立山登山:第1日目
<室堂〜雷鳥沢キャンプ場>


登山年月日 平成17年8月02日  晴・曇・小雨・曇
登山メンバー 殿川紘史  <単独行>
主要登山ルート 【8/01】民宿(7:20)ー>荒島岳ー>民宿(17:00)ー>(23:15)富山市内・道の駅
【8/02】道の駅(8:30)−>(10:00)立山町コンビニ駐車場(12:30)−>(13:15)立山駅(14:20)−>(13:30)美女平(14:40)−>(15:40)室堂(16:00)−>(16:50)雷鳥沢キャンプ場(テント泊)
所要時間 総合:8時間20分
<AM8:30-PM4:50>

          室堂・雷鳥沢キャンプ場

写真をクリックすれば拡大できます  【立山周辺地図】 【雷鳥沢・室堂周辺地図】

【立山情報】      
立山は古来から信仰の山として富士名、白山と並び日本三大名山に挙げられ、多くの人々に登られて来た。 主峰の雄山山頂付近は、かっての霊峰の雰囲気をいまも漂わせ、山頂に建つ雄神社峰本社では、宮司により御祓いを受けることが出来る。 お山から別山へ、立山主峰を縦走すれば、後立山連峰から剣岳、さらに日本海へと大パノラマが展開する。 <山と渓谷社:日本百名山・登山案内より転載>
【登山ルート】 
「立山黒部アルペンルート」と「立山駅・有峰口からバスルート」の二つがある。
@ JR信濃大町ー>扇沢ー>黒部ダムー>黒部平駅ー>大観峰駅ー>室堂ターミナル駅ー>一ノ越ー>雄山
A JR富山駅ー><立山地方鉄道・立山線>ー>館山駅ー>美女平ー>室堂ターミナル駅ー>一ノ越ー>雄山
B JR富山駅ー><立山地方鉄道・立山線>ー>館山駅ー>美女平ー>室堂ターミナル駅ー>雷鳥沢キャンプ場ー><雷鳥坂>ー>剣御前小屋ー>別山ー>真砂岳ー>富士ノ折立ー>大汝岳ー>雄山

【立山・剣岳登山計画】+【焼岳登山・縦走】+【西穂高岳登山】

今回は「白山登山」・「荒沢岳登山」の後で、「立山全体」を時間を掛けて散策・縦走すると同時に、「剣岳登山」を組み合わせ、天候と体調で計画を柔軟に変更出来る様にして、スケジュールを全体で『5日間』割り当てた。 8月2日に登山して少なくとも、8月7日には下山して、旭化成・旭ダウ時代の友人・先輩との8月8日夕方までに「西穂高岳山荘」集合にドッキングする基本計画の一部である。 8日には「焼岳登山」ー>「西穂高岳山荘」への縦走を組み入れ、翌9日には合計6名で「西穂高岳登山」が主要登山である。 この間を利用して『5日間』を出来るだけ有効に過ごす計画であった。 基本計画は以下の様に考えて立山・雷鳥沢キャンプ場にテントを張った。

【8/02】 富山市内道の駅ー>立山駅・有峰口ー>美女平ー>室堂ターミナル駅ー>雷鳥沢キャンプ場(テント泊)
【8/03】 雷鳥沢ー><雷鳥坂>ー>剣御前小屋ー>くろゆりのコルー>剣山荘(山小屋泊)
【8/04】 剣山荘ー>一服剣ー>前剣ー>剣岳山頂ー>剣山荘ー>剣御前小屋ー><雷鳥坂>ー>雷鳥沢(泊)
【8/05】 雷鳥沢ー><雷鳥坂>ー>剣御前小屋ー>別山ー>北峰ー>別山ー>真砂岳ー>富士ノ折立ー>大汝山ー>雄山ー>一ノ越ー>浄土山ー>室堂山・展望台ー>立山室堂山荘ー>「ミドリが池」・「リンドウ池」ー>雷鳥荘ー>雷鳥沢・キャンプ場(泊)
【8/06】 予備日
【8/07】 雷鳥沢ー>室堂ターミナル駅ー>美女平ー>立山駅・有峰口ー>中尾温泉・「焼岳登山口」(車中泊)

【8/08】 中尾温泉登山口ー>中尾峠ー>焼岳北峰ー>焼岳小屋ー>「割谷山」ー>「槍見台」ー>「西穂山荘」(泊)
【8/09】 「西穂山荘」−>西穂独標ー>西穂高岳山頂ー>西穂独標ー>西穂山荘ー>「にしほだかぐち」−><新穂高ロープウエイ>ー>「しらかばだいら」−><ケーブルカー>ー>「新穂高温泉」−>栃尾温泉・民宿(泊)

【8/02】
富山市内道の駅ー>立山駅・有峰口ー>美女平ー>室堂ターミナル駅ー>雷鳥沢キャンプ場(テント泊)

富山市内・道の駅「」を8時30分出発。 起床は5時半で白山で濡らした「テント一式」を道の駅裏手で約2時間、乾燥させた。 10時頃、立山町のコンビニ駐車場で休憩しながら立山・剣岳登山<6日分>のザック内容物の選定・パッキング作業及び車冷却水の補給を実施。 酷く太陽光線が強く日光に荷物を当てると内部の温度が上がり、生鮮食料品の劣化に気を揉む程だった。 

