安達太良山登山:第1編
   (1700m)
登山年月日 平成15年10月19日 快晴
登山メンバー 殿川紘史 福川正勝 女性4名(福島・山崎・平居・大道さん)
主要コース 【10/18】宇都宮(20:00)ー>(23:25)岳温泉ロープウエイ駅駐車場(車中泊)
【10/19】駐車場(8:30)−>(9:15)薬師岳(9:45)−>(10:10)五葉平(10:15)−>(10:50)安達太良山山頂・昼食(11:50)−>(12:40)黒金温泉・入浴(13:35)−>(14:35)【あだたら渓谷自然遊歩道】(15:05)ー>(15:15)岳温泉駐車場(15:50)−>(18:25)JR黒磯駅(18:30)−>(20:00)宇都宮・自宅
所要時間 登山=7時間20分 <AM8:30−PM3:15>   合計時間=11時間30分 <AM8:30−PM8:00>


     安達太良山山頂の記念写真
     <福川氏撮影:左から>
 福島・平居・山崎・倉持(登山家)・大道・殿川

安達太良山登山地図
【第1編:安達太良山登山】<スライドショー添付>  第2編:【「あだたら渓谷自然遊歩道」散策】

安達太良山の位置と登山ルート
福島県・猪苗代湖の北東にある、1700mの日本百名山である。 登山ルートは全部で「6ルート」あり大変アクセスの良い山だ。  今回は2年前に東北地方の百名山登山の帰途に登山したのに次いで、2回目だった。 違うルートでの登山を計画したかったが、幾つかの都合で今回の最も時間が短く、登山しやすい、JR二本松駅から最もアクセスが良い『奥岳登山口』になった。
他の6つのルートは @塩沢温泉<約3時間> A横向温泉・土湯峠<約3時間45分> B中の沢温泉(沼尻登山口)<約2時間45分> C銚子ヶ滝登山口<約4時間30分> D安達太良温泉(表登山口)<3時間35分> 
何時もの様に、前日(10月18日)の午後11時半頃、奥岳登山口ロープウエイ駅駐車場に到着して前泊。 今回の登山は高校時代のクラスメートの福川正勝氏も宇都宮市内から同行した。 翌日の朝、「同じ駐車場」で、埼玉県方面から来る4名の女性パーティーと一緒にになり、合計6名での登山になる。 この女性パーティーの二人(山崎さん・平居さん)とは9月中旬、「荒沢岳」の頂上で遭遇して以来、巻機山についで、今回で2回目の同行登山になる。 天気予報は100%の快晴を報じていた。


7時間熟睡して、7時起床。 釜飯パック・味噌汁の組み合わせの朝食後、ゆっくりとコーヒータイム。 福川氏は好物の「パン食」。 7時過ぎに、4名の女性パーティーのリーダーの平居さんから声がかかり、8時30分出発となった。 昨日の打ち合わせでは、4人はロープウエイを利用して「薬師岳展望台」に行き、午前110時頃の待ち合わせだったが、この素晴らしい秋晴れで、ロープウエイに沿って登る「五葉松ルート」を歩く事にしたらしい。 8時30分に全員集合。 初対面の福島さん・大道さんを含めた4名を福川氏に紹介して「あだたら高原東急ホテル」横から出発。 すぐ側には「スキー場」が上に伸び、「薬師岳ロープウエイ駅」も頂上部に見える。 満開のコスモスを前景にして記念写真を撮影。 スキー場の右の草原に沿った登山道を歩く。 風は少しあるが、寒さを感じるほどではない。 程よい勾配の道が唐松林とスキー場の間を縫う。 一本の薊が陽だまりに咲き残り、ハゼの真赤な葉とクマザサの緑、ススキ等が見られた。 唐松の葉の紅葉は未だ早く、薄黄色の状態だ。 


登山口側のスキー場のコスモス・ナナカマドハゼ・クマザサ    ロープウエイ薬師岳駅を見上げる 薬師岳にて

滑りやすい斜面を歩くこと30分くらいで、石が出っ張った歩き難い急坂に差し掛かった。 視界は左手の上下する「ロープウエイの籠」・唐松林・ハイマツになってきた。 出発して1時間余で「ロープウエイ薬師岳駅」上部の「薬師岳展望台」に到着した。 ロープウエイを利用して手軽に登れる地点のために「老人・ハイヒールの夫人」等で、4-50人が群がるように「薬師岳の鐘」を中心とする一帯に休憩していた。
先ず「全員:5人での記念写真」を牛の背を背景に撮影。 此処からの展望は見事だ。 西方から北方には「安達太良山頂上の乳首」〜「牛の背」〜「峰の辻」の険しい岩山〜くろがね温泉への稜線が続き、 東方は奥岳駐車場・ロープウエイ駅・ホテル・ニ本松市へと見え、雲との境界が不鮮明になるまで展望出来た。 最高の秋晴れで、観光客がロープウエイを利用し絶え間なく動く籠が小さく見える。

