝶について知識の乏しい小生でも少なくと「2-3種類」はいた様だ。 「エゾシロチョウ」[写真左下から2枚目)と「メスグロヒョウモン」(同3枚目)それに「ギンボシヒョウモン」(同右)、「名前不詳」(写真同右端:羽の裏が半分黒い蝶)。 同じあざみの花に競うように「蜜」を吸っていた(?)。
アザミに群がる蝶 エゾシロチョウ メスグロヒョウモン  ギンボシヒョウモン(?)
展望の利く「五合目」に到達。 10時近い時間で、頂上には、何時に着くのか心配に鳴り出した。 高度=1370mの頂上は中々来ない。 左から「阿寒富士・雌阿寒富士」(下の写真中央)、写っていないが、その右に少しはなれて「フップシ岳(01226m)」が見えた。 「五合目」を過ぎて「七合目」にいたる間には、多くの高山植物が見られた。 下の写真はその一部である。
五合目から見る「雌阿寒岳・阿寒富士」方面 ホソバトウキ(?)
名前調査中 名前調査中 阿寒湖村と「大島」「小島」
ヤット開けた場所・「八合目」に到着。 昭和19年10月〜21年10月までの間使用された「気象観測所」の跡の標識があった。 此処からヤット「雄阿寒岳()山頂」が見えた。 鞍部を過ぎて、最後の登りで頂上に11時55分に到着。 唸る様な「360度の展望」が開けていた。 頂上の標識に向かうと「ペンケトー」「パンケトー」が濃密な樹林帯の中にたたずみ、その背後には、遥彼方に雲にかすんで、「知床方面」が見える。 正面には「フレベツ岳()」「阿寒富士()」「雌阿寒岳()」「フップシ岳」が阿寒湖越しに聳え、右手に霞んでいるのは、4泊5日かけて縦走した「大雪山系」のようだ。 「マリモ見学」で訪れる「チウルイ島」も明瞭に展望出来る。 
「阿寒富士」「雌阿寒岳」「フップシ岳」(左から)と阿寒湖      阿寒湖マリモ生息地方面   阿寒富士・雌阿寒岳と大島
山頂周辺にある高山植物:薊(アザミ)の花に「蝶」を発見。 風景は逃げないので「蝶の撮影」を開始。 「ヒオドシチョウ」の仲間らしい。
図鑑では「コヒオドシ」(写真左下2枚)とほかにもう一種いるようだが「名前不詳」(写真右下:2枚目)だ。
ヒオドシチョウの仲間 :コヒヨドシ
八合目から頂上にかけて小石や岩の間には「イワブクロ」(写真左)や「イワギキョウ」が所々に見られた。 上を向いたのが「イワギキョウ」で、非常に似たものに「チシマギキョウ」があり、横向きに咲く。
八合目のイワブクロ                「イワギキョウ」(八合目と雄阿寒岳頂上にて)
頂上に到着した時に一人の若い女性が、阿寒湖・雌阿寒岳方面を見ながら昼食中だった。 弱い風があり、 時々陽がかげると、寒さを感じる程度で、まともに【陽光を受けると暑い位だった。 時間の経過と共に「上空に雲」が出始め、「雌阿寒岳」や北東部の「ペンケトー」「パンケトー」(大きく阿寒湖に近い湖水)も雲に隠れることがあった。 「パンケトー」が最も神秘的に見えた。 
山頂標識とパンケトー 阿寒富士・雌阿寒岳(手前阿寒湖) ペンケトー
ペンケトー パンケトー(左)とペンケトー ペンケトーと阿寒横断道路
写真下の彼方は「知床半島」方面で、「雌阿寒岳」登山の後で、「羅臼岳」「斜里岳」を目指す方向だ。 約30分も景色に見とれ、山々の同定を楽しんで、12時30分過ぎから昼食に掛った。 
パンンケトー(左)ペンケトー(雲)     知床半島方面   阿寒湖の北東端部 パンケトー
頂上部の眼前の岩に「カミキリムシ」(総称:正式名は不詳)が現れて、「ハエ」との睨み合いが始まった。 直ぐ昼食中断で、480mmレンズでのマクロ撮影に興じた。 その中の一枚を掲載する。 触角まで入れると「5−6cm」の「カミキリ虫」と「10mm程度のハエ(?)」の戦いの結末は確認しなった。 13時ごろ「郷里の友人からの電話」に驚かされた。 千歳市内在住の中学同級生の動静について、尋ねていた件の返事だった。 全部の登山旅行完了時に「千歳市内」通過の時に「再会の機会」が出来そうな「グッド・ニュース」だった。
パンンケトー カミキリとハエの睨み合い(?) シャクナゲ(?)の実 ガンコウランの実
13時15分、山頂滞在:1時間20分で下山開始した。 八合目の潅木の中で「シャクナゲ類の実」と「ガアンコウランの黒い実」を見つけた。 また高山植物に止まる「蝶:コヒオドシ」に巡りあい、撮影した。 黄色の花は「キリンソウ」の仲間・・・? 一匹は「地面」2張り付くように静止した写真も撮れた。 
地上の「コヒオドシ」 高山植物に止るコヒオドシ
荷も軽くなり、樹林帯の急坂のアップダウンを繰り返して、登山口に近い「次郎湖」湖畔にたどり着いた。 何度見ても見飽きない透明な湖水である。 ハイヒール姿の若いカップルがカメラ片手に歩いて来て「この先の道と景色」の質問を受けた。 
水門の橋『を渡り、登山口入口到着。 15時40分だった。 下りは2時間25分だったが、余り写真撮影に時間を使わなかったからだろう。 阿寒湖畔の見学用の橋の先端で、涸れた木に、「白い無数の硬いキノコ」と「小鳥の巣穴」を見た。 
次郎湖 太郎湖 太郎湖流れ込む沢水 キノコと小鳥の巣穴
間もなく駐車場で、今夜の宿泊地の「オンネトー湖畔キャンプ場」をカーナビに入力して、「#241:足寄国道」を辿った。 途中の「雌阿寒温泉にある「野中ユースホステル」で入浴。 真夏の陽光で出た汗を洗い、下着の洗濯も済ませた。 豊富な『湯量』に圧倒され、惜しげもなく排水口に流れ去る。 17時30分にユースホステルの温泉を出て、「オンネントー湖畔キャンプ場に向かった。 途中から「オンネトー」湖畔越しに見る「雌阿寒岳」「阿寒富士」の姿は素晴らしかった。 18時頃「キャンプ場」到着。 18時ー18時40分の夕食前の写真撮影で楽しんだ光景は【オンネトー湖畔散策】で詳しく記載したい。  この【オンネトー湖畔散策】をクリックしてください。
『スライドショー』は下記をクリックするとご覧に慣れますが、予め下記の[Shockwave.com]にアクセスして無償ソフトをPCにインストールしてから御覧下さい。『Shockwave.com』の無償ソフト :  http://jp.shockwave.com/photojam/eula.html

スライドショー :【雄阿寒岳登山】    【オンネトー湖畔散策】