天城山(1406m:万三郎岳)
   
<トレーニング登山>

○ 登山年月日 平成14年3月31日ー4月1日
○ メンバー 殿川紘史、殿川由紀子
○ 主要ルート 天城高原ゴルフ場登山口駐車場(7:15)−>(8:20)万次郎岳(8:30)−>(9−50)万三郎岳(10:10)−>(10:30)片瀬峠(10:35)−>(11:50)ー>(11:10)戸塚峠(11:55)−>(12:10)万三郎岳(12:40)ー>(13:20)涸沢分岐点(13:20)ー>(14:10)万次郎岳登山口(14:10)−>(14:30)駐車場(15:30)ー>(16:00)桜の里(17:00)−>18:00)道の駅「天城越え」(車中泊)
○ 所要時間

7時間15分 <AM7:15ーPM2:30> 全体時間:10時間45分


 
 天城山山頂(万三郎岳と登山ルート概念図

3月31日:移動(函南〜天城高原登山口(車中泊)
春休みの観光客の帰路で混雑する「登り線」を尻目にゆったりした「下り線」を南下し海岸線に出る前に、天城高原ゴルフ場に通じる「遠笠山道路」に通じる道をとり、「伊豆シャボテン公園」、「さくらの里」を通過して「遠笠山道路」を辿り鹿路庭峠からはドンドン高度を上げて立派な道路を登り、「天城高原」も通過。 高度をかなり稼いでもまだ幅の広い上り道を上り「遠笠山」を左に巻いた所でハイカー専用駐車場に到着。 立派なトイレ、ユッタリした大駐車場、その側に境界を接する様に「天城高原ゴルフ場」がある。 晴天の本日、天城高原・天城山から下山したハイカー達が2−3人や5−6人のグループになり現れては駐車場の車で去って行く。  ココが我々の本日の宿泊場所である。  静かで安眠出来そう。 時間があるので約100M先の「天城高原ゴルフ場」入り口まで散策。 ゴルフ場の門周辺に植栽された「馬酔木」が満開の花を付け、夫々の個性か、花の色は微妙に違う。 遠景・近景・接写等十数枚を撮影しながら、早春の陽光を楽しむ。 

馬酔木の花が満開:天城高原ゴルフ場入り口(天城山登山口駐車場奥

車の後部トアーを開放して夕日が落ちるまで日光浴しながら眺めていると徐々に肌寒くなった。  落陽は雲のため最後までは見えなかったが、素晴らしい天気が明日も間違いないようだ

4月1日:天城山登山
6時起床・朝食。 予想の如く良い天気。 7時15分駐車場を由紀子同伴で出発。 舗装道路を横切り「天城山登山ルート案内板で凡そのルート概念を頭に入れた。 やや進んだところに「自発的な石の運搬のお願い」と書いた看板があったが、今日はその要望の沿えず通過。  水のない沢ろ渡るとダラダラした登山路はゴルフ場の西側を巻く様に続く。 

ひとり一石運動の看板 万次郎岳頂上 右上に富士山:万次郎岳〜万三郎岳

やっと視界が利く所から間もなく、8時20分に、周囲を広葉樹に囲まれた、1,325mの「万次郎岳」頂上着。 頂上は何処がピークかの判断が難しく「標識」が唯一の判断材料。 頂上の視界は限られ北々西の方角に「富士山」が見えるくらい。 15分休憩と写真撮影で過ごし、次の「万三郎岳」(1405m)を目指す。 途中、霧が少し掛かり、頂上が見え隠れする程度。 下界は快晴だが、山頂部はどうも今日はすっきりと晴れる晴天ではないらしい。  道中は「石楠花の木」が沢山あり、3週間もすれば満開になりそう。  「富士山」と「万三郎岳」が見えるところで、ガスが罹る「万三郎岳」の背景に記念撮影。  

万次郎岳山頂は雲がかかる 馬酔木のトンネルの表示 石楠花の木々が多い

また予想外に「ブナの大木」が登山道に沿って生育し、伊豆の温暖な地域に存在することを不思議に思う。 それらの大木の幹の表情や形状は一本一本個性がある。  新芽が出るには早すぎるが、多分秋の天城山はより面白いと思った。  大木と巡りあう度に、撮影しながら前進。 9時50分 万三郎岳頂上着。 早めの昼食のおにぎりを食べる。 日本百名山の一つにしては余りにも歩き応えのない登山に「トレーニングの目的」がかなえられず、多少失望。  その先の「片瀬峠」まで歩く事にして出発。

大好きなブナの樹皮模様 四方八方に広がるブナの木の根
      ブナの巨木は表示の印象より見事        やや若いブナの木がきれいな樹皮模様を持つー>巨木は凹凸のみ
上記の表示板から50M奥: 年輪を重ねたブナの巨木群があり驚かされたー>何故こんな温暖地に?? 昔は寒かった??