薬師岳の鐘   薬師岳の展望:くろがね温泉方面   安達太良山山頂:乳首   牛首中間ピーク      峰の辻
薬師岳から奥岳駅方面の展望 五葉松平付近からの山頂・牛の背方面の展望     山頂直下部

女性4名が待ち合わせしたパーティーの到着まで約30分間休憩後、列をなす登山者の中に加わったが、6名のパーティーが揃って歩く事は困難で、次の休憩ポイント「五葉松平」まで、各自のペースで歩く事になった。 待ち合わせした20名位のパーティーのリーダー「倉持裕至氏」の紹介を受けた。 彼は栃木県岩舟町出身で、『栃木273山』を著わした著名な登山家で有るという。 後日「インターネットの検索」で著書・HPを閲覧したい。 当日は大勢の登山者のリーダーだったので、ゆっくりとした会話は出来なかったが、興味ある人だった。

五葉松平で5分間の休憩で「自己紹介」した。 此処まで来る途中にはルート改良工事資材が置かれ所どころで渋滞が発生する程の登山者数で、如何に「安達太良山」が登山者に親しまれているかが容易にわかる。 登山道も拡がると、安達太良山山頂は目前だ。

  山頂近くでの登山道の賑わい       山頂からの下り道の混雑 安達太良山山頂    磐梯山の展望

平成13年の登山時ではガスが一面に漂い視界=ゼロの状態だったので山頂部を眺めるのは初めてとなった。 奥岳登山口からのルートから眺めて正面右側から乳首状の溶岩ドームに登る人の列が出来、その列が動かないことも有るくらいの混雑は予想もしなかった。 頂上部からの下山は別のルートで下の写真(2枚目)のように反対の左側だった。 同様に列が長く続いている様子が伺える。 6人揃ってその頂上部に着き、記念写真を交代で撮影したが、ピークの標識前は順番待ちが数組出来ていた。 

山頂の展望(左から):磐梯山・裏磐梯・奥岳登山口方面・和尚山方面 山頂を背景に

頂上からの350度の展望は素晴らしかった。 何処から眺めようか迷った。 登山口だった奥岳を背にして向けば、東方には安達太良山に対峙するは先端の尖った「百名山:磐梯山」が先ず目に入り、その左側の低位部は間違いなく「猪苗代湖」だ。 右周りで眺めると、磐梯山の右方向は「安達太良山の噴火口」の縁を形成する船明神山の後には「裏磐梯の秋元湖」が見え、更に「小野川湖・桧原湖」が有るようだ。 北方は安達太良山の噴火口縁・牛の背・馬の背・鉄山・越しに、遠くに「吾妻山群」が霞んで見える。 その右には「牛の背」・「峰の辻」「くらがね温泉方面の矢筈森」、「至勢平」、奥岳登山口方面と二本松市内方面、右手眼下には、「和尚山(1602m)が見えて、360度の展望がまた磐梯山方面に繋がる。  

 二本松市方面      岐路:牛の背ルートー>くろがね温泉経由         ルート上の幾つものケルン

11時10分に乳首を下りて昼食に入る。 風を避けようとあたりの大きい岩陰に座り込んだがどうも風は廻っているようで、何処に隠れても風が吹いた。 昼食は「ラーメン」。 折りたたみ式の風防大陰で、効率よく加熱でき、15分で出来上がり。 体が冷えている時のラーメンは最適の昼食材だと思う。 他の4人は日当たりの良い少し離れたところで各自持参の昼食中だった。 定番だが、食事後のコーヒーも格別な飲み物だ。 女性からの差し入れの「果物」は体の要求を満たしたようで元気が増えた。 12時40分に昼食を終えパッキング。 バーナーを使うと少し面倒だ。 ピーク直下の「安達太良山山頂」の標識で、男性・女性と記念写真を撮影して、11時50分、いよいよ出発だ。 帰路は牛の背を進み、「くろがね温泉」経由で「奥岳駐車場」の戻るコースを取る。 歩き易いなだらかな道が鉄山の方向に一直線に伸びる。 ルート全体の土の色が柿色である。 そんなところで撮影した写真は全部「柿色の強い写真」になり、とても不自然に感じた。

