白馬岳登山<大雪渓ルート>:第1編

猿倉駐車場〜白馬尻小屋〜下部氷河遺跡付近

登山年月日 平成18年7月26日(水) 晴〜曇
登山メンバー 殿川紘史・保坂栄一氏
主要ルート 猿倉駐車場(6:05)−>(7:05)白馬尻小屋(7:10)ー>(8:30)大雪渓中間点ー>(9:30)崩壊地点(9:50)−>(10:50)トラバース地点ー>(11:10)お花畑避難小屋ー>(11:45)掲示板ー(12:15)村営白馬山荘(13:15)ー>(13:55)白馬岳山頂(14:00)−>(14:35)村営頂上宿舎(泊)
所要時間 総合時間:8時間30分<AM6:05-PM14:35>

          村営白馬尻荘直下の雪渓
         <例年の雪渓は此処には無い>

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【白馬岳登山ルート地図】 【大雪渓登山概念図】  スライドショー:【第1部】 【第2部】 【第3部】
 
【白馬岳関連情報】  
後立山連峰の北の代表格である白馬連峰は、日本アルプスの最北部に位置しています。白馬三山といわれる白馬岳(2932m)、杓子岳(2812m)、白馬鑓ケ岳(2903m)をはじめ、唐松岳(2696m)、五竜岳(2814m)など、古くからアルピニストに親しまれてきた登山ルートがそろっています。
<白馬大雪渓>
日本三大雪渓のひとつとして知られる全長3.5kmの白馬大雪渓。
雪渓の入り口の白馬尻まではトレッキングが楽しめるハイキングコース。上部は本格的な登山装備が必要。猿倉荘からブナ・トチ・サワグルミの原生林を40分程で御殿場へ到着。ヒスイ色の渓流を抜けると「白馬大雪渓」の白馬尻。幅100m標高差600m、真夏でも0℃で万年雪が延々と続きます。大雪渓の先は、お花畑が広がり、100種以上の高山植物の花が咲き競います。

【白馬岳山荘情報】
<白馬尻> 白馬大雪渓直下

【村営白馬尻荘】 【白馬尻小屋】
<白馬岳山頂>

【村営頂上宿舎】  【白馬山荘】

【白馬岳登山の背景】
7月25日は午前中は小雨。 午後の後半は空に切れ目が現れ始めて、妙高高原から自宅へ帰途の途中に、計画を元に戻そうと「雨飾山」へ別ルートから登山しようと国道#147号を走り、小谷温泉入口まで進んだ所で「道路崩壊・閉鎖」の標識を見て2度、落胆。 再度計画変更。 白馬岳:猿倉登山口は遠くないので、「白馬岳」登山に切り替えた。 夕闇迫る午後7時半に「猿倉登山口」駐車場到着。 約7−8台の車が駐車中だが、殆どのスペースは開いていたので奥の静かな山際に駐車。 雲が切れて「白馬岳〜馬の背〜三国境〜小蓮華岳」方面と思われる稜線をISO=1600、超スローシャッター(1/5秒)で数駒撮影して車内で夕食。 その後、明日からの登山計画案(3案)の最長案、3-4日間の登山・縦走を想定してザックに荷物を詰め込む。

【登山計画案】 
明日からの天候次第で柔軟に変更を前提に考えた。

@第1案:白馬岳<大雪渓コース>ー>白馬岳山頂小屋ー>白馬岳ー>杓子岳ー>白馬鑓ヶ岳ー>猿倉駐車場
A第2案:白馬岳<大雪渓コース>ー>白馬岳ー>雪倉岳ー>朝日岳山荘ー>雪倉岳ー>白馬岳ー>猿倉駐車場
B第3案:白馬岳<大雪渓コース>ー>白馬岳山荘(泊)ー><大雪渓コース>ー>猿倉駐車場


