『大日岳・奥大日岳縦走』
第1編:ヒュッテ〜新室堂乗越〜2390mピーク
登山年月日 平成19年08月02日(金) 晴〜快 
登山メンバー 殿川紘史・石井宏氏 
主要ルート 雷鳥沢ヒュッテ(6:40)〜(6:50)雄山分岐〜(7:20)新室堂乗越〜(9:15)奥大日岳山頂(9:35)〜(11:15)七福園〜(11:20)中大日岳〜(11:30)大日小屋(12:00)〜(12:15)大日岳(12:25)〜(12:35)大日小屋(12:40)〜(13:00)七福園(13:05)〜(14:20)奥大日岳〜(15:50)新室堂乗越〜(16:10)剣御前分岐〜(16:20)雷鳥沢ヒュッテ(宿泊)
所要時間 登山:9時間40分<AM6:40-PM4:20>

雷鳥沢の俯瞰
<浄土山(左奥)・雷鳥沢ヒュッテ他>

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【大日岳・奥大日岳縦走ルート図】 【雷鳥沢キャンプ場周辺】

【大日岳・奥大日岳情報】

標高2501mの大日岳から中大日岳(2500m)、奥大日岳(2606m)からなる大日岳連峰は室堂平からは北西の方に位置し、穏やかな山容と高山植物の咲き乱れる花の名山として多くの登山を愛する人達に親しまれております。山頂や尾根からの眺望もすばらしく、雄大な山岳風景と比較的おだやかな登山ルートは手頃な無理をしなくてもすばらしい山旅ができる山として人気が高い。
特に高山植物が咲揃う、7月中旬から8月は絶好の登山シーズンと言える。また室堂平にある山小屋は温泉も豊富にあり、温泉と登山と花と3拍子揃った登山エリアと言えます。


【雷鳥沢ヒュッテ周辺】  【スライドショー】

早朝、5時15分に目覚め直後、「天候」チェックの為に雷鳥沢ヒュッテ・自室の窓辺から身を乗り出して立山連峰を撮影。立山連峰背後が東側で、全体が明るいが、上空は雲があり、快晴になる気配は感じられず、只雨の可能性は高くない・・・との想像は出来た。 一先ず安心して洗面所へ急ぐ。 
別山〜真砂岳〜富士の折立〜大汝岳〜雄山までをカバー

一旦ヒュッテの外へ出て、立山連峰方向〜「大日岳」方面の天気の動きを観察した・・・・その内に三つのピークからなる「大日岳」方面にも朝日が山頂部に当たり始めた・・・・・「今日は快晴」になるかも知れない。
朝日が当たる前の奥大日岳・大日岳等 剣御前・剣乗越方面 中央:真砂乗越 朝日が当たり始めた「大日岳」・「奥大日岳」

「大日岳(左)・2511mピーク(手前)・奥大日岳(右)」へ当たる朝日を見て、今日は快晴・・・!!と安心して、ヒュッテ内部に戻り、3人で、1階の食堂へ下り「朝食」の列に並ぶ・・・・。 昨日の夕食時に、今朝の朝食券を佐沢さんへ頼んで保管して貰っていたが、急に彼がソワソワするので、事情を聞くと、「財布」に仕舞った「朝食券:3枚」が行方不明・・・。
一旦、行列を離れ、休憩室に戻り、改めて探して貰う・・・・が以前発見出来ない。 
仕方なく、昨日も受付だったご主人へ事情を説明・・・・・「朝食券が出て来たら返却する・・・」との条件を付けて、再度、朝食券を発行して貰い、3人揃って無事朝食を食べた。 
「卵かけご飯」「味噌汁」「漬物」で・・・今日の「大日岳縦走」の体力源を補給。 勿論、「2杯」を胃腸へ収める。 今朝の朝食は美味い!! 体調も良いぞ!!
(右):奥大日岳
(手前):2511mピーク
(左):大日岳
(右):奥大日岳
(左):中大日岳
(右):大日岳山頂
朝食券を失い探す佐沢さん 室堂〜雷鳥沢周辺概念図

6時半には「サブザックとストック」を持ち、出発準備で屋外に出る。 ヒュッテ玄関前まで朝日が射し、今日の好天を保証する様だ。 佐沢さんはジット座り込んで動かない・・・・石井氏が尋ねると・・・・出発前の緊張で「息苦しい!!」と言う。 
3人屋外に出て、石井氏の指導で「5分間ストレッチ運動」・・・佐沢氏の気分も良くなり、6時40分出発。


