北アルプス縦走・第4日

<双六小屋〜槍ヶ岳〜南岳山荘


第6編<大喰岳〜中岳〜南岳〜南岳小屋>

登山年月日 平成18年8月3日 <快晴>
登山メンバー 殿川紘史 <単独行>
主要コース 双六小屋(5:15)−>(5:50)樅沢岳(6:00)−>(7:00)岩山(7:10)ー>(8:45)千丈乗越(9:05)−>(10:20)槍ヶ岳山荘(10:30)−>(10:50)槍ヶ岳(11:05)ー>(11:20)槍ヶ岳山荘(12:00)−>(12:30)大喰岳(12:40)−>(13:10)中岳(13:25)−>(13:40)水場(13:50)−>(14:35)南岳(14:45)ー>(15:00)南岳小屋(宿泊)
所要時間 総合:9時間45分 <AM5:15-PM3:00>

   中岳山頂付近〜大喰岳〜槍ヶ岳〜東鎌尾根稜線
       
  <中岳山頂より北方向を展望>

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スライドショー 【第1部】 【第2部】 【第3部】  【槍ヶ岳〜南岳コース】

【北アルプス縦走全体図】 【登山ルート図】 【周辺概念図】  【槍ヶ岳山荘】 【南岳山荘】


スライドショー:【第1部】
12時30分、大喰岳山頂着。 槍岳山荘から丁度30分の距離で、北を振り返ると槍ヶ岳の山頂には雲が掛かり始めていた。 槍ヶ岳の右下に見える頂は「独峰」らしい。 小槍は陰になり見えない。 午前中と違い、西側谷間から雲が湧き始め上空には青空が見えても稜線は雲の影響を受けている。 高山特有の上昇気流による天気の変化だろうか?

槍ヶ岳東側の尾根は「東鎌尾根」だろう・・・・尾根右端に赤い屋根の山荘「ヒュッテ大槍」が見える。 手前は谷間一杯に残雪が拡がる。 中岳山頂には13時10分に到着。 大喰岳ー>中岳は30分の距離。 ザックを置いてスナック・水を補給しながら15分間休憩。 

13時25分に中岳を離れ、左へ廻り込みながら、石が多いルートを下り始めた。 急に視界が悪くなり、100m以下となる。 多少、不安を感じながら下り続け行き違った登山者に確認して間違いない事を確認。 下り切ると4-5名の登山者が群れいた。 其処が湧き出る「水場」である事を知る。 資料によるとこの一帯は大小の石原でありながら、水が湧くのは不思議!! 理由は地下は永久凍土の為に、雪解け水が浸透せず、くぼ地である此処で表層に湧き出る為だと言う。非常に冷たく、美味しい水をタップリ飲み、2本のペットボトルに充填した。 10分間留まった。

窪地を通過して緩い勾配を登ると石を積み上げた様な場所に標識はあり、「2986mピーク<中岳〜南岳>中間地点」と書いてある。 此処から南岳まで30分らしい。 
大喰岳:記念写真 中岳〜北穂高岳方面の東斜面 イワベンケイ ミヤマクワガタ
天狗原方面 中岳?展望 大喰岳から「槍ヶ岳」・「東鎌尾根・ヒュッテ大槍」方面を展望 中岳への橋戸
中岳山頂(3084m) 中岳はスグソコ!! 中岳山頂から槍ヶ岳を振り返る ザックベルトに止まる「テントウムシ」
中岳:記念写真(12:30) 中岳下部の水場で補給:伏流水が湧き出る。 この地下は永久凍土故に浸透しないらしい 中岳(40分)・南岳(30分)中間地点標示


