間ノ岳登山<第1日>:第1/4編
北岳山荘〜中白根山〜間の岳山頂

年月日 平成17年6月25日 (金) 曇〜晴〜曇
メンバー 殿川紘史 <単独行>
登山ルート 【6/26】肩ノ小屋(5:40)−(6:15)北岳山頂(6:30)ー>(7:15)吊尾根分岐ー>(7:35)八本歯のコル分岐(7:45)−><北岳山荘トラバース路:高山植物撮影>−>(9:30)北岳山荘(9:50)ー>(10:35)中白根山(10:45)−>(11:45)間ノ岳山頂(12:20)−>(13:05)中白根山(13:10)ー>(13:40)北岳山荘(13:50)ー>(15:00)吊尾根分岐−>(15:20)北岳山頂(15:35)ー>>(15:55)肩ノ小屋(泊)
所要時間 登山:10時間15分<AM5:40-PM3:55> 
総合:10時間15分<AM5:40-PM3:55>

         日本百名山:間ノ岳(3089m)
 <北岳山頂:農鳥岳(右奥)・間ノ岳(中)・塩見岳(左)>

写真をクリックすれば拡大出来ます

北岳関連地図情報 南アルプス林道概念図】 【北岳登山ルートマップ 間ノ岳登山ルートマップ
北岳関連HP情報
  【関連HP:北岳@】  【関連HP:北岳A】

スライドショー
『第1部<北岳山荘〜中白根山>』 『第2部:中白根山〜間ノ岳山』 『第3部:山頂下〜肩ノ小屋』

北岳山荘(9:50)〜中白根山〜(11:45)間ノ岳】

9時30分に北岳山荘南側に来て,休憩を兼ねて昼食。 9時50分に間ノ岳を目指して出発。 間もなく、男性4名30-40歳代のグループが間ノ岳を目指していたのに合流させて貰い、前後しながらガレ場やなだらかな道は稜線の西側に刻まれ、東側は崖状の所が処々に在った。 振り返ると東側斜面からガスが勢い良く吹き上がり、八本歯ノコル方面は全く見えなくなり、北岳山頂も見え隠れする。 山荘を出て間もないやや緩い坂道に沿ってハイマツの間にお花畑が見られ、「イワオウギ」・「オヤマノエンドウ」・「ハクサイチゲ」・「ミヤマキンバイ」・「チシマアマナ」等が分散していた。

中白根山(3055m)を示す丸太の山頂標織で約10分休憩。 この山頂はなだらかだが、高度は3000mを越えており、間ノ岳(3089m)と30m程度低いだけだ。 東側は急峻な崖できれ落ち、ガスで崖の下までは見えないが、雪渓が下に伸びる。 一つ峰を越えるとまた次の峰が現れ、目指す「間ノ岳」は近そうで遠く感じる。 
11時45分、ヤット「間ノ岳」山頂標織に到達した。 なだらかな山頂で、「農鳥岳(3026m)」と塩見岳に通じる稜線と成る「三峰岳(2999m)」の分岐点でもある。 ガスが掛かり見通しは余り効かない。

浜松市内から来たという四名と昼食しながら自己紹介をする。 昼食用には肩ノ小屋で注文した「弁当」を開いたが、食欲が沸かず、時間を掛けて少しずつ「ご飯・佃煮」等を口に入れた。 半分程度が限度で、蒲鉾・チーズ・乾燥杏等を少しずつ水と一緒に流し込む。 こんなに食欲が沸かないことは経験がない。 やはり昨日の疲労が抜けていない。
4名のグループに記念写真をお互いに撮って、12時20分、天気の変化も気にしながら、下山開始した。
 
【下山路】
2−3回のアップダウンを繰り返しながら岩を縫う様に付けられたルートを中白根山を目指して前進。 北岳山頂などは全く見えず、中白根山までの東側斜面から吹き上がるガスで稜線を明瞭に分けている。 西側斜面は未だガスには覆われていないが、「仙丈ヶ岳」方面は全く見えない。 四名のリーダーのペースで進み、13時過ぎに「中白根山」標織に到着して約5分休憩。 直ぐ給水・乾燥ブドウを補給する。 

