白川郷訪問:第1/3編

訪問年月日 平成17年7月25日(土) 快晴
訪問者 殿川紘史 <単独>
訪問ルート 【7/24】自宅(9:10)−>(17:00)安房峠付近(20:40)−>(21:40)高山市内道の駅(車中泊)
【7/25】道の駅(8:00)−>(9:30)白川郷・見学(13:50)−>(14:25)白山スーパー林道<三方岩岳駐車場>(14:55)−>(15:30)三方岩岳(16:15)−>(16:45)駐車場(車中泊)
所要時間 【高山市内まで】12時間30分<AM9:10-PM9:40>
【白川郷見物】4時間20分<AM9:30-PM1:50>
【三方岩山登山】1時間20分<PM2:55-PM4:15>

    明善寺本堂(奥)と明善寺郷土舘(4階建)

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 【合掌作りとは?】   【白川郷へのアクセス情報】   【白川郷観光情報】   【荻町合掌住宅地図】
【白川郷:合掌作り集落】
『白川郷・五箇山の合掌作り集落』は、1995年12月ユネスコの「世界の文化及び自然遺産の保護に関する条約」に基ずく世界遺産リストに記載されました。 このことは、合掌作り集落が人類の利益のために保護ざれる遺産として優れた普遍的価値があることを意味します。  
世界遺産『白川郷・五箇山の合掌作り集落』は、白川村荻町と上平村菅沼、平村相倉の三つの集落から構成されています。 荻町集落は、其の中でも最も南に位置し45.6haが世界遺産として認められています。 
「合掌作り」とは、「屋根内を積極的に利用するために、扠首構造の切妻造りとした茅葺き家屋」のことで日本のどの地域でも見られない民家の形です。 其の急勾配の大きな屋根は、積雪に耐え、また内部を何層にも分けて養蚕に利用するための工夫から生まれ最も発達した合理的な民家形式の一つと言えます。 
合掌作りの大きな屋根が並ぶ美しい景観は、世界的に重要な文化遺産で、かってはこの近辺のほとんどの集落に合掌作りの家が並んでいました。 しかし現在そうした風景を残しているのは、この荻町を含む三つの集落だけです。 
経済成長の著しかった日本という国で、この美しい環境を守ってきた住民の努力もまた、評価の対象となりました。

                                                <白川郷展望台の石碑文から転載>

【白川郷訪問の背景】
8月9日に旭ダウ(株)鈴鹿工場勤務時代の友人・先輩と『西穂高岳登山』計画がるので、参加させてもらう事になった。本来は7月16−17日に計画されたが、小生のキャンピングカーの故障修理が切欠で、延期されて8月9−10日になった。 この登山だけで往復するのは合理的でないので、下記の幾つかの登山計画と組み合わせる事にした。 
「花季の白山登山」「荒島岳登山」「立山登山・縦走」「剣岳登山」である。 
宇都宮からの道中を考えると、先ず『白川郷』に立ち寄り、更に「白山登山口」への道中で、『白山スーパー林道』の大自然も満喫したくなり、追加して、全体計画は7月24日出発、8月10日帰着の『18日間の登山旅行』に膨らんだ。

白川郷集落写真スライドショー 【第1編】 【第2編】

7月24日午後9時40分頃、高山市郊外の「道の駅」で車中泊する事を決める。 10時半頃に就寝。 ロングドライブと車の異常の緊張の疲労もあって直ぐに熟睡。 
朝6時40分起床。 7時の天気予報で晴天になる事を確認。 朝食後、8時前に白川郷を目指し国道# を辿る。 「御母衣ダム」の側を通過して北上。 9時時半頃、白川郷北部入口に到着。 車を駐車場に入れてナップザックで写真撮影しながらの集落内の散策に出掛ける。 暑すぎるようなカンカン照りの天気となる。

白川郷北部の「かん町」周辺の田圃に点在する合掌作りの屋並:道路沿いの民家は「レストラン」「民宿」として使用されている。
3階建から4階建が多い。 この近くに「技術伝承舘」も在って、合掌作り家屋の内装等の修理や製作等を訓練している様だった。 
道路に面したこの大きな4階建の合掌作りの家は「土産物店兼レストラン」の様だが、朝が早い為か、観光客は皆無。
写真中央から右の新しい茅葺家は重要文化財「和田家」で家の東側に入口と大きな池がある。 看板には江戸中期の建造とある。 家の周囲は池や消雪溝で囲まれている。 豪雪地帯での除雪対策で屋根から落ちた雪は軒下の「消雪溝」に入り、地下水が流れる流水で雪が融ける工夫だろう。 和田家への観光客は多かった。 合掌作りの民家としては最大級の規模を持つ高品質の建築で、世界遺産:白川郷の合掌造り集落を代表する民家であるらしい。
和田家横の倉庫と裏から見る和田家の屋根 白川郷北部の山沿いの民家:殆ど民宿かレストラン・土産物屋
レストラン入口 古い茅葺の倉庫
明治23年建築の「長瀬家」で最大の5階建の民家。 樹齢150〜200年の天然檜や300〜350年にもなる栃、欅、桂等の巨木が使用されている。 此処の大屋根葺き替え工事は平成13年から1年がかりの作業の模様は「結」の精神を伝えるドキュメント番組として全国に放映された。 消雪溝は道路側にもあり、綺麗な水には大きい鯉が泳ぐ。 其れを釣り上げようと熱心に試みる子供・・・
南北に走る道路から縦横に各民家に通じる小路が出来て、其処を大勢の観光客が観光地図に従い歩き廻る。 「神田 家」はレストラン兼民族資料館として入舘は「有料(約300円:大人)」。
明善寺の郷土舘の望遠:最奥部の建物はお寺の本堂建築 現在の景色 約30年前の景色
白川郷集落全体が合掌造り家屋の保存と公開を両立させている。 実際に合掌造りの家に住みながら、観光客が周囲を見学する煩わしさに耐えて、常に「笑顔」で挨拶を返してくれる老人が多かった。 民家の周辺から流れた水を纏めて流す
小川もある。 

【道中のハプニング】
キャンピングカーの冷却水漏れ修理で約1週間登山旅行を遅らせていたが、22日に修理完了して24日に18日間の登山必要機材・食料・衣類等自宅を出発。 約2週間前に更新した最新鋭のDVDカーナビの試運転も兼ねていた。 10年使用した旧式に比べ、操作性・追随速度・地図の詳しさで比較にならぬ進歩に驚く。 渋滞情報から抜け道も推奨する事まで。 
順調に運転して「松本市」に近づくと『上高地公園線』の不通情報が各所に標示されたが、此れは出発前に承知済みで、道路決壊場所に近い「沢渡」で迂回して「乗鞍スーパー林道」に入る。 大型バス・乗用車全部がこのルートに入る為に、狭い林道では交差渋滞が数回。 最後の白骨温泉付近で『冷却水の異常』に気付く。 
ヤットの思いで、国道# に出た所で、水温計が急上昇。 道路縁に停車して『FAFへのSOS』電話を発信。 安房峠と上高地への分岐の「釜トンネル」直前で公衆電話があって不幸中の幸い。 連絡後,約2時間半の午後7時頃、松本市からJAFの救援車到着。 
エンジン冷却水キャップを最深の注意で外したら、エンジン内「冷却水」の補充に約4Lの水が入る。 JAFのドライバーは『エンジンシリンダーヘッドからの冷却水漏れ』の可能性を示唆される。 応急策は「定期的な冷却水補充」だけ・・・ 極力エンジン回転を低く運転して急坂を避けるルートに選択だった。 小雨降る「安房峠」無事を通過して高山市内へ。

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