『立山連峰縦走』
第1編:雷鳥沢ヒュッテ〜新室堂乗越〜別山乗越
登山年月日 平成19年08月03日 曇〜薄晴
メンバー 殿川紘史・石井氏・中島氏・坂上氏・上野氏・織田氏・○○氏・(佐沢氏)
主要ルート 雷鳥沢ヒュッテ(6:35)〜(7:35)新室堂乗越〜(8:50)別山乗越(9:05)〜(9:55)別山(10:00)〜(10:05)北峰(10:10)〜(10:20)別山〜(11:20)真砂岳〜(12:15)富士ノ折立〜(12:25)大汝山(12:50)〜(13:10)雄山山頂(13:15)〜(14:00)一の越(14:10)〜(14:40)室堂ターミナル(15:10)〜(16:00)美女平(16:10)〜(16:15)立山駅(16:30)〜(17:00)ホテル雄山(泊)
所要時間 :
【登山】8時間05分<AM6:35-PM2:40>
【総合】10時間25分<AM6:35-PM5:00>

       立山連峰縦走参加者記念写真
          <雷鳥沢ヒュッテ前にて>

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【立山連峰縦走ルート図】  【立山連峰登山概念図】

【立山連峰縦走の背景】

立山は、最高峰の大汝山(おおなんじやま、3,015m)、主峰の雄山(おやま、3,003m)、富士ノ折立(ふじのおりたて、2,999m)の3つの山からなる。雄山の山頂には、雄山神社本宮がある。立山・浄土山別山を「立山三山」、立山を含む山稜を「立山連峰」という。立山連峰は富山県のほぼ全域から見ることができる。また、富山県高岡市雨晴海岸から能登半島石川県珠洲市までの富山湾沿岸からは、天候のよい時には海越しに3,000m級の山々を一望することができる。主峰の雄山の標高は、1等三角点の標高から長らく2,991.6m(2,992m)とされてきたが、雄山三角点は最高地点の山頂ではなく、雄山神社社務所の隣のため、神域である山頂からはかなり低い位置である。古くは「たちやま」と呼ばれていた。ただし、たちやまは「太刀山」であるとし、本来は剱岳のことであるとする説もある。

【立山連峰縦走の背景】

1970年代に三重県鈴鹿市勤務した時の先輩・同僚・友人達と3年前から毎年「登山」する事が恒例行事となった。 去年の8月初旬(8月8日)に予定していた『立山連峰縦走』計画が、台風の接近で、急遽中止した関係で、今年の登山目標を同様の「立山連峰」とした。 去年(平成19年)は立山を中止したので、9月下旬に「乗鞍岳」登山に変わった。 
一昨年(平成18年)は『西穂高岳』登山だった。 



【雷鳥沢ヒュッテ〜新室堂乗越@】 【スライドショー】

二部屋に分かれて宿泊した石井氏・中島氏・坂上氏・上野氏・織田氏・○○氏・(佐沢氏:前日一の越山荘宿泊)と小生の合計7名は5時半起床6時から朝食。 全員体調が良く、お替りして本日の登山エネルギーを十分に補給して6時半に雷鳥沢ヒュッテ玄関前に集合。 石井氏の音頭で柔軟体操後、記念写真撮影・6時35分出発。

前日から天気予報は「黄色〜赤色信号:大風の接近」で随分気をもみ、早朝から天気予報に注目。 運が良ければ、立山連峰の規定ルートを縦走出来るかも知れない・・・・と考え、其の判断はポイント地点で織田リーダーの判断に従う合意で出発。  

雷鳥沢キャンプ場内を横切り、称名川に掛かる簡易橋を渡る。 この地点で、雄山登頂が目標の「中島氏」は直接、「一の越」へのルートを取り、6時50分、我々6名と分かれる。 前日雄山山頂登頂に成功した「佐沢氏」と同様に、中島氏の雄山登頂・雄山神社参拝が成功する事を祈る。 
立山連峰縦走登山地図 雷鳥沢ヒュッテ前で準備体操後の出発前記念写真 6名の隊列でキャンプ場を通過

