霧島連峰縦走:第2/2編<日本百名山>

<韓国岳・獅子戸岳・新燃岳・中岳

登山年月日 平成16年5月12日  快晴
登山メンバー 殿川紘史  単独行
主要ルート 【5/11】市房山登山口ー>温泉(18:45)ー>国道#−>国道#ー>(19:45)えびの高原駐車場(車中泊)
【5/12】えびの高原(5:55)−>(6:50)#5合目(6:55)−>(7:35)韓国岳山頂(8:05)−>(9:40)獅子戸岳山頂(9:50)−>(10:15)新燃岳火口(10:20)−>(10:35)新燃岳山頂(10:55)−>(11:30)中岳山頂(11:40)−>(12:15)高千穂河原(12:50)−>(14:15)馬の背ー>(14:35)高千穂峰山頂(15:00)−>(15:45)高千穂河原(15:50)−><バス>ー>(16:20)えびの高原駐車場(車中泊)
所要時間 縦走時間:6時間20分 <AM5:55−PM0:15> 

      新燃岳山頂(1239m)
      <背後の山:韓国岳>
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【霧島連峰縦走マップ:@】 【同縦走マップ:A】 【高千穂峰登山マップ】
霧島連峰縦走スライドショー:【第2編】

【霧島連峰関連情報】日本百名山
鹿児島県北部に位置する「霧島連峰」は「霧島屋久国立公園」は昭和9年に指定された。山あり、湖あり、高原あり、温泉ありといった自然の変化に恵まれている上に国の創めの伝説の地でも在る。 この霧島山の歴史は古く、火山活動は7百万年ぐらい前に始まったと言われる。 高千穂峰・中岳・韓国岳・大浪池などはおよそ1万年前に出来たもので、中でも「新燃岳」や「御鉢」が最も新しく、新燃岳は昭和34年(1959年)にも爆発を起こし、多量の火山灰を降らせ、今でも水蒸気を出している。 この様に、霧島火山は古い火山と新しい火山からできており現在の姿を作った。霧島山はあ韓国岳や高千穂峰を中心に「23座の火山」からでき手いる。山頂にはそれぞれ囲うがあり、完全な火口が15、水のたまった火口湖が10もあり、ちょうど月の表面を見るような素晴らしい風を見せてくれる火山の集合体である。
<縦走登山ルート(韓国岳・獅子戸岳・新燃岳・中岳)> 左記4つのピークを直接通過するルートは東西からの2本である。 高千穂峰を登る関係で、今回も2年前と同様に「韓国岳ー>高千穂河原」へのルートにした。 
@ えびの高原ー>韓国岳ー>獅子戸岳ー>新燃岳ー>中岳ー>高千穂河原 <所要時間:5時間5分>
A 高千穂河原ー>中岳ー>新燃岳ー>獅子戸岳ー>韓国岳ー>えびの高原 <所要時間:4時間40分>

前日は「市房山」登山後に「温泉」に浸かり、縦走途中で遭遇して後は一緒に歩いた「安楽グループ4人」の親切に思い切り世話になって、無事に「えびの高原」駐車場で車中泊した。 5時頃目を覚まして東の空を見れば、朝焼けの空に「ジェット雲」が出来て垂直に白く輝く雲が昇っていた。 北の空には「三日月」が青い空にクッキリと見えた。 好天に恵まれて、2年前のコースを縦走するために5時55分に「えびの高原」を出発して、(7:35)「韓国岳」ー>(9:40)「獅子戸岳」を経由して「新燃岳」火口縁に10時15分に到着した。 此処に来て、新燃岳火口内のコバルトブルーに輝く水にアット声が出た程の驚嘆だった。 2年前にも今日と同じルートを歩いたが、濃いガスと風で、足元しか見えなかった。

韓国岳・獅子戸岳を背にして、新燃岳火口を眺めた写真をアングル、焦点距離、構図を変えて撮影して、10時20分過ぎに「新燃岳山頂」に向かって前進。 正面(中岳)から登山した4−5人の登山者とすれ違う。 時間が在れば、新燃岳外輪の縁を一周して見たい。 天気は快晴で暑すぎる気温だった。