スライドショー:【第2部】
前進するに連れて、稜線の視界は悪くなり、前方に在るべき「南岳」や背後に見えるべき「中岳」双方は全く見えない。 大きい岩が見える手前で一人の登山者が立ち止まっている。 何か撮影している様子・・・・近づくと眼前10mに「ライチョウ」が砂遊びしていた。  登山ルートの中央部で前進出来ない。 5mまで細心の注意を払い近づき、ズームアップで撮影。 5−6フレーム写した時に、その登山者が動いた事で、ライチョウは岩陰に走り去った。 もう出そうにない・・・

ガスが掛かると「ライチョウ」が出ると言うがその通りだった。 頭頂部は赤色で尾や胴体下部と羽の内側が少し白い冬毛に生え変わりつつある。 意外に人間を見ても恐がらない様だ。 

14時35分、ガスに覆われていた「南岳」山頂に到着。 時々、ガスが薄くなり、南岳小屋は見え隠れした。 アア!今日の長い稜線歩きは最後の来た事を実感。 「水場」で逢った京都から来たと言う二人連れの中年ご夫人も追いついて来た。 ガスで視界は悪いが、跡僅かの地点到着で皆、悠然と休憩している。 右股谷のある「槍平小屋」への分岐路がある「西尾根」稜線が見える。 

14時45分、山頂を離れ、眼下の「南岳小屋」へ向かう。 ガスの間に間に小屋脇の「テントサイト」が見え、赤色・黄色・緑・青色のテントがボンヤリと見える。 15時00分に今日の宿泊地「南岳小屋」に到着。 
中岳ー>南岳へのルート上の岩手前の平坦地に「ライチョウ」1羽が砂遊びに熱中
約5m程度の距離で撮影:距離を値締めたら逃げた ますますガスが濃くなり始めた 天狗原分岐
ヨツバシオガマ 南岳山頂から見る小屋 南岳(14:35) 南岳ー>槍平小屋:西尾根稜線
南岳斜面から見る南岳小屋 縞模様の植層 山荘横のテントサイト 南岳小屋玄関:15:00 約10貼りのテント


スライドショー:【第3部】
15時過ぎに「小屋」へチェックイン。 驚いた事に今夜は大勢が宿泊予定で、「フトン1枚に二人就寝」と言われ、読みが外れた・・・と思った。 意外や意外、「槍岳山荘」は比較的すいているらしい。 ローカへ荷物を置き、2段ベッドの上段だと指定された。 夕食まで2時間もあるので、小屋の外で景色を見ようとするもガスが押し寄せて、上空の空以外は視界なし。 

夕食後、18時10分に再び小屋の外へ出た。 一瞬、晴れ間が出たが長続きせず。 今日の夕焼けは駄目だろう・・・と暗い気持となる。 18時20分頃、誰とはなく、東側谷間の雲海に「ブロッケン」現象が見れそうだ・・・と集まり出した。 其れに釣られて、雲海を眺める中に、7−8人並んだ登山者のボンヤリした姿が雲海に浮かんだ・・・『ブロッケン』到来!!
それから5分間、人影が浮かぶ度に撮影を繰返した。 18時半頃、殆ど真横から照らす夕陽で、自分の短い足は途轍も長い人影と共に浮かんだ!! 紛れもない「ブロッケン」現象・・・其れも自分が中心に居た・・これが今日の夕方のハイライト。 

19時10分頃まで屋外で粘ったが、見応えある「夕焼け」はなく、僅かに「笠ヶ岳」方面稜線に僅かに焼けたのみ。 19時15分に小屋に戻る。 就寝するも騒がしいグループが近くで酒宴らしく、中々寝付けなかった。 
     <総歩数:72500歩>
風力発電機 南岳小屋キャンプサイト 南岳小屋東側雲海に現れた「ブロッケン」現象
6−7人の人影が夕陽により雲海に映る「ブロッケン」現象 陽光が下がり、下部から夕陽が当たり延びた影
この人影は撮影者 ガスを透過した黄色 笠ヶ岳方面の稜線に沈んだ夕陽と夕焼け:@A(左:19:09)・B(右:19:10

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