根子岳(2207m)・四阿山(2354m)登山
第2編:大隙間〜四阿山山頂〜中四阿山

登山年月日 平成20年5月23日 快晴
登山者 殿川紘史  単独行
登山ルート 【5/22】大沼〜黒桧山〜駒ヶ岳〜登山口P(12:45)〜(16:00)菅平高原牧場P(車中泊)
【5/23】菅平牧場P(6:10)〜<菅平牧場コース>〜(8:15)根子岳(8:55)〜(9:35)
大隙間〜(11:00)中四阿分岐〜(11:25)四阿岳(12:25)〜(12:45)鳥居峠コース分岐〜(13:10)四中阿〜(14:00)小四阿〜(14:45)大明神沢〜(15:25)牧場P(16:00)〜(19:00)神川町(21:10)〜(00:30)宇都宮
所要時間 登山時間:9時間15分
総合時間:18時間20分

    残雪の四阿山山頂部
   <根子岳・四阿山分岐付近>

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根子岳・四阿山縦走ルートガイド 縦走登山ルート図 第2編スライドショー


大隙間〜中四阿山分岐〜四阿山山頂

鞍部から約10分間(9時45分)残雪面を登った地点で、歩き辛い為に、小休止して、「アイゼン(6本爪)」を装着。 各段に歩き易い・・・。表面は柔らかく、時々雪面深くめり込むので、堅そうな部分を探してジグザグ状に登坂した。 10時15分頃、振り返ると、樹林帯の隙間からは、根子岳山頂部分が垣間見える。 上空は少し白い雲も見えるが、飽くまでも濃青色の空が見えた。 10時40分頃、油断した時に、残雪面を踏み抜き、胸まで入り(約1m)脱出に約5分間、悪戦苦闘・・・を繰り返した。 両足が沈み、ストックで指示してヤット脱出出来た・・・笑い。 上部から降りて来た25歳位の地元の青年曰く・・・・今年は例外的に残雪が多い・・・・そうだ。
樹林帯と残雪:アイゼン使用開始 樹間から根子岳を望む 樹林帯空間の青空 約1mの残雪を踏み抜き悪戦苦闘

「アイゼン」持参のお陰で、10時50分頃、苦戦した残雪で覆われた樹林帯を突破して、直前で「アイゼン」を外し稜線上に出た。 根子岳も半分以上の部分が全貌出来る。 11時に「根子岳・四阿山分岐」標識を左折して、「四阿山」に向かう。 11時05分、四阿山山頂が見える地点に届いた、 其処から残雪面が山頂まで続いている様に見える。
根子岳南斜面の崩壊部 残雪樹林帯ー>稜線へ 根子岳南西斜面全貌 根子岳・四阿山分岐点 残雪多い四阿山山頂部

山頂直下まで樹林帯が存在し、標高:2354mと根子岳(2207m)よりも150m程度高いが樹林限界高度は異なる・・・・。 残雪面を進み、階段が露出する地点・・・・から歩き易い階段を登る。 更に前進すると、階段が消えて、再度雪面となる。
四阿山山頂南西斜面  四阿山山頂のクローズアップ 残雪背後の四阿山ピークと青空の飛行雲 ピーク直下の残雪と階段

11時20分、山頂へ到着。 山頂の展望は幾分春霞でぼやけるが、特に、「根子岳」側の視界は素晴らしかった。 四阿山の中尾根も根子岳同様に、略同じ高度の小さいピークに見えた。
           山頂直下から見える「根子岳三体」              雪渓から振り返る景色:根子岳(右)と四阿山の中尾根(左)


四阿山山頂周辺の展望

平たい石が覆う山頂へ進むと、赤色の鉄板の屋根を持つ「小さい祠」が二つ在った。 手前の大きめの祠前で、合掌して安全祈願と登山への感謝を念じ、更に前進出来るルートを見て、残雪を越えて、二番目の小さい祠に進んだ。 この祠はかなり管理が悪く、壁面の鉄板が朽ちて一部は?げ落ちていた。 先行していた中年のご夫妻は、この奥の祠の陰で、休息・食事中だった。 千葉から今朝立って高速経由で来たそうだ。 更に北方向へ小道があり、数百m先には、ピークが見える。 地図上では「2333m」の記載がある。 解説書によれば、四阿山の三角点は高度が約20数m低いが其処にあるらしい。 其処へ行く気持ちは無かった。 
残雪の山頂にある二つの祠:右と左奥 残雪背後の奥の祠 四阿山の二つ目のピーク:左画面手前(三角点あり)