左:韓国岳 右:獅子戸岳  新燃岳:火口底   西斜面     外輪と火口底全体   東外輪部と火口底

新燃岳の火口底部への斜面には所どころに背の低い「ミヤマキリシマ」があり、開花していた。 この外輪ルートは非常に歩き易く、勾配も緩い。 

新燃岳火口ー>新燃岳山頂のルートから見た「新燃岳外輪と火口底部のエメラルドグリーンの水」

新燃岳山頂到着は10じ35分。 既に3−4人の登山者(高千穂河原から登山)が休憩中だった。 相互に記念写真を撮りあった。 山頂標識周辺からの北西方面の展望は「新燃岳火口」のエメラルドグリーンの水を見ながら、背後には「韓国岳」があった。反対方向には「高千穂峰」が両肩を怒らせる様に大きく聳え、手前の小石の中には地面を這うように「ミヤマキリシマ」の花がポツンポツンと咲いていた。 

ミヤマキリシマ  高千穂峰望遠 新燃岳山頂標識 韓国岳・獅子戸岳と新燃岳外輪と火口

10時55分に新燃岳(1435m)山頂から中岳へは緩い降り勾配の木道を歩く。 途中で10数名の女性ハイカーと行き交い、単独行動中の中年男性も混じる。  

新燃岳・火口の水 手前:中岳   奥:高千穂峰・御鉢 ハルリンドウ

木道の両側には無数の「ハルリンドウ」「キジムシロ」「ミヤマキリシマ」が混じって咲き競う。 贅沢だが、余りの晴天の為に暑すぎる!! 陽光を遮る物は皆無。 

ハルリンドウと蝶    ミヤマキリシマ+ハルリンドウ         キジムシロ    鹿児島方面展望:桜島

11時30分頃、「中岳(1345m)」標識に到着。 熊本方面と鹿児島方面の展望図を見れば、360度の展望の良さが理解しやすい。 「中岳」では休憩せず、直接高千穂河原に下山を急いだ。 間もなく急な岩場に差し掛かる。 此処からは「高千穂峰」「旧霧島神社跡地」「高千穂河原駐車場」がはっきりと見えた。 

背後:新燃岳・韓国岳 熊本方面の展望図 平坦な中岳頂上 高千穂峰・御鉢 高千穂河原駐車場

急な崖に近いルートを過ぎると、平坦地となる。 この一帯には「ミヤマキリシマ」が群生していて、開花の最盛期にはその美しさが想像できた。 高千穂峰の姿が変わり、右手に「御鉢」、左手に「高千穂峰」がバランス良く見えた。 その手前の開花した「ミヤマキリシマ」と背後の「高千穂峰」は絵葉書のようだ。 『霧島山噴火の歴史』についての看板には
@ 「高千穂の御鉢火山」:大正2年11月〜翌年1月の噴火が最も最近の噴火記録
A 「新燃岳」:昭和34年2月17日、137年ぶりに突然の噴火が最も新しい記録 

霧島神社跡地 競演 周辺に咲く花 霧島山噴火記録 つつじヶ丘と高千穂峰

午前12時15分に「高千穂河原」ビジターセンター前の広場到着。 水道で顔・手・腕まで浸して汗を流し、体温を下げてから木陰を探して「昼食:パン+ソーセージ+果物+ドリンク」を摂って休憩した。 駐車場管理人に「バス連絡時間」を聞いた。 【高千穂河原ー>えびの高原】のバスがある事・最終バス出発時間:15時45分であることを確認した。 2年前はこの連絡バスは無かった。 急げば「高千穂峰」登山後に、最終バスに乗れるチャンスが在った。 休憩時間を短縮して、「高千穂峰」を目指す事を決めた。 2年前は「強風・霧雨・濃霧」の条件で登山して、確かに頂上を極めたが、全く景色も見えない盲目登山に等しかったので今日の晴天下の登山は是非実行したかった。