この先からは北岳山荘の赤い屋根は直下に見え出した。 約30分後の13時分に「北岳山荘」に着く。 四名は八本歯ノコルから左俣コースの雪渓を下り、二俣周辺のテントに戻るので、御礼を言って彼らと別れる。 5分休憩後、山荘から少し北岳山頂側にある「鐘」により、記念と安全祈願を兼ねて「3回」鳴らし、気合を入れて、北岳への岩場の急坂に取り付いた。

標準時間は山頂まで「1時間20分」を15分間隔で5分の休憩を入れる配分で登る。 暫くは北岳〜間ノ岳への稜線よりも西側の岩場を縫うようにジグザグの登販路は初めてのルートである。 
15時に「吊尾根分岐」に到達。 今朝はこの分岐点を八本歯ノコルへ向けて下ったので、此処から山頂までのルートは記憶が残る。 30歳代のカップルが50m程度の先を登っていた。
 
15時20分、北岳山頂に帰着。 「間ノ岳」方面は時々ガスが薄れ、稜線が見えたり、山頂付近まで見えることもある。 天気は小康状態であり安心する。 15分休憩して下山に掛かるが、「肩ノ小屋」方面は意外にガスが濃く、50m先が限度。 両俣小屋分岐点標織を見て正しいルートを下った事を確信する。 青い屋根の「肩ノ小屋」が見えたのは15時55分だった。 昨日の夕方の混雑が嘘のようで、非常に静かであった。

 小屋前のベンチにプロカメラマンが機材の整理中で側に行って「カメラ談義」が始まった。 小1時間もおしゃべりして夕食の為に小屋に入る。 宿泊者数は4名のみ。 今夜は一人で裏の独立棟を独り占め出来た。 21時就寝。

スマートな北岳山荘 北岳山荘からの展望:<左>ガスが掛かり始めた間ノ岳 <右3枚>北岳山頂(奥のピーク)
地表に這いつく「イワウメ」 ガスに隠れた間ノ岳方面 チシマアマナ
チシマアマナ イワウメ・オヤマノエンドウ・ハクサイチゲ・ミヤマキンバイ 同行者4名 仙丈ヶ岳(奥)
中白根山山頂 間ノ岳から30分〜60分の三峰岳(2999m) オヤマノエンドウ 3種類の高山植物
この狭い範囲にも3種類以上の高山植物 雪渓を背景にハクサンイチゲとオヤマノエンドウ 岩場の続く間ノ岳への径
東斜面から湧くガス 後もう一息で「間ノ岳」山頂へ 間ノ岳山頂標織:農鳥岳・三峰岳分岐
浜松市内からの同行者との記念写真(4名は福岡県出身だそうだ) 視界の良くない間ノ岳からの下山開始
下山開始:下りは早い。 先端部は「中白根山(3055m)」         振り返れば「間ノ岳山頂」はガスに覆われ始める
中白根山方面の東斜面はガスで覆われる 間ノ岳山頂はまだ見える 黙々と前進:中白根山へ 右上に中白根山標織 北岳東斜面もガス
東斜面の雪渓とハクサンシャクナゲの花 間ノ岳西斜面にもガス
中白根山西斜面にもガスが降り始める 北岳側から見下ろす北岳山荘(手前:トイレ) 中白根山〜間ノ岳間の稜線が見えるガスの切れ間 トラバース路への分岐
北岳山頂の望遠:奥のピークが北岳 ハハコヨモギ 吊尾根分岐点 ガスが切れた間ノ岳
雲の動きが早くなる 池山吊尾根:八本歯ノコル方面 帰途に通過の北岳山頂 10時間後の肩ノ小屋

【間ノ岳登山:第2/4編】へリンク