昼食しながら「湯出卵」を作った。 午後12時半、コンビニ駐車場出発。 13時15分、立山駅・有峰口到着。 駅周辺の駐車場は既に満杯でスペースを探すのに苦労した。 幸運にも下山者が空けてくれたすペースに駐車。 14時20分発の「ケーブルカー」キツプ購入し、13時50分に最終的にザックに必要な物を如何にか詰め込むことが出来たが、「トマト」は手提げで持参する事になった。 

背負ってみると随分重い・・多分、25キロを超えていたろう。 「テント一式」「6日分+アルファーの食料」「カメラ用品」「炊事用品」「ガスボンベ2個」「衣類」「サブザック」等々である。  テントサイトの雷鳥沢は室堂から近く高度差も少ない事から、この重量を担ぎ上げたが、剣御前小屋を超える「剣沢キャンプ場」なら<20キロにしないと無理だったろう。

スライドショー  【第1部】 【第2部】 【第3部】

最大の立山杉 称名の滝 室堂・雷鳥沢周辺地図 「ミクリガ池」と解説看板
カンカン日照りの立山駅・有峰口からケーブルカーで「美女平」まで上がると天気は一変して曇りで雨の可能性さえ考えられた。 バスで約55分間「立山道路」を登り「最大の立山杉」や「称名の滝」展望所を過ぎ中間点に差し掛かる頃から、小雨となった。 重い荷物・テント生活・・を考えると憂鬱になった。 室堂平到着時は「本格的な雨」となり、ザックから雨具を取り出し、雨具を上下とも装着して「25キロ+手荷物(トマト)」のザック重量は非常に歩きにくい。 視界は雨とガスで20−30m程度で方向を慎重に確認して16時頃、キャンプサイトの「雷鳥沢」へ向けて出発。 幸いにも「ミクリガ池」を過ぎた頃から小降りとなる。 長い階段を下りると亜硫酸ガスの臭気が強くなる。 「紺屋地獄谷」だった。
室堂周辺観光案内図 「地獄谷」:ミクリガ池から階段を下ると硫黄の臭気漂う地獄谷の煙で視界が悪かった
「紺屋・地獄谷」を右折して雷鳥沢方面に向かうと左手は地獄谷が続き、硫黄臭気は減り、一部に緑の草原がある
地獄谷の荒涼とした灰色の土と緑の草原のコントラストは大きく、噴出する硫黄臭気の影響を確認出来る。 ガスに煙る地獄谷を休憩なしで早足通過。 呼吸困難な状態から抜け出して途中休憩。 「ロツジ立山連峰」の横を通過する。 「立山ヒュッテ」を右に見て下ると、目的地『雷鳥沢キャンプ場』がガスの中に見え始めた。
「ロッジ立山連峰」 「雷鳥沢ヒュッテ」  「雷鳥沢キャンプ場」は「ロッジ立山連峰」「雷鳥沢ヒュッテ」「雷鳥荘」に近い
雷鳥沢詳細地図 真近い山荘:2棟 「雷鳥沢キャンプ場」の情景: 雨模様ながら約30−40張のテント群
16時50分、キャンプサイトに到着。 テント総数は「30−40」張程度。 サイトはよく整備され、トイレは水洗式・水は水道から豊富に使用。 料金は期限なしで『500円/テント』という信じられない程の条件の揃った最高のテントサイトだった。 
時折小雨や霧に覆われる 雪渓上部の「雷鳥荘」 「ロッジ立山連峰」 「雷鳥沢ヒュッテ」
夕暮れと共にガスが山から下りて暗くなる 真砂岳方面の山並み 霧が掛かったり晴れたり短時間で変化する谷間
サァー今から食事 只今到着 テント近くのテーブルが調理と食卓兼用 我がテント:灰色
テーブル・通路に近い良い条件のスペースを選んで早速、テント設営開始。 約30分で全て収納まで完了して、食事に取り掛かる。 隣のテントのご夫妻に挨拶した。 東京から来たという。 調理しながら相互に自己紹介した。 立山初日を祝って栄養十分の夕食とした。 「山での定番夕食+ミソ汁+魚の煮付」に「トマト+コーヒー+リンゴ」のデザート付だ。 
キャンプ場側の「チングルマ」「イワウチワ」 「ロッジ立山連峰」 キャンプ場管理棟からテントサイトを展望
「雷鳥沢ヒュッテ」 「ロッジ立山連峰」 夕食後の洗面へ:驚異の水洗便所!! キャンプ場管理棟

夕闇迫る頃には当たり一面にガスが立ち込め始めた。 周囲の山並みは「大日岳〜剣御前〜真砂岳〜富士ノ折立〜大汝岳〜雄山」の筈だが、上部半分は完全に雲の中で見えない。 テント内は居心は申し分ない。 安眠出来そうだ。 夜中から明日にかけて雨が降らないことを祈りながらラジオを聴きながら就寝した。 

『剣岳登山・第1日目:第1/4編<雷鳥沢〜剣御前小屋〜剣山荘>』へリンク