 
 熊笹とブナが混じった林を抜け、15分下った所が「片瀬峠」。 又トレーニングには距離が足りずに、次のポイント「戸塚峠」まで延長を決定した。 11時10分 戸塚峠着。 見晴らしが利かない平坦地だ。 これ以上進んでも格段の景色が予想出来ないので、引き返す事とし、記録写真一枚を撮り、踵を返す。

往路も後半は快晴に近づき新緑前のブナ林に陽光が隅ずみまで届いた 片瀬峠はまったく見晴らし利かづ 
唯二箇所のみ木製ハシゴ 若いブナの樹皮模様よ枯葉 苔むした倒木の形が素晴らしい 折り返し点:戸塚峠

 
途中で「登山記録帳」の紛失に気付き道中を探しながら歩く。 「石楠花」や「馬酔木の花」が多い林の処々の樹皮がきれいにはがされた木が目立った。  その色から今年の冬に「鹿」の食害と判った。  12時10分、万三郎岳に着き、休憩中の男性(60歳台前半?)にそれとなしに「登山記録帳」の件を尋ねる。 念のために「頂上郵便ポスト」の中を探してみたらと促され「マサカ」??と思いながらも中を覗くと「紛失した登山記録帳」を発見。  「九州登山旅行」の登山予定日・登山ルート・所要時間等を計算した記載が有るのでどうしても失いたくなく、そのことが気になっていた。 多分「休憩用の椅子の上」か「その周辺に落としたもの」を誰かが発見し、ポストに念の為いれてくれたらしい。  感謝・感謝!!  空腹感に誘われ「昼食」と果物。  よく一人でくると言うその男性も昼食の準備をはじめたが、ザック内の所持品の収納の面白さに感心した。 此れほどのやさしい山への登山にしては大きすぎるザックの理由が納得できた。食事用具(食器・料理用具・食材)が一つのプラスチックケースに収納され其のままザックに収まっていた。

鹿の食害:戸塚峠付近 二つ目の木製ハシゴ ヒメシャラの樹皮の色と質感 苔むした倒木 ベンチに都合よいブナの枝
小岳の標識を拝借 落葉しない枯葉とブナ樹皮の苔 復路で富士山が見えた:万三郎岳

    

下山ルートは別の道である「涸沢分岐点」を通過する迂回路を取ることにして、12時40分「頂上標識横」の道を直下する。 今までのルートと正反対に予想外の急坂の連続。 そのルートの諸所に「シャクナゲ」の木々が多く見られまだ早すぎるが後2−3週間もすると素晴らしい「シャクナゲの花のトンネル」が予想出来る。 そのころもう一度訪れたいが、その頃は九州地方だから来年以降の楽しみにする。 道中に数百年は優に過ぎたと思われる広葉樹の大木が諸所に点在。

復路:万三郎岳から北斜面のルート  復路:万三郎岳から北斜面のルート 天高く伸びるヒメシャラの木
 『復路』 : 広葉樹のオンパレード (万三郎岳北斜面〜涸沢分岐点)
『復路』  <石楠花の大木>
         涸沢分岐点から万次郎岳登山口に向かう               苔に覆われた涸沢ルート
苔は梅雨期には見事だろう 唯一の水場:水の流れ見当たらず 万次郎登山口・涸沢ルート分岐点

それらの全ての幹は地面からくねる様に蛇行しながら上に伸び、成長の過程での気候等の厳しい条件がそんな樹形を作ったことを考えた。 13時20分「涸沢分岐点」を通過した点から山沿いに平坦な登山路となり、山に沿ったダラダラの道と沢を幾つも渡り「万次郎登山口」を通過、14時30分に駐車場着。 コーヒーを沸かして日光浴しながら車外で飲み休憩。 1時間後「桜の里」経由で「道の駅:天城越え」を目指す。 大室山を背にした「桜の里」は幾種類もの桜が咲き揃い、「満開のソメイヨシノ」、「紅色の濃い桜」や「白い桜」等を眺めながら公園内の散歩。  更に「大輪のスイセン」や「紅梅」も混じり、中々変化に富む公園だ。  天城山登山前日に訪問した「つばき公園」と登山後に訪問した「桜の里」の写真は【お花公園訪問】として分割して掲載します。 

    お花公園訪問】をご覧になりたい方は左の【  】のタイトルをクリックしてください。