黒部五郎岳・北ノ俣岳:第3編

<黒部五郎小舎〜<稜線コース>〜
黒部五郎岳〜分岐〜中俣乗越〜
赤木岳
〜北ノ俣岳〜太郎山〜
太郎平小屋>


登山年月日 平成17年10月12日 快晴
登山メンバー 殿川紘史 <単独行>
主要ルート 黒部五郎小舎(8:45)−>(9:45)休憩(10:00)−>(10:30)小岩ピーク−>(11:20)黒部五郎岳(12:00)−>(12:05)分岐ー>(13:15)中俣乗越−>(14:05)赤木岳−>(14:50)北ノ俣岳ー>(15:20)神岡新道分岐ー>(15:45)太郎山−>(16:15)太郎平小屋(宿泊)
所要時間 総時間:7時間30分 <AM8:45-PM4:15>

         池塘に写る薬師岳と東尾根
        <北ノ俣岳〜太郎山間の湿原より>

画像をクリックすれば拡大出来ます  【北アルプス縦走路概念図】 【縦走登山路地図】

スライドショー   【第1部】 【第2部】 【第3部】

【黒部五郎岳関連情報】
黒部五郎岳の五郎の由来は、大きな石がゴロゴロしている様子を示すゴーロという言葉。 黒部五郎のカールにはには巨石が幾つも転がり、壮大なスケールの景観を楽しめる。 また、この山は「中ノ俣岳」という呼び名もある。 登山ルートは大別して「2コース」である。 
@ 太郎平方面から「北ノ俣岳」経由か、 A 反対の三俣小屋方面から入る。

【北ノ俣岳情報】
北ノ俣岳は黒部五郎岳(別名:中ノ俣岳)の北部、太郎平小屋への縦走路上に位置し、別名:上ノ岳とっも言われる。 標高は2661mで縦走中は射して大きいアップダウンは無い。 この山への登山だけであれば、大規模林道:高山大山線の「飛騨トンネル」側から飛騨新道ー>神岡新道ー>「寺地山」を経由するルートが約6時間で最短である。 


スライドショー【第1部】

12時丁度に「黒部五郎岳」山頂を出てから緩いアップダウンの北ノ俣岳への縦走路を前進し13時15分に「中俣乗越」を通過して、14時5分に「赤木岳」標識を通過。 実際は赤木岳山頂は通過せず、少し下を巻く道がある。 此処で約10分間、給水・休憩後、北ノ俣岳へ向かう。 黒部五郎岳方面を振り返ると南西側から吹き上げる雲は山頂よりも高い。
赤木岳標識 北ノ俣岳への縦走ルートは赤木岳(前面)を巻く。背後は黒部五郎岳 黒部五郎岳前に沸く雲
赤牛岳(左)〜水晶岳(左中)〜ワリモ岳〜鷲羽岳(中央)〜三俣蓮華岳(中右)〜黒部五郎岳稜線(右)
黒部五郎岳と縦走路間に湧き上がる雲 北ノ俣岳山頂標識 槍ヶ岳・大喰岳・中岳・南岳 鷲羽岳・大天井岳
黒部五郎岳ー>赤木岳ー>北ノ俣岳へ稜線を進むと「槍ヶ岳・大喰岳・中岳・南岳 鷲羽岳・大天井岳」等の山頂部より下も見易くなった。 槍ヶ岳等は相当に低い位置:西鎌尾根部分まで見える。 14時50分に何処が山頂部が判断し難い「北ノ俣岳」へ到達。 此処には「三等三角点」の石柱がある。 笠ヶ岳と黒部五郎岳が殆ど同じ距離感内に入る位、黒部五郎岳との距離が離れた。 
北ノ俣岳     剣岳(奥)・赤牛岳 北ノ俣岳三角点 黒部五郎岳〜笠ヶ岳 雲海から出た笠ヶ岳



スライドショー【第2部】
15時20分に「神岡新道」分岐点を通過。 この分岐を左に行けば、神岡新道の「北ノ俣岳避難小屋」、「寺地山(1998m)」を経て、「飛騨新道」に分岐した右のルートを辿れば、「飛騨トンネル」に出る。 北ノ俣岳への最短登山路でもある。 
神岡新道分岐 神岡新道標識 ワリモ岳・槍ヶ岳 赤木岳と笠ヶ岳 笠ヶ岳望遠
この神岡新道分岐点から「2338m」ピークまで来ると、太郎平が眼前に見える。 背後に押し迫る「薬師岳」の広い稜線が東まで伸びる。 その間には白い雲が湧き上がる様子が手に取る様に見える。 今夜宿泊予定の「太郎平小屋」もハッキリと見えた。
<2338mピーク〜太郎山間の池塘からの望遠> 「太郎山」〜「太郎平」〜「太郎平小屋」〜「薬師岳」に続く雲
「2338m」ピークを過ぎて、太郎山との間には右手に湿原らしき「池塘」が散在している様子が見え出した。 池塘に写る「薬師岳」が綺麗だ。 幅広い薬師岳全体を入れて広角で写した写真<左下2枚面>から池塘部分だけ「トリミング・拡大」した写真<下中央>と同様の部分をズームで写した写真<右下2枚目>に何か違いが判るだろうか? 
太郎平小屋:宿泊地 池塘に写る薬師岳@ @のトリミング拡大 80mm程度の望遠 太郎山手前の血塘



スライドショー【第3部】
池塘群でザックを降ろして池塘に写り込んだ「薬師岳」等の写真を撮影。 「2338m」ピーク斜面には「オオシラビソ?」が固まって繁茂しているが大部分は草原をなす。 このピークから池塘までの区間の登山ルートは極端に荒れ果てている。 登山ルートブックに書かれた事が事実である事に驚く。 土砂流出がドンドン進行して、当初の細い登山道が段々と窪み、草原の根で守られた表土が流出すると、其れからは加速的に土砂が雨水で流れ、川の如くなり、益々深さをまして
進行を止める事が不可能に状態に見える。 木道を設営されているが、流れる土砂で常に変形・流出を繰り返す様が良く判る。 本当に致命的な状況であった。 
湿地と薬師岳 オオシラビソ?樹林帯の前後の湿地に散在する池塘群
北ノ俣岳〜太郎山間の縦走路は極端にルート全体が深く浸食が進む 太郎山付近からの「太郎平小屋」付近の俯瞰
太郎平小屋の背後は薬師岳が迫る 横幅の広い薬師岳(左山頂)と東尾根(2448m) 水晶岳とその尾根

『北アルプス縦走:黒部五郎岳・北ノ俣岳<第4編>』へリンク