『仙丈ヶ岳登山』

第3編:仙丈小屋巻道分枝〜仙丈ヶ岳

登山年月日 平成19年08月06日(月)  快晴
登山メンバー 殿川紘史・上野雅夫氏
主要ルート 長衛荘(5:15)〜(6:55)大滝頭五合目〜(8:00)小仙丈岳(8:30)〜(9:30)仙丈岳(10:10)〜(10:25)仙丈小屋(10:50)〜(11:25)ヒュッテ馬の背(11:35)〜(13:05)大平山荘〜(13:30)長衛荘(14:10)〜(15:10)仙流荘バス停(16:20)〜(18:10)駒ヶ根バスセンター駐車場(車中泊)
所要時間 【登山】8時間15分 <AM5:15-PM1:30>
【総合】12時間55分<AM5:15-PM6:10>

           千丈岳(3033m)山頂
          <同行登山者:上野氏(左)>

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【仙丈ヶ岳登山ルート図】  【甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳周辺概念図】 【南アルプスパノラマ】


【仙丈小屋巻道分岐〜仙丈ヶ岳への稜線】 【スライドショー】

9時10分、仙丈小屋巻道分岐を通過。 改めて右後ろを振り返ると、先程通過した「小仙丈岳」の真後ろに、昨日登山した「甲斐駒ヶ岳」山頂と魔利支天付近が雲に見え隠れし、双児山との間からも雲が湧き上がる。 仙丈岳へのルートを辿ると、右前方に今日の目標の「仙丈岳」山頂が見え、その山頂部には沢山の登山者がゴマ粒の様に見えだした。
小仙丈ヶ岳(手前)と雲巻く「甲斐駒ヶ岳」 仙丈岳山頂 「仙丈岳山頂」のクローズアップ

我々の前方を歩く、中高年夫妻(多分我々よりも先輩?)ルート脇に咲く高山植物を鑑賞しながら、前方に見えだした「仙丈岳」を双眼鏡で捉えては又歩き始める・・・。 度々写真撮影する私と結果的には殆ど同じ前進速度になる。
右下には「仙丈小屋」がカールの底付近に建つ様をはっきりと見ることが出来た。 
中高年夫婦 仙丈小屋への稜線 「仙丈小屋」と「風車」 見事な眺望の「仙丈岳」

正面に山頂を見ながら、左に回り込むルート辿る先には、山頂までの間に小さいピークが二つある。 第一番目の小ピークに近づくと、岩の間に「ミヤマダイコンソウ」「ヒメヨツバシオガマ」「ヒメクモマグサ」等沢山の高山植物が花を咲かせ、我々の前進速度を下げてしまう。 
仙丈岳山頂望遠 「ミヤマダイコンソウ」 「ヒメヨツバシオガマ」 「ヒメクモマグサ」 「ヒメクモマグサ」と「北岳」

又後ろを振り返る・・・と第一番目の小ピークの右奥に雲と競う「甲斐駒ヶ岳」がみえ、前方には近づいた「仙丈岳」山頂が第二番めのピークの後ろに迫る。 背景は雲一つない深青色の空岳であった。 下の写真の右3枚の一番奥のピークが「仙丈岳山頂」である。 
「仙丈岳」山頂直前の「甲斐駒ヶ岳」望遠 「仙丈岳」手前に連続する小ピーク:右奥のピーク=山頂


【仙丈ヶ岳への稜線周辺】 【スライドショー】

高山植物や周囲の景色ばかりに気を取られ、中々前進しない私を頻繁に振り返り、速度アップを促している事はよく解るが、花と景色の魅力には負けてしまう・・・上野さん御免なさい・・・と言いながらまた撮影で立ち止まる。 
仙丈岳の左手=南東方向を見ると、「北岳」と「間の岳」が、南方を見ると「大仙丈岳」から続く長い稜線(仙塩尾根)のはるか後方には、「塩見岳」があった。 
「仙丈岳山頂の登山者(左)」と山頂直前の小ピーク 「北岳(左)・間の岳(右)」 「塩見岳(左奥)」「大仙丈岳(右)」