【雷鳥沢キャンプ場周辺】  【スライドショー】

雷鳥沢キャンプ場中央を横切り、浄土川手前のキャンプサイトで再度の「ストレッチ運動」・・・・ザックの紐を締めて出発。
石井氏は鈴鹿組<中島氏・坂上氏・小田氏>へ現在地の確認の携帯電話を掛ける・・・と今鈴鹿を出発し高速道路で中央高速方面へ向かう途中と判明。 

キャンプ場を出て、「木橋」2本を跨いで、「雄山・一の越」と「剣岳・剣御前」の分岐点に到着。 この地点で「佐沢氏:雄山方面」、「石井氏・殿川:大日岳方面」と分かれる。 
昨日の偵察状況を再度、佐沢氏へ確認・・・・『河原の石の赤い○印』を見落とさず、探して進めば、緩い勾配の歩き易いルートが「一の越」まで続く・・・・
○佐沢氏の予定:「一の越山荘」へチェックインして、体調が良ければ、「雄山山頂」を目指す・・・。 今夜は「雷鳥沢ヒュッテ」に戻らず、「一の越山荘」宿泊である。 
○石井・殿川予定:「奥大日岳・大日岳」縦走・・・今夜は雷鳥沢ヒュッテ宿泊し、鈴鹿組と単独行動の上野氏らと合流。
鈴鹿組と現状交信中 木橋2本を渡り分岐点へ 分岐点以降のルート概要を再度伝達 大きい「ハクサンイチゲ」

不安げな佐沢氏を分岐点で見送り、6時50分に「大日岳」縦走ルートに前進開始。 浄土川河原から見る「一の越・浄土山」方向や、「雷鳥沢ヒュッテ」を確認してスタート。
分岐表示 分岐点からキャンプ場方向を振り返る 「ナナカマド」の新芽と花 「浄土川」河原に沿って「一の越」方向を展望

浄土川から直ぐに外れ、「新室堂乗越」に向けて、稜線を斜めに横切り、コバイケイソウやチングルマの咲き乱れるルートを登る。 最初の歩行速度のコントロールは特に「重要」である。
「コバイケイソウ」が咲く両側を見ながら「新室堂乗越」まで登る 「ハクサンイチゲ」 雷鳥沢ヒュッテ・ロッジ立山連峰方面を望む


【剣御前分岐〜新室堂乗越】 【スライドショー】

「剣御前」分岐点から徐々に登る斜面を辿るルートには予想外に沢山の高山植物が茂る。 「チングルマ」と「ハクサンイチゲ」「コバイケイソウ」が主要種だった。 左後ろを振り返ると「立山連峰」が緑色の中に谷間に「雪渓」を抱えて、全体の景観を引き締め、素晴らしいコントラストを作る。 「雷鳥沢キャンプ場」「雷鳥沢ヒュッテ」「ロッジ立山連峰」「地獄谷」「雷鳥荘」が段々に積み重なる様に見える。 雄山と大汝岳の西斜面にある「山崎カール」の雄大さが良く見える。
浄土川下流方向 一面の「チングルマ」 雷鳥沢の山荘:「雷鳥沢ヒュッテ」「ロッジ立山連峰」 河原の「チングルマ」
ゴロゴロ石のルート 「雷鳥沢の山荘」 「一の越」方面 「新室堂乗越」地点の「コバイケイソウ」「XXX」

7時20分、剣御前小舎からの稜線:「新室堂乗越」に到着。 休憩せずに奥大日岳方面へ稜線を進む。 約30分のルートを登り切ると剣御前小舎に続く稜線に出る・・・・此処の交差点が『新室堂乗越』。
「大日岳銃走路」はここで、左折して稜線沿いに緩い坂道を辿る。 この一帯の高山植物は「コバイケイソウ」と「チングルマ」が群生する。 
両側が高山植物 雪渓とハクサンイチゲ 稜線の雪渓は浄土川へ 稜線上の「2390mピーク」「2511mピーク」「奥大日岳」の三つのピークが続く

「新室堂乗越」から続く稜線ルートを進むと、前方に三角形の急峻な『奥大日岳(2606m)』<日本二百名山>が見える。 随分迂回しなければあのピークには届かないし、『大日岳(2501m)』は更に奥大日岳の後ろにある。
奥大日岳のピーク 雪渓正面に山荘がある 稜線左斜面は「ハクサンイチゲ」の群落 雷鳥沢〜一の越方面


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