【木曾駒ヶ岳登山】

第5編:乗越浄土〜2911mピーク〜宝剣岳

登山年月日 平成19年8月7日 快晴 
登山者 殿川紘史単独行
登山ルート バス停(6:15)−(6:45)しらび平駅(6:55)−(7:05)せんじょうじき駅(7:20)−(7:30)千畳敷(9:30)−(10:05)乗越浄土(10:25)ー(10:55)2911mピーク(11:00)ー(11:10)乗越浄土−(11:45)宝剣岳(12:00)−(12:10)宝剣山荘(12:25)−(12:45)中岳(12:55)−(13:30)木曾駒ヶ岳(13:45)−(14:00)頂上木曾小屋(14:20)−(15:20)木曾前岳(15:30)−(16:30)頂上木曾小屋(泊)
所要時間 【登山時間】9時間35分
【総合時間】10時間15分<6:15-16:30>

 【中岳(左)・木曾駒ヶ岳(右奥)】

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【木曾駒ヶ岳・空木岳縦走マップ】 【木曾駒ヶ岳登山地図】 【木曾駒ヶ岳周辺詳細】 【木曾駒ヶ岳案内図】


【乗越浄土ー>和合山】 【スライドショー】

10時30分頃から「乗越浄土」の台地を離れ、「伊那前岳」方向へ進みながら、前を見たり、後ろを振り返ったり・・・「空木岳」方面に、薄い雲が流れ始め、時々ピークが隠れる。 3000m近い高山では午前中でも遅くなると上昇気流の影響で雲が増える事が多い。 
宝剣岳 宝剣岳南側稜線 オットセイ岩(左手前)〜空木岳・南駒ヶ岳 千畳敷カール・空木岳望遠

稜線に沿って東方向へ進み、オットセイ岩?付近を過ぎると、隠れていた巨大な千畳敷カールの全貌が俯瞰出来る位置に来た。 足元は花崗岩の崩れた砂礫だが、硬くて歩き易い。 岩に寄り添う様に、砂礫の中に可憐な「イワツメグサ」の白い花が咲いていた。 
千畳敷カールの遊歩道とホテル 乗越浄土の山荘 「イワツメグサ」 「オットセイ岩」より千畳敷の俯瞰

「オットセイ岩」越し見える千畳敷カールの俯瞰は実に迫力がある。 「宝剣岳(右端)〜南稜線・千畳敷カール〜空木岳・南駒ヶ岳望遠」へと景色が連続する。 雲が更に下がり、千畳敷ホテルをも隠す程になった。 陽光が遮られると、暑さよりも涼しい位に感じた。 
宝剣岳(右端)〜南稜線・千畳敷カール〜空木岳・南駒ヶ岳望遠 雲に隠れる千畳敷ホテル

「和合山」に近づくとその先に更に高い地図に名前のない「2911mピーク」が見える。 カールの反対側方向へ眼を移すと「中岳」更にその背後に「木曾駒ヶ岳」も小さいがはっきり視界に入る。 中岳東斜面には雪渓が見える。
足元にはハイマツ帯の中に「キバナシャクナゲ」の群生があり、開花時期を過ぎているが、立派に咲いた房もあった。 
千畳敷と空木岳望遠 中岳(左)・木曾駒ヶ岳(右奥) 2911mピーク・和合山 「キバナシャクナゲ」


【和合山ー>2911mピークー>乗越浄土】 【スライドショー】

ハイマツ帯の「キバナシャクナゲ」越しに見る「宝剣岳」はカール斜面に直立する様に見える。 山頂から殆ど100m以上の垂直壁をなす。 「2911mピーク」の手前で中岳(2925m)方面を見ると、幅広い登山路と丸い山頂が二つある。 奥のピークが今日目指す日本百名山の「木曾駒ヶ岳(2956m)」の様だ。 山頂部には丸いピークが被さる様だ。 
宝剣岳望遠 和合山ー>2911mピーク 中岳(左手前)・木曾駒ヶ岳 木曾駒ヶ岳山頂望遠 濁沢大峰・南駒ヶ岳望遠

「宝剣岳」から南に延びる稜線を辿ると「極楽平」、「島田娘」、「濁沢大峰」、「桧尾岳」、「熊沢岳」、「東川岳」、「空木岳」、更に右奥には「南駒ヶ岳」まで望遠出来た。
東川岳・桧尾岳・濁沢大峰・宝剣岳 中三ノ沢岳(右)・南駒ヶ岳 濁沢大峰(左)・島田娘(右) 宝剣岳稜線〜極楽平

眼前の「宝剣岳」中心に幾つもの険しいピークが連続して、「極楽平」方面に続く。 それらを最大にズームアップして撮影した映像が下にある。 其々には地図には名前が記載されていないが、非常に険しい岩塊が連続している。 宝剣岳への登山はそれ程困難には見えないが、その先から「極楽平」までのルートは想像以上の様だ。 明日、木曾駒ヶ岳から縦走する「空木岳」への近道は「宝剣岳ー>極楽平」であるが、下の写真の稜線を越える事になる。 
宝剣岳南側に連なる険しい稜線 宝剣岳山頂 宝剣岳北稜線 「ミヤマダイコンソウ}