 牛の背ルートを進む                      鉄山望遠         裏磐梯方面の展望:秋元湖・磐梯山

パーティーの女性全員は「ウインドヤッケ」の風防を被ったが、福川氏と二人は、長袖のシャツのみ。 牛の背では「4−5m/秒の風」が北東方面から吹き、止まると少し寒い程度だった。 ルート上の「ケルン」は写真撮影のアクセントになりとても好都合だ。 ガスが懸かると現在はなんでもないルートの方向が非常に判りづらくなるため、これらの「ケルン」はその目印となる。 この一帯の土が最も柿色が濃い。

 我々5人の防寒装備     鉄山方面         峰の辻方面       風が強くて・・・      噴火口内:沼ノ平

略10分進んだ地点で「船明神山」を経由する「沼尻温泉」登山ルートとの合流点だ。 安達太良山の「元噴火口:沼ノ平」の縁に差し掛かる。 最近では『沼ノ平内部を通るくろがね温泉へのルート』は毒性ガスの発生で通行禁止になっている。 噴火湖縁を通過して船明神山に延びる登山ろがまっすぐに伸びている。 あたり一面は「黒い岩・柿色の土・青い空・白い雲」が際立っていた。 

  沼の平(噴火口)越の景色:                            裏磐梯を背景:同行の5名
  沼ノ平と裏磐梯 峰の辻のポイントと篭山 牛の背からくろがね温泉に下るルート・矢筈森

「牛の背」と「安達太良山山頂:乳首」からの交差点が「峰の辻」である。 此処で「くろがね温泉」と「奥岳駐車場」に直接下るルートの分岐点でもある。 丁度「四差路」で、安達太良山登山ルートの要所になっている。 我々は「入浴」のために「くろがね温泉」に通じる左ルートを選択した。 岩だけの登山路にヤット緑が見えてきた。 ハイマツの中に小潅木が混じり紅葉が見え、登山路側には背の低い「ススキ」
も散見される。 この斜面(下の写真2枚目)が岩だけだった「矢筈森」の東斜面だろう。 更に下ると左側に屏風を立てたような「垂直の岩壁」が現れた。 これは「鉄山」の南東稜線に繋がるようだ。 鉄山からの険しい谷間に目指すただ一軒やの「くろがね温泉」が有った。

くろがね温泉への標識 矢筈森 くろがね温泉背後の岩山 くろがね温泉

遠目には小さい掘っ立て小屋に見えた建物も近づくと総二階建ての「立派な温泉宿」だった。 鉄山からの沢の側に立ち、天然の温泉が湧き出し、「奥岳温泉の温泉」は全部此処から『パイプ』で引かれて居るのだという。 300円の温泉は予想に反して、温泉客は誰一人としておらず、小生一人の「貸切風呂」だった。 乳白色の温泉は、八幡平の「酢ヶ湯温泉」の酸性温泉と違い肌に優しく、温泉の温度も低めで、最初から気持ちよく入浴できた。 「カラス」の如く「早風呂」なのに、余りの気持ちよさに、少なくとも「15分間」も湯に使っていたようだ。 浴槽の窓からは外の景色、特に「鉄山から連なる屏風岩」の下部が眺められた。 ソロソロお湯から上がろうとする頃、同年輩の客が来て、二人になった。 その人に頼まれて「携帯電話付カメラ」で入浴中と浴槽に腰掛けて外の景色を見るシーンの撮影をっした。 早速家族に、その写真を送信するのだという。 隣の女性風呂から同行した二人の威勢の良い声が響いて来た。 大満足の様子が読み取れた。 入浴しなかった「福川氏と大道さん」は勿体無いことをしたと思う。 余り待たせられぬので1時20分経過した頃、湯から出た。

馬の背方面<くろがね温泉> 入浴後出発 落葉樹に残る実      金名水 あだたら渓谷自然遊歩道

荷物番人を務めてくれた二人に感謝しながら、「素晴らしい湯物語」を伝えた。 入浴した3人の女性を待って、1時35分に「くろがね温泉」を出発し、奥岳温泉駐車場を目指した。 途中道路横の石垣から湧き出る「金名水」の柔らかい水を味わい、一日楽しい安達太良登山の感謝をこめて乾杯!!。 緩やかな勾配の道を20分ほど歩き、「峰の辻」で分岐した道と合流。  車道歩きが始まり、自然と6人の下りの歩行速度が速まった。 女性3人が先行して、福川氏と二人は、最期の大道さんに伝言して寄り道=「あだたら渓谷自然遊歩道」を経由して駐車場に戻る事にしてひとまず別れた。 『あだたら渓谷自然遊歩道』の写真は【安達太良山登山:第2編】に纏める。

【あだたら渓谷自然遊歩道】散策へ

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スライドショー:【安達太良山登山】