守門岳(1537m)登山:【日本200名山】
<二口コース>


登山年月日 平成16年6月13日(日) 曇・雨・晴
登山メンバー 登山同好会会員+殿川紘史(ゲスト参加)
主要登山コース 【6/12】宇都宮(14:40)−>田島ー>只見町ー>(19:55)猿倉橋駐車場(車中泊)
【6/13】猿倉橋駐車場(7:35)−>(7:40)二口登山口(7:55)−>(8:55)保久礼小屋(9:05)−>(9:45)キビタキ小屋(9:55)−>(10:40)大岳(10:45)−>(11:25)大岳の分岐(11:30)ー>(11:55)青雲岳(12:00)−>(12:15)守門岳山頂(13:00)−>(13:30)大岳の分岐ー>(14:45)滝(14:50)−>(16:15)猿倉登山口駐車場(16:50)−>(17:35)六十里越トンネル手前登山口(車中泊)
所要時間 登山時間:8時間40分 <AM7:35-PM4:15> 総行動時間:12時間 <AM7:35-PM5:35>

守門岳頂上からの下山路   
(登山同好会の皆さん)

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守門岳登山ルートマップ
守門岳登山記録:スライドショー

【守門岳概要】日本200名山
新潟県のほぼ中央、秀麗な山容を横たえている山と紹介されている。 鳥海火山帯に属する休火山で、山稜の東面は爆裂火口跡と見られ絶壁が数百メートルにも及び、西面の穏やかな山容とは対照的だ。 車では関越自動車道小出から、国道252号、290号を経由、貫木から県道347号に入り二口平まで約30km。 300名山の「浅草岳」の北西に位置している。 

【登山の背景】
去年11月初旬、日本百名山」聖岳登山の時のリーダー:羽田氏の紹介で、登山同好会の例会で計画された「守門岳」に同行させて貰った。 その序に南西に位置する「浅草岳」に登山して「ヒメサユリ」を撮影する事も念頭にあった。
【登山ルート】守門岳登山ルートは以下の四ルートが在るが今回は『ルートCー>Bの組み合わせ』だった。
@<南部>大白川ー>登山道入口ー>小鳥帽子ー>守門岳山頂 :3時間15分
A<南西部>田小屋ー>籐平山ー>小鳥帽子ー>守門山頂: 時間不明 (熟練者ルート)
B<西部>猿倉橋ー>護人清水ー>大岳の分岐ー>守門岳山頂: 3時間35分
C<北西部>保久礼駐車場ー>保久礼小屋ー>キビタキ小屋ー>大岳ー>大岳の分岐ー>守門山頂:3時間20分

【6/12】宇都宮自宅を14時40分に出発。 国道#4号ー>矢板市ー>国道#400号ー>#121号ー>田島町#352号ー>内川#401号ー>山口#289号ー>只見町#252号ー>入広瀬#290号−>貫木#347号(県道)ー>猿倉橋駐車場に午後7時55分到着。 小雨が降り続き、20台程度駐車可能のスペースが有ったが、1台も居なかった。 立派なトイレもあり申し分ない宿泊場所だったが、『クマ出没注意』の看板を県道#347号入口で見て注意した。 夕食を食べて午後9時頃就寝。 明日の天気は少し怪しくなった様な天気予報を聞いた。 埼玉北部の登山同好会の月例登山グループは、今日の午前5時マイクロバスで出発し、この駐車場に午前8時過ぎに到着予定に合わせて、起床・朝食を計画したが、目覚まし時計よりも早く5時50分起床。 6時30分には朝食終了。 昨夜一台も居なかった車が、駐車場に溢れ、更に奥のスペースも含めて、午前7時には満車状態。 

予定よりも早い7時30分頃、待っていた登山同好会一行のマイクロバス到着。 羽田氏からメンバーに紹介してもらい一日を16名のメンバーと行動を共にする。 トイレ休憩後、徒歩30分の「二口登山口駐車場」にマイクロバスで移動。 リーダー氏の号令で柔軟体操後、午前7時55分、出発。 こんな大グループとの登山経験はないので少し緊張。 暫くは砂利の車道歩きして、愈々階段状の登山道に入った。 タニウツギとムシカリの花が雨に濡れて生き生きしていた。

二口登山ルートマップ 猿倉橋駐車場トイレ タニウツギ 二口登山口を出発 ムシカリ

8時25分、保久礼小屋到着。 水場がありメンバーは殆ど給水して小休止。 外のグループも水場に到着。8時35分小屋を出発。 階段で整備された登山道が続いた。 道中で「ギンリョウソウ」が有った。 キビタキ小屋と保久礼小屋の中間点で「雨」が降り始め、全員雨具をつけるために休憩10分。 遂に小雨から本降りを思わせる雨になって、粘土質の登山道は小川の様に水が流れ始めた。 登山道の両側は樹林帯が迫る。 キビタキ小屋到着と同時に「ドシャブリ」になった。 リーダー氏と羽田氏の会話は「この雨が継続すれば登山中止」もありうることを考え始めた。 天気予報は100%が外れてしまった。 約30分間、程々の強い雨が続いた。 道中で下山して来る登山客が増えだした。 大岳山頂から引き返して来たらしい。 大岳山頂では風雨が強く寒かった・・・と。 数十メートル先が見えないガス濃度になった。