仙塩尾根に続く「塩見岳」は未踏破の百名山であり、是非とも今年(2007年)中には登山したい。 この塩見岳は結構、アクセスが長く、又、少なくとも「1泊2日」を要する山である。 その頂上からの展望の良さは、ここから見える周囲の山並から容易に想像できた。  仙丈岳山頂への最後の小ピーク手前の岩陰に濃いピンク色の塊が目に入り、空かさず近づいたら見事な花の群落があった。
「塩見岳」方面 「仙丈岳」山頂直前のピークと「仙丈岳(左)」 「イブキジャコウソウ」と「ヒメクモマグサ」

「イブキジャコウソウ」「ヨツバシオガマ」「ヒメクモマグサ」「ミヤマキンバイ」等が混じり合うお花畑だった。 又上野さん・・・御免!!花の塊がある岩の尖塔に更に近寄る。  夢中でシャッターを切り続ける。 特に「イブキジャコウソウ」がこれ程綺麗に咲き揃う群落は滅多に見られない。 「ヒメクモマグサ」と交る群落はピンクと白色のコントラストが美しい。 
仙丈岳山頂付近斜面に咲く「イブキジャコウソウ」の群落 「ヒメクモマグサ」

このお花畑では「ミヤマキンバイ」は霞んで見える位周囲が見事過ぎるのだ。 「ヒメクモマグサ」は不思議にも土壌のない砂利層に力強く根を張り、立派に繁茂している。 その側には赤い花が目立つ「イワベンケイ」もあった。  
「ミヤマキンバイ」 「ヒメクモマグサ」 「イワベンケイ」 仙丈岳へ向かう上野氏


【仙丈ヶ岳山頂】 【スライドショー】

いよいよ「仙丈岳」山頂間じかとなる・・・がまた立ち止まった・・・砂礫層に格好よく咲く「ヒメクモマグサ」を見つけて撮影した。 仙丈岳山頂は50m以内・・・後ろを振り返ると二つの小ピークが高山の如く見える。 赤いジャケットを着た女性が盛んに手を振る・・・若い女性の仕草・・・だが多分・・・・と思ったが、手を振り返し、写真機を向けてシャッターを切る・・・
「ヒメクモマグサ」 「仙丈岳」山頂直下 山頂直前の小ピーク 「仙丈岳山頂標識」と万歳!!する登山者

9時30分・・・今日のターゲットの「仙丈岳山頂」へ到着。 山頂直下に標識があり、「小仙丈岳」「大仙丈岳」「仙丈小屋」の方向を示す・・・この標識を入れて「北岳・間の岳」方向と「大仙丈岳」「塩見岳」方向の景色を撮影し、山頂へ。
大勢(>20名)が山頂標識を中心に見える山並から個々の山名の同定に熱中したり、弁当を開いて美味そうに食べるグループ・・・と様々。 山頂標識には「南アルプス・仙丈ヶ岳・標高:3033m」とある。 仙丈岳とも呼ばれる。
「北岳・間の岳」方面 「塩見岳(左奥)」望遠 「仙丈岳」山頂標識と取り囲む登山者達 「甲斐駒ヶ岳」望遠

同行の上野氏の記念写真を撮影後、傍の登山者へ我々二人の記念写真撮影を依頼した。 二人の顔の日焼けは尋常を超えている・・・(笑)・・・8月初旬から連続する快晴下での登山のためだろう。 360度の展望が開ける山頂の景色の中では「大仙丈岳」と「塩見岳」等の展望が最も印象に残る。 特に南方向間近にある「大仙丈岳(2976m)」には今日歩いてみたいが、下山後に北沢峠からキャンピングカーを駐車している「流仙荘」へ戻り、上野氏は新宿経由で帰宅、小生は木曾駒ヶ岳登山口の駒ヶ根市内へ移動する必要があり、時間不足明らかだった・・・・。
仙丈岳山頂での記念写真 「仙丈岳」山頂 「大仙丈岳」と「塩見岳」等 仙丈小屋へのルート

目を北方向へ移すと、「鋸岳」・「甲斐駒ヶ岳」〜「栗沢山」・「アサヨ峰」の見える角度の真下には「仙丈小屋」が俯瞰出来、東方向には、「仙丈岳山頂」直前の二つの小ピークの背後には雲と競う「鳳凰三山」がはっきりと見える。 これ程までに見事な快晴日の仙丈岳山頂の360度の展望に目を奪われた。
「鋸岳」・「甲斐駒ヶ岳」〜「栗沢山」・「アサヨ峰」 「仙丈小屋」の俯瞰 「仙丈岳山頂」から展望する「鳳凰三山」


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