北アルプス縦走:第1日
新穂高温泉〜鏡平小屋:第1編


新穂高温泉駐車場〜車道分岐

登山年月日 平成18年7月31日 晴〜曇
登山メンバー 殿川紘史 <単独>
主要ルート 道の駅「奥飛騨温泉郷・上宝」(4:50)−>(5:00)駐車場(5:35)ー>(5:45)登山口(5:55)ー>(7:20)わさび平小屋(7:35)ー>(8:05)車道分岐ー>(9:30)ちぼ岩(9:40)−>(10:45)シシウドヶ原(10:55)−>(11:50)鏡池畔(12:20)−>(12:25)鏡平小屋(17:30)ー>(17:40)鏡池(18:55)−>(19:00)鏡平小屋
所要時間 総合:14時間10分<AM4:50-PM7:00>
登山:6時間30分 <AM5:55-PM0:25>

          弓折尾根(左)・西鎌尾根望遠
             <左股谷:小池新道>

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【登山口アクセス】 【登山ルート図】 【登山ルート概念図】 スライドショー:【第1部】 【第2部】 【第3部】

【鏡平小屋情報@】  【周辺山小屋情報】

3日間、道の駅「奥飛騨温泉郷・上宝」で天候待ち待機後の待望の晴天に恵まれて、4時半過ぎに起床。 直ぐに車で新穂高温泉少し手前の「深山荘」横の登山者用無料駐車場を目指す。 幸いにも「深山荘」へ掛かる吊橋横のスペースに駐車。 

北アルプス縦走:6日間の長期駐車でも最も心配の無い場所。 「釜飯+味噌汁+コーヒー+果物」と充分過ぎる朝食を済ませて、5時35分に新穂高温泉登山口を目指す。 車道を出て約10分、坂道の舗装道路を歩き、登山口到着。 6日間の登山スケジュールの登山届を提出。 

橋の袂から見上げると、今日目指す「鏡平小屋」への小池新道方向には朝日に照らされた山並みが輝く。 中崎尾根?弓折尾根?西鎌尾根? のどれか同定は出来ないが意外に近く見える。 素晴らしい光景に励まされて、多少の不安の6日間縦走登山のスタートを切った。

【北アルプス縦走計画】 【北アルプス縦走ルート全体図】

7月31日〜8月5日の6日間で、新穂高岳温泉登山口ー>鏡平小屋ー>「笠ヶ岳」ー>双六小屋ー>「槍ヶ岳」ー>「北穂高岳」ー>「涸沢岳」ー>「奥穂高岳」ー>新穂高温泉登山口へ縦走する初めてのロングプランである。 全て山小屋泊を前提とするために、コースの長さと日数は長いが、携帯装備は15キロ前後に納めることが出来た。 

【7/31】 道の駅「奥飛騨温泉郷・上宝」ー>新穂高温泉登山口ー>わさび平小屋ー>鏡平小屋(泊)

【8/01】 鏡平小屋ー>双六分岐ー>弓折岳ー>抜戸岳ー>新穂高温泉分岐ー>笠ヶ岳小屋(泊)

【8/02】 笠ヶ岳小屋ー>笠ヶ岳山頂ー>笠ヶ岳小屋ー>折戸岳ー>鏡平分岐ー>双六小屋(泊)

【8/03】 双六小屋ー>樅沢岳ー>左俣岳ー>槍ヶ岳ー>大喰岳ー>中岳ー>南岳ー>南岳小屋(泊) 

【8/04】 南岳小屋ー><大キレット>ー>北穂高小屋岳ー>北穂高小屋ー>涸沢岳ー>穂高岳山荘(泊)

【8/05】 穂高岳山荘ー>奥穂高岳ー>穂高岳小屋ー>白出沢出合ー>新穂高温泉登山口ー>駐車場ー>栃尾温泉「荒神の湯」ー>道の駅「奥飛騨温泉郷・上宝」


スライドショー:【第1部】
薄暗い4時半前に起床。 トイレ終了後、朝食せずに昨日偵察確認した「深山荘横登山者用駐車場」を目指した。 駐車場まで来たら今日の天気が快晴である確信が持てる陽光が正面の山並みを照らし雲の掛かる稜線が輝く。 
質量共に十分な朝食を手早く済ませて、5時半過ぎに登山口:新穂高温泉に向かう。 
約10分間、坂道の車道を歩き登山口で「登山届」を提出。 登山者数人が先行。 蒲田川を跨ぐ橋上から蒲田川の急流を撮影して右岸の坂道を辿り間もなく、「笠ヶ岳・双六岳・鏡平」方面を示す標識。 薄暗い樹林帯に入り、「ゲイト」を通過。 樹林帯を過ぎると正面の展望が開け、「樅沢岳」と思われる均整と取れた山が現れた。
深山荘吊橋側に駐車 早朝の待つ宵草 新穂高温泉登山口:蒲田川の橋からの展望
快晴の笠新道方面稜線 笠・槍・穂高連峰略図 蒲田川 蒲田川縁から西鎌尾根?方向:快晴の稜線
西鎌尾根?西方の「樅沢岳」?方面 笠ヶ岳・双六岳・槍ヶ岳・穂高連峰登山概念図 オオウバユリの蕾
槍・穂高の谷間:左股谷・東股谷の治水事業 笠ヶ岳・双六岳方面図 樅沢岳方面に続く西鎌尾根西方? 奥丸山?下丸山?