スライドショー:【第1部】
苗名滝ー>雨飾山方面に向かう途中で「大望峠」を通過。 生憎雲が掛かり掲示板の様な北アルプスの展望はごく一部見えたのみ。 「雨飾山」ー>「白馬岳」に切り替えて猿倉登山口へ登山前日の25日到着。 最後の写真(右下)は駐車場到着直後の夕闇迫る時間で手持ち撮影可能限界の写真である。 明日以降に天気次第故に、最長の縦走案で必要な荷物・食料を詰め込んで就寝。
大望峠の掲示板 雲間に見えた近くの山 西岳連峰の掲示板 猿倉着1時間前の山並 猿倉駐車場からの白馬岳方面展望
予想以上の天気の好転に目覚めて直ぐに車外から稜線を展望すると既に陽光が差した直後で正確な稜線の特定は出来ないが残雪が見える部分を撮影。 6時05分に駐車場を出発。 幸いに同じ駐車場から車道に出る登山者を見て追いついて、白馬岳までの同行を申し出た。 その登山者は下山までお世話になる長野から来た「保坂氏」だった。 
猿倉駐車場から見えた白馬岳方面の稜線:既に陽光が当たる 猿倉の記念碑 22日崩壊発生の告示
保坂氏と緩い勾配の車道を歩きながら、眼前に見えた稜線を撮影。
白馬岳?? 猿倉駐車場〜白馬尻小屋途中の車道水溜り雨に映る稜線


スライドショー:【第2部】
未舗装の車道を約50分、其れに続き白馬尻への狭い登山道を通過するが、視界が開け猿倉登山口駐車場から見えた稜線とは違う景色目に入る。 白馬尻荘(村営)の100m程度下の沢から厚い雪渓が始まった。 独特の凹凸ああり、表面は汚れていて綺麗な雪面の面影は無い。 例年はその小屋から数百メートルも上部から大雪渓が始まるらしい。 今年の残雪の多さの影響だ。 
右手に沢を見つつ前進すると村営と民営の山小屋が視界に入る。 山小屋然とは見えない「村営白馬尻荘」は全面に窓があり寒冷地の建物とは異なる。 毎年7月に組み立て、11月には全部撤去すると聞いた。 2軒の山小屋前面には雪が皆無だったが、周辺には高く詰まれた雪の山があり、機械的に除雪された為だろう。 
雨後の水溜は多い 右下の渓流の水量も雨後の為に早い流れ 車道終点〜白馬尻小屋へ
ムシカリ 車道終点〜白馬尻小屋間の稜線は十分な陽光が届いていた ニリンソウ
白馬尻付近のニリンソウ 大雪渓最奥部の残雪に覆われた峰 大雪渓開始点:小屋直下 融雪直後に生えるフキノトウ
村営:白馬尻荘 大雪渓雪面 村営:【白馬尻荘   民営:白馬尻小屋 【白馬尻小屋】


スライドショー:【第3部】
猿倉登山口出発から丁度、1時間で白馬尻荘前に到着。 ザックを置いて休憩しながら給水・スナック補給をする。 振り返ると稜線が凹凸の激しい稜線は「戸隠連峰」らしく青色に見える。 山荘内には家族と思われる3人が居るのみ。 小屋周辺には高山植物の「ニリンソウ」「キヌガサソウ」の純白の花が咲く。 白馬尻山荘付近の高度=1560m程度
アイゼンを装着して、7時10分に民営:白馬尻小屋横を通過して愈々「大雪渓」へと前進開始。 岩やガレバに比べ雪渓表面には凹凸があり、適度に柔らかく歩行し易い。 此処から3-4キロの大雪渓登坂に差し掛かり、長年想像した場所を歩く感触をかみ締めながらアイゼンの食い込む音も心地良い。 
徐々に大雪渓の幅も広がり、上部の見える所に来ると、下山するパーティーのカラフルな隊列が見える。 最初のグループは中高年女性中心でその構成と年齢に驚く・・・自分の年齢は忘れて・・・。
村営:白馬尻荘正面 戸隠連峰望遠 民営:白馬尻小屋前出発直前 大雪渓小屋前終点
民営:白馬尻小屋の布団干し風景 大雪渓崩壊点注意! ニリンソウ キヌガサソウ
白馬尻小屋直上部:例年は此処まで雪渓は無い 小屋方面の俯瞰 大雪渓もかなり見通せる位置へ
大雪渓の幅が広がり下山者の群れも見える カラフルな服装の登山者の大半は中高年女性 雪面には独特の凹凸

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