『湯の平湿原散策』

第1編<湯の平湿原散策ー@>

登山年月日 平成18年8月20日(日) 曇
メンバー 殿川紘史 HH氏
主要コース 【8/19】宇都宮(15:30)〜(20:55)道の駅「雷電くるみの里」(車中泊)
【8/20】道の駅(5:15)〜(5:45)湯の丸キャンプ場(6:00)〜(6:45)つつじ平〜(7:20)中間点(8:35)〜(9:05)湯の丸山(9:15)〜(9:35)烏帽子岳分岐(10:00)〜(11:00)湯の丸キャンプ場(11:10)〜(11:30)湯の丸駐車場(12:10)〜(12:30)湯の平湿原(13:30)〜湯の平駐車場(13:40)〜(14:00)道の駅「雷電くるみの里」(15:40)〜(16:30)浅間山荘駐車場
所要時間 【登山】1時間10分 <AM12:30-PM1:30>

池の原湿原入口付近

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【池の平湿原散策路地図】  【池の平湿原植物分布図】 【トレッキング概念図】  【湿原観光スポット図】

【池の平湿原散策の背景】

午前中「湯の丸山登山」を実行したが、「烏帽子岳」登山をキャンセルしたので、時間的に余裕が出た。 HH氏の提案で、高山植物の宝庫として知られる『池の平湿原』を訪問することになった。

【湯の平湿原情報】

池の平湿原は数万年前の三方ヶ峰の火山噴火で火口原に出来た標高2000mの高層湿原です。池の平周辺の浅間山麓一帯の地域は温暖な里山から、一気に標高2000m超の山頂へと急峻な地形となっています。そして内陸性気候という事から昼夜の気温差、年間の気温差がとても大きく特色ある気候条件を有しています。そのため本来なら3000m級の山岳地帯に見られるような高山性の動植物が、この狭い一帯に混在し生息しております。この様な特有の環境が、池の平湿原の多様な植物が織りなす「高山植物の宝庫」としてくれたのです。

6月はイワカガミ、ハクサンシャクナゲ、7月はレンゲツツジ、アヤメの大群落、8月〜9月にはヤマギラン、ノアザミ、マツムシソウ、リンドウなどの草花が咲き誇ります。 見晴岳,三峰ヶ峰の南傾斜面には‘高山植物の女王コマクサ‘野群落(6月下旬〜7月)も見られます。 ウメバチソウ、モウセンゴケ、ワタスゲなどの湿性植物も観察出来き、此処で出会える植物の数は約1,200種にも及びます。 野生動物も、オコジョ、ニホンカモシカ、ノシリ、ハヤブサなどが生息し、木々の間には多くの野鳥がさえずり、花を求めて集まるベニヒカゲやミヤマモンキチョウ、貴重なミヤマシロチョウなどの高山蝶も数多くみられます。 
 また、東麓の登山(2,228m)は山頂が一等三角点であり、浅間山、黒斑山をはじめ上越の山々、富士山から八ヶ岳、そしてアルプス連邦と360度の大パノラマが一望出来ます。


【湯の丸高原情報】

湯の丸高原は浅間連峰の西側に位置し、丸く穏やかな峰が連なり、亜高山帯の気候が織りなす一帯は「花高原」として親しまれています。有名なつつじ平のレンゲツツジの大群落は国の特別天然記念物にも指定され、6月下旬には湯の丸山の山肌を鮮やかな朱色に染め上げます。また標高2000mにある池の平湿原は高山植物の宝庫で6月から9月頃までいろいろな高山植物を見る事が出来ます。周辺の山でのトレッキングも展望の良さと、登りやすい山容のため初心者でも安心して登れますので人気があります。


 【池の平湿原入口:湿原解説看板】   スライドショー 

午前11時半頃、湯の丸山から下山して、「湯の丸高原ホテル」周辺の売店で暫く休憩後、「池の平湿原」へ向けて移動した。 12時30分から高山植物の宝庫と言われる「池の平湿原」内の散策を開始。 手軽に沢山の山野草を鑑賞出来るとあって、日曜日の午後は予想以上に沢山の観光客が湿原内の木道を歩いていた。 入口の看板でこの湿原の概要を把握した。 1時間程度で木道のトレッキングルートを周回出来る様だった。
池の平湿原全体解説内容:入口看板 湿原の起源・特徴 「湿原」内部の観光スポット解説

トレッキングマップ 湿原の自然と高山植物解説 湿原歩行ルート概念図 「ノアザミ」

入口ー>湿原までのアクセス路を約200m進む両側道路には「シシウド」「マルバタケブキ」「ノアザミ」等が咲き、その花々には不思議と「蝶・蜂・その他昆虫類」が集まっていた。  
入口標識 入口の草原模様 マルバタケブキ満開 シシウドと観光客 満開のシシウド

「ウド」の花 湿原入口付近の「ノアザミ」に群がる蝶<名前不詳>

 【湿原:入口ースポットG周辺】   スライドショー

湿原入口付近の「ノアザミ」に群がる蝶<名前不詳>

少し下ると、一面の半乾燥湿原が視界に入った。 この湿原は「尾瀬ヶ原」よりも乾燥化が進み、「戦場ヶ原」に近い湿原と感じた。 木道が一周約2km程度で、湿原の周囲を観察可能となっていた。 先ず、「マツムシソウ」「ヤナギラン」「ヤママハハコ」「アキノキリンソウ」「リンドウ類」が一面に群生しており、特に「マツムシソウ」と「ヤナギラン」は群生は見事である。
ヒヨドリソウと蝶 休憩用ベンチサイト 「マツムシソウ」群生 入口付近の景色 湿原の木道を回るグループ

薄日が差す程度であるが、初秋の陽光は結構強く、日傘を差す人達は結構多かった。 入口の「説明看板」によれば、3シーズンに渡り、観察出来る種類は1200種類にも及ぶと言うから凄い所である。  
「マツムシソウ」と「ヤマギラン」等の群生 この一帯は「マツムシソウ」が最大勢力 「オヤマリンドウ」

木道を直進して「三方ヶ峰」方面へ登れば、強風の厳しい条件で樹林帯が出来ず、荒地には「コマクサ」が群生する「コマクサ園」があるらしいが、今日は割愛する事とした。 「湯の丸高原トレッキングルート」を一日掛けて歩くと良さそうだ。 
暑い初秋に咲く「ヤナギラン」の群生 「マツムシソウ」 マツムシソウと蝶 「マツムシソウ」の群落

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