ギンリョウソウ 保久礼小屋・水場 バイカオーレン ガスが濃くなる シラネアオイ

ぬかるんだ登山道は益々状況が悪化していた。 こんな悪天候下の登山は余り記憶にない。 雨だけで風がないので最悪ではない。 10時40分、ガスが濃い「大岳山頂」到着。 山頂部には残雪が暑く積もっていた。 天候はやや安定の兆しが見られる。「曇・時々小雨・ガス」の状態で最悪期は越えた模様。 ぬかるんだ登山道の両側に高山植物が色々在るが、名前が判らない「花?実?」が有って、名前調査の為に写真撮影した(写真下左から2番目)。 「ヒメサユリ」は殆どつぼみ状態だった。 一輪のみ開花した物を見たが、雨で撮影を断念。 ヨウラクツツジは諸所にあり、ニッコウキスゲも一輪だけ開花したのを見た。 

ミドリユキノシタ? ?? ヨウラクツツジ ニッコウキスゲ カラマツソウの蕾

11時55分、青雲岳()通過。 小さい池には「ミツガシワ」の花が咲いていた。 周囲には「カラマツソウ」可愛いの蕾を見た。 視界は殆どなく、ガスが無ければ、周囲の山々の展望が素晴らしいのに・・・との声が出た。 12時15分、ヤット守門岳の山頂に到着。 風も無いので直ぐ全員の記念写真を撮り、昼食を食べ始めた。 じっとしていると寒くなるのか、雨具や重ね着をする人が増えた。 山頂の三角点の近くに「ナナカマドの花」が有った。 視界は全く期待出来ず。午後1時、出発の合図が出て立ち上がると、周囲のガスが薄くなり、視界は開け始めた。 前方の峯や残雪がガスを通して見えたので急いで撮影。 見る見る視界は改善され出した。

ミツガシワ 山頂表示塔前 ナナカマドの花 下山直前急にガスが晴れ始めた瞬間

大岳岳・青雲岳方面が見え出した。 下山しながら、辺りの稜線と残雪の風景を撮影しながら歩行。 薄日が見えたと思うと辺りの景色が広がって、残雪の多い「守門岳」周辺の様子が確認出来始めた。 

山頂出発直後の天候回復:ガスが晴れ始める 青雲岳東斜面 此れでも中高年??

青雲岳近くの湿原は「木道」が敷設されているが。かなり腐朽して、滑りやすく、最深の注意がないと滑ってしまう。 北東部の平野も厚い雲の下から確認可能となった。 なんと急激な天候の変化だろう。 もう3時間早く改善して呉れたら・・・と残念だが、下山風景でも見えることを良しと考えよう。 

青雲岳を目指して 厚い雲間から見る下田村方面 青雲岳東斜面
青雲岳の湿原と木道を渡る会員達 陽光に照らされ面白い残雪の形       峯を隠す雲の陰

1時30分、大岳の分岐点で「猿倉橋」へのルートを下り始めたが、予想はしていたが、其れよりも「登山道」の状態が悪く、ぬかると同時に非常に滑りやすく、細心の注意と足のコントロールを要求された。 急斜面は「ストツク」が無いと歩けない所も有った。 雨の心配はないが、滑りやすくぬかるんだ下山道は続く。

大岳山頂部と東西斜面の残雪 青雲岳の残雪 シラネアオイ チゴユリ

14時45分頃、下山ルートの中間点(5/10表示)に到達。 此処からの「オカバミ沢の滝」は良く見えるポイントだった。
小休止・給水をして14時50分、下山開始。 またぬかるんだ急坂の下山が続く。 植物にも詳しい羽田氏から「イワカガミ」と「イワイチョウ」の葉の違いについて説明を受けながら、実物サンプルを探して解説して貰った。 「イワカガミの葉」は周囲に「ノコギリ状」の鋭角のギザギザが在るに反して、「イワイチョウの葉」は先端が引っ込み且、葉の周囲の鋭角状のギザギザは無いー>下写真中央参照。 また「アマドコロ」と「ナルコユリ」の区別も簡単でないことが説明された。
<注>下山後、Webで調べたが、羽田氏の説明よりも曖昧だった。 ブナ林に囲まれた「護人清水」で美味しい水を飲む。 

オカバミ沢の滝 ?? イワカガミとイワイチョウの葉の形状の違い 若い純ブナ林帯を下る タケシマラン

散々苦労してぬかるんだ道を通過して、午後4時15分、猿倉橋駐車場に到着。 空は真青な空に白い雲が浮かび、快晴に近い天気になった。 福島さんのカメラを探しに「二口駐車場」に車で行ったが、目的のカメラは無かった。 同好会のマイクロバスは既に駐車場で待機していた。 汚れた靴・スパッツ・雨具を脱いで「行動着」に替え全員バス乗る。 リーダーと全員の方々に「ゲスト参加のお礼」をして16時35分、バスは発車。 16時50分、明日の浅草岳の登山口に向け出発。 気持ちよい快晴の中、「田子倉湖」を回り込む「国道#252号」の「六十里越トンネル」手前の登山口に『到着。 簡単は登山口の表示と登山届ポストがあり、駐車スペースは3台分。 6時30分頃の浅草岳南斜面が夕日に照らされた。 日没後「満天の星」で明日の快晴を確信して就寝。