スライドショー:【第2部】
稜線の雲はドンドン晴れて、槍ヶ岳の様に先端の尖った山は笠新道の「穴毛槍(2248m)」だろうか? いや「中崎山(1744m)」だろう・・・。 勝手な同定をしながらひたすら「左股林道」を左股川を左に見ながら歩く。 先行する登山者も数人見える。 数日間続いた小雨で出来た水溜りには歩行者と正面の稜線が鏡の如く映る様子を数枚撮影。 
新穂高温泉登山口を出て約1時間で「笠ヶ岳」への直近登山ルートの「笠新道」分岐点に来た。 今日も目的地は「鏡平小屋」であるが、最初の目指す登山は「笠ヶ岳(2898m)」である。
 
笠新道を登れば、当日に「笠ヶ岳」に登れるが、有名な急坂の連続で登山初日と6日間の連続縦走のザックでは自信がなく、やむを得ず、「鏡平小屋」を経由して、第2日目に「笠ヶ岳」を目指す計画とした。 
60歳後半の男性と40歳台の女性が、目前の「笠新道」を上り始めた。 残念無念!! 二人は驚くほど小さいザックを背負う・・・・・大丈夫だろうか?? これを見て「笠新道」へ変更する最後の選択肢を捨てて、計画通り「鏡平小屋」を目指し、「わさび平小屋」方向に進んだ。 登山ルートらしくない平坦で幅広い林道の右側の樹林帯の中に「わさび平小屋」が見えた。 20名以上の登山者が休憩したり出発準備に忙しい。 

美味しいと言われる通り美味しい水を十分飲んでボトルに補給。 15分間の休憩中にパン半分とチーズを補給して出発。 見事な「ブナ樹林帯」を通過して陽光を遮る物が無い林道を進む。 小池新道左手に大きな雪渓が登山道を遮っていた。 明らかに雪渓はスノーブリッジとなり不安定に感じたが、選択の余地なく、細心の注意を払い約100mを通過。 降りて振り返ると車も通過出来そうな大きいトンネルが出来ていた。  
奥丸山 樅沢岳〜奥丸山(右) 目覚めるアザミの花 左股新道:中崎橋を渡り左股川右岸へ
中崎橋〜笠ヶ岳新道<笠ヶ岳登山口>間のゆったりしたわさび平小屋手前 笠ヶ岳登山口
新穂高温泉登山口から1時間の「笠ヶ岳登山口:笠新道入口標識」 笠新道に挑む中高年 わさび平小屋
宿泊者も出発準備 ブナ樹林地帯 左股谷:下丸山付近 小池新道:左手雪渓のスノーブリッジ


スライドショー:【第3部】
大きい雪渓のトンネルを覗き込んだら上部から絶え間なく融雪水が滴る。 5−6名の中高年女性グループがガイドに導かれて先行していた。 説明を受ける彼らをパスして先行。 左手の日当たり良い所に「シシウド」「ヤマウツギ」が花を開き、ピンク色が特に目立った。 左股川左岸に大きな雪渓が被さる様に残っていた。 ガイドの説明の声によれば、例年は此処にこれ程の残雪は無いそうだ。 やはり今年の豪雪の影響だ。 

8時過ぎに「左股林道」と「小池新道」の分岐点に来た。 車道は右手に分かれ、左股川を渡る橋を股ぎ、右股谷方向に続くが、鏡平小屋への登山ルートは車道を離れて、「小池新道」には入る。 橋付近からは「小池新道」と背後の「稜線」が望遠出来た。 雲が掛かる稜線は「折戸尾根」だろうか? ルートはこの左股川河原に沿って伸びている。 先ず、河原に出る為に、不安定な大節渓の上部を渡るらしい踏み後を辿り無事、河原に出た。 
スノーブリッジ上を越える エゾシシウドの花 ヤマウツギの花:小池新道 前後しながら歩く中高年女性パーティー
ヤマウツギの蕾 左股川左岸の残雪 小池新道望遠 左股谷・硫黄乗越え望遠 名前不詳の白い花
マタタビの白斑葉 左股谷方面望遠 左股谷:車道分岐点 車道は橋を渡り右に分ける。 登山ルート右岸沿
車道分岐:鏡平へ 枯木に付くキノコ 西鎌尾根南斜面の雪解水を集める左股川 大雪渓上部を越える

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