「伊那前岳()」までは遠く見えるし、「2911mピーク」よりも低い。 このピークに近づきたいが、「伊那前岳」への稜線のルートに沿ってロープ張られ、ルートを見いだせず、結局、自己責任でロープを跨いで、直登して「2911mピーク」に達した。  11時頃だった。 足元には岩陰に「イワギキョウ」が咲き、ピーク付近の花崗岩の陰に小さい「石碑」があった。 そこには「岩永満利大人霊」と書いた石柱があった。
「イワギキョウ」 2911ピークの石碑 天狗山荘・中岳山頂(中央)・木曾駒ヶ岳山頂(右奥)

11時10分前に、このピークを終点として、稜線のルートを離れて、右手の沢が見える縁を辿りながら、「乗越浄土」方向へ進んだ。 険しくないが何処でも歩ける・・・遠方から見ると、登山路以外の場所を散策している自分が気にかかる。 足元の地面には非常に小さい花の「コケモモ」があった。 宝剣岳と乗越浄土の台地にある二軒の山荘も見える。
宝剣岳・宝剣山荘・天狗荘 中岳山頂の岩塊 木曾駒ヶ岳山頂望遠 宝剣岳山頂 「コケモモ」の花


【乗越浄土ー>宝剣岳】 【スライドショー】

花崗岩の砂礫の最も厳しい条件の場所に「タカネツメクサ」が数株目についた。   11時25分頃、乗越浄土付近に戻り、ここから、「宝剣岳」の岩塔を目指す。 11時25分、「宝剣岳」へ登る為に「宝剣山荘」の左r側に回り込み、登山ポイントに着いた。 結構高年齢の女性も岩塔を目指し登る関係で、少し険しい部分に来ると渋滞してしまう。 その間、時間を潰す為に、周囲の景色や高山植物を撮影。 「ミヤマヂコンソウ」も厳しい岩の間に根を下ろし、綺麗な花を沢山つけていた。
厳しい場所に生える「タカネツメクサ」 宝剣山荘 和合山・2911mピーク 岩陰の「ミヤマダイコンソウ」

この地点が千畳敷から登山し乗越浄土の台地へ来た地点のほぼ反対側にあり、巨大な岩が重なり合い、其処の少し危険な場所には「クサリ」が張られているが、直接岩の割れ目等に足や手をかける方が安定し易く、早く登れる。 「イワツメクサ」が僅かの岩の隙間から生えていた。 千畳敷カールが俯瞰出来る位置まで登って、間もなく頂点に近い。
宝剣岳への険しい岩登:クサリ設置済み 「イワツメグサ」 千畳敷カール展望 宝剣岳尖端部

宝剣岳の山頂は小さい祠が岩の割れ目にある。 その側に約2m高さの狭い岩塔がそそり立つ。 誰も登っていない機会を使って、カメラを背中に廻して、登ことにした。 僅かの手掛かりと足掛かりがあり、それを利用すれば登る時は困難ではなさそう・・・・しかし、降りる時は足元が見えぬ関係で、用心!!。 
宝剣岳尖端部に登頂した各方面の展望: @濁沢大峰方面      A千畳敷カール         B極楽平〜島田娘       C千畳敷カール

宝剣岳ピークに立った時間は「11時45分」。 足元は「約50cmX50cm」の広さがあった。 360度の展望が効き、注意深く約10枚の写真を撮影。 3−4m程度下の岩には約5―6名の登山者がピークに立つ「68歳の伯父さん」に手を挙げて呉れた。 約5分間ピークに立ってここから細心の注意を払って降りた・・・胸の部分を岩に擦り寄せて、滑らせながら足場につま先が届き、安堵した。 解説書によると、「木曾駒ヶ岳」山頂よりも、このピークからの展望は素晴らしい!!と記載されている。 残念にも上空には雲があり、写真に陰影が付きにくい。 
乗越浄土の「山荘」と中岳山頂・木曾前岳(左奥) 宝剣ピーク:千畳敷カール 極楽平・島田娘方面 宝剣岳南西部岩場

11時55分、下山開始。 中高年夫妻が先を占めて暫く待機・・・。 クサリ場付近を上部から撮影しながら下る。 途中の岩に張り付く様に可憐な「イワヒゲ」の花を発見。 数枚写した。 約40−50m下に「天狗山荘」「宝剣山荘」が建つ台地があり、岩場には数人の登山者達が、最後の険しい岩場をクサリを握って降りていた。 12時00分に無事下山。
「宝剣岳南西部岩場」:足場はクサリと安定した岩場で危険は少ない 低部岩場と山荘 岩間に生える「イワヒゲ」

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