全体の景色を「カメラ」と「ビデオ」で撮影しながら、周囲の山並の同定を試みたが、霞の影響と注意の地図が無く、解りにくかった。 
四阿山北部方面の景色 四阿山ピーク北側の祠 先行登山した中年夫妻 四阿山からの根子岳展望

唯一、確認出来た山は僅かに煙を吐く「浅間山」だけだった。 その左手には湖水が小さく見える。 形状ははっきり見えるが、山肌は全体が青色で、二筋の白い線条が中腹に見える・・・・谷間の残雪に違いない。 
根子岳南東稜線の陰影 北東方向の浅間山方面 眼下の湖水 右手奥のピーク:浅間山と谷間の残雪

11時直前、千葉から来たご夫妻の下山前に相互に記念写真を撮り合う。 少量の昼食をしながら、周囲の景色を堪能する。 陽光は何時の間にか消えて、食事中はやや涼しさを感じた。 12時20分、下山準備して、山頂の標識を撮影。 
下山直前のご夫妻 ご夫妻撮影の記念写真 ピーク残雪と根子岳 嬬恋村所有の頂上標識:鳥居峠・浦倉山方面


四阿山山頂〜大隙間分岐〜中四阿山(2106m)

12時20分過ぎに下山開始。 奥の小さい祠と標識を撮影して通過・・・。 山頂を下り始めると間もなく、整備された木製階段途中に「鳥居峠」方向を示す標識点がある。 左折すれば、「鳥居峠」に下りるらしい。 直進して雪面・階段・雪面・・・を過ぎて、「根子岳」へ下る分岐標識を過ぎ、「四阿山:中尾根」コースを直進した。 背丈の低いクマザサ帯を見ながら、12時45分頃、振り返ると、先程登った「四阿山」山頂の先端が見えた。 
奥にある二つ目の祠 左折すると鳥居峠方面 苔と混生するクマザサ 中尾根から最後の四阿山 菅平高原方面の俯瞰

菅平方面が俯瞰出来る地点まで高度を下げ、「中尾根コース」を示す標識を通過。 右手方向には何時も陽光に照らされて明るい「根子岳」南西側稜線が見える。 12時50分頃、ガレ場を通過したが、この中尾根上空は雲が覆い、陽光が届かない。 通過予定の「中四阿山(2106m)」と「小四阿山(1817m)」が視野に入る。 下りは何時も楽で、ルンルン気分で歩くが、ビデオとカメラの二刀流は忙しい。 
中尾根コースを菅平へ 中尾根のガレ場と右手方向の「根子岳南西稜線」 中尾根:中四阿山〜小四阿山〜ダボス牧場へ

足元をみると、石の間に可憐な赤色の花が付いた「高山植物」が目に入ったが、名前は思い出せなかった。 中四阿山ピーク方向へ約90度の右折路を辿る・・・・。 中尾根方向を振り返ると、歩行中には見えなかった北西斜面の「崩壊」が意外にも大きかった。 
可憐に咲く高山植物 中四阿山(2105m)に続く 陽光に照らされる根子岳西南稜線 中尾根の崩壊部分

その崩壊部分を右手に見える地点で覗き込んだ。 ダケカンバ樹林帯がその崩壊を防止敷いている様が明瞭に解る。 1時10分過ぎに「中四阿山」標識点で、そのピークを見上げる。 大きい岩石が重なり合い火山のドームに似ている。 「ダボス牧場」までは、2.9キロの距離とある。 
四阿山から中尾根コースに続く崩壊部は深く切れ込む 巨岩が重なる「中四阿山」のピークとダボスへの道 中四阿山を超えて小四阿へ


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