残雪期の白山登山:第2日-@
室堂山荘〜御前ヶ峰〜室堂山荘
〜甚之助避難小屋〜中飯場〜別当出合〜市ノ瀬
駐車場
登山年月日 平成17年05月04日(木) 快晴
登山メンバー 羽田氏(リーダー)・殿川紘史・松倉氏・田村氏・中島氏
主要ルート 【5/4】室堂山荘(5:30)−>(6:20)御前ヶ峰(7:00)ー>(7:20)室堂山荘(8:00)ー>(9:00)甚之助小屋(9:20)ー>(9:55)中飯場(10:15)ー>(10:50)別当出合登山口(11:10)ー>(12:40)市ノ瀬(13:20)ー>(13:40)白山の湯(14:10)ー>(20:00)松本(21:00)−>(23:00)神川町(23:20)ー>(2:15)宇都宮自宅
所要時間 登山・下山=7時間10分<AM5:30-PM12:40>

        白山山頂へ付近からの展望
       <(右):室堂山荘群・(背景):別山>

  白山主要登山道案内図    白山登山ルート図<砂防新道中心>   <略図>  

 画像をクリックすると拡大出来ます   【スライドショー:『第1部』 『第2部』 『第3部』 

 【第2日目ー@:室堂山荘〜御前ヶ峰】 

午前4時過ぎに窓の明かりで目覚めたが、直ぐ起床せず毛布に包まる。 4時45分起床。 昨夜は防寒着も着込んで午後8時前に就寝したが、11時頃少し熱さを感じて一枚を脱いだがそれ以降は熟睡したらしい。 窓際直下に頭を置いて寝た羽田氏は夜中に寒くて眠れず、ザックからシュラフを取り出して其の上に2枚の毛布を掛けてヤット寝れたとの話。 窓際のコールドドラフトは無視出来ない。 起床直後にトイレ・洗面に直行・・・朝のトイレの混雑を恐れた。 5時10分頃全員5名揃って屋外に出てサブザックだけを背負って完全防寒で出発準備。 早朝の雪渓の凍結を予想して全員アイゼンを装着した。 出発前に朝日が当たり始めた「別山」方面の写真を数枚撮影。 ストレッチして5時30分に山頂mに向かう。 少しずつ高度が上がるに従い赤い屋根に当る陽光や背後の山並みが立体的に見え始める。 其の都度振り返って写真撮影。 早速に指先が冷たく感覚が鈍くなり始める。
山荘前で全員集合出発準備完了。  山荘背後の山並みに朝日が当り始める。  別山の稜線の東側の雪面が輝く
山荘付近の大雪原にも陽光が届き背景の山並みの輝期が見る見る下に下がって来る。 山荘下の雪原が輝いた。
登山路は白山の山影で完全に日陰で高度の上昇と共に肌に当る風が強く切れる様な痛さを感じる。 ドンドン雪原が陽光で覆われる速さは早くなる。 山荘に赤屋根全棟が陽に照らされ、白く輝く雪原・日陰の黒色は赤い屋根で特に目立つ存在だ。
雪渓はやはりバリバリに凍結しているが、アイゼンの架かりは良好で全く問題なく登坂出来、其の音は気持良く響く。 朝日に輝く背後の山並みと山荘付近の日陰の雪原のコントラストは見事だ。 思わず見蕩れてしまう。 写真撮るたびに4名の同行者との距離が離れ、其れを急いで追う動作が続く。 指先と露出している顔面・耳だけが痛い・・・。 気温はマイナス5度・・それに風速を計算するとマイナス10度位だろうか?  
少し登ると、太陽の上昇と高度の変化で又風景の様子が変わる。 同じ風景を見ても景色は変わる。 神秘的だ・・・ マイナス10度は「デジカメ保証使用温度=0度C」を大きく越える。 作動不良発生が怖い。 防寒フリースの胸に撮影の度に仕舞い込む。 中島さんへ「低温カメラ対策」をアドバイスした。 「小型カメラ」程、低温の影響は大きい。<去年3月中旬の谷川岳登山で同行者のコンパクトデジカメは山頂では作動しなかった> 作動用電池能力は低温では極端に落ちる。 山荘右手の雪原に陽光が不思議影を作る<中〜右上写真3枚>
「青石」標識通過:山頂までの全行程の1/3地点だ。 高度が上がるに連れてた体感気温はドンドン下がる。 陽光が雪面の凹凸を見事に再現する。 残雪期登山の早朝・夕方だけ観察出来る情景に唯感動!! 雪渓が終わり、岩だけのルート地点でアイゼンを外す。 手先の感覚鈍く時間が掛かる。 
オーッ!! 背後の山影を写す『ブロッケン現象』らしき影が見える。<左と右端の写真> あそこに立てば人間が浮かび上がるかもしれない??・・・ 6−7棟の山荘と白山神社の屋根も全部陽光を浴び始める。 
白山稜線の影部分と山並み東面・雪原は純白と暗黒のコントラスト <白山左>乗鞍岳と<右>御嶽山望遠
乗鞍岳(左)御嶽山(右)  山荘周辺の雪原全体が朝日に照らされて輝く。 特に赤い屋根の山荘は非常に目立つ存在
山頂の略中間点(高天原)で小休憩時に記念写真撮影。 また雪渓があるが勾配は緩くアイゼンなしで問題なく前進。
高度:約2600m位で白山山頂までの距離は400mを切る地点。 赤い屋根の山荘もかなり小さく見える位置だ。
真南方向の山並み 南東方向の別山と其の稜線。  山荘周辺の大雪渓もハイマツでの区切りが見える
岩・ハイマツ部分と雪原の区別は明瞭だ。 白黒のパターンが面白い。 足元は岩石ゴロゴロの登山路となる。 
山頂は間近に迫るに従い山頂を越えてくる風が強く感じる。 ザックには最悪時用の防寒ヤッケが在るので・・未だフリースで我慢出来そうだ。 アルプス方面の山並みは太陽の上昇と共に霞状の幕?で視界が遠くなるようだ。 
「白山比盗_社奥社」の緑の屋根が見え始める。 山頂は直ぐ其処!! 「白山奥社」は強風から守る石垣で囲まれている。 午前7時20分、白山山頂:御前ヶ峰(2702m)に到着した。 360度の展望は凄い!! 

気温・風の影響で「薄い手袋の指先」と露出している「耳・顔面」が痛さを感じる。 デジカメの低温性能を心配して絶えずフリースの胸に仕舞い込む事が効いてか、山頂までの撮影には支障は出ないが、作動用電池容量メーターが70%消耗を示す。 予備電池:2本あるので大丈夫だった。 同行者5名全員山頂で思い思いに素晴らしい景色を満喫する。

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