雷鳥沢は低地・窪地であり、強風は吹かないが、独立峰の立山連峰の稜線を通過する「縦走路」は此処とは全く違う風速だろう・・・・。 雲は全体を覆うが、予想よりも雲が高く、直ぐには「降雨」とは成らない天気で幸運を祈りながら進む。
「別山乗越」へのルートは「雷鳥坂」を登るのが普通だが、勾配がきつい為に「大日岳登山ルート」の「新室堂乗越」経由を選択した。 
一の越分岐地点の橋 分岐を左折して大日岳方面のルートを採用 「雷鳥坂」ルートを避けて「新室堂乗越」ルートへ

一段高い高山植物:コバイケイソウが咲く緩い勾配地点になると、ルートに「木道」が敷設されて、歩き易い。 最初の30分間はよりゆっくりのペースを守る。 皆快調に前進。
称名川と浄土山望遠 6名の隊列は「コバイケイソウ」の咲く木道を「新室堂乗越」へ進む チョイと止まって撮影

7時10分に第1回目の休憩。 靴の紐を締めなおし、給水・衣類の調節・・・と各自これからの急坂に備えて準備。 各自の写真を撮影。 休憩した側に「ツガザクラ」の花がハイマツの中にあった。
「ツガザクラ」 靴紐を締める上野氏 初登山の○○氏 坂上氏 リーダー:織田氏 石井氏・結城氏(後)


【新室堂乗越@〜別山乗越】 【スライドショー】

約20分休憩後、出発・・・直ぐに実毛となった「チングルマ」群生地を通過。 トレイルの右斜面から雷鳥沢方面に掛けて
「チングルマ」が幅広く咲く。雷鳥沢にあるキャンプ場のテントが彩りを添える。 真砂岳〜立山三山〜浄土山が屏風の如く周囲を囲い、其の中に「室堂平」と「雷鳥沢」等が見える。
前進開始 実毛となったチングルマ 真砂岳〜雄山山頂 浄土山〜国見岳 雷鳥沢キャンプ場俯瞰

7時35分、別山乗越ー>大日岳方面への稜線の交点:「新室堂乗越」に出た。 此処へ出ると別山乗越方面から吹いてくる風がより強く感じた。 周囲の「チングルマ」の群生は凄い!!
チングルマの群生 「新室堂乗越」で第1回休憩:稜線上に出る 満開の「チングルマ」
雷鳥沢越しの立山連峰 大日岳へのルート この一帯には「チングルマ」の群生が凄い 正面は「地獄谷」

眼下には今朝出発した「雷鳥沢ヒュッテ」「ロッジ立山連峰」「地獄谷」等が箱庭の如く見える。 昨日縦走した「奥大日岳〜大日岳」の頂や稜線が望遠出来る。 
雷鳥沢ヒュッテとロッジ立山連峰 称名川と浄土山 ジグザグの繰り返す 昨日登山した奥大日岳を望遠 室堂平・雷鳥沢・阿弥陀ヶ原の全貌


【新室堂乗越A〜別山乗越】 【スライドショー】

7時45分、別山乗越までのジグザグの急坂に差し掛かる。 周囲には驚く程の「チングルマ」「ハクサンイチゲ」「アオノツガザクラ」が入り混じり、大きな群生地となっている。 時々吹く強風で花の近接撮影は中々難しい。 
急坂はジグザグのルートが「剣御前小屋=別山乗越」まで続く チングルマの中を前進 「剣御前小屋」を目指して
雪渓とチングルマ 「アオノツガザクラ」と「チングルマ」の競演 妖精の如き「ハクサンイチゲ」が咲く

上記3種類の高山植物に加えて、「コバイケイソウ」が増えて来た。 昨日縦走した「奥大日岳」への稜線に、谷間からガスが湧き上がり、時々稜線や頂を隠す。 右前方の国見岳と浄土山の鞍部からは巨大な山塊の「薬師岳」が見えるが、山頂部は雲が隠す。
見事な咲きぶりの「ハクサンイチゲ」の花 白い人形:コバイケイソウ ガスが沸く奥大日岳への稜線 雲に頂を隠す薬師岳

雷鳥沢に続く、地獄谷が広がり、それらの周辺の道筋が明瞭な線として見える。 風に混じって小雨が降り始めてカッパを着ける為に小休止。 カメラは防水カバーで保護しているので、この程度の小雨ではカッパは不要と判断して、着用せずに別山乗越まで進む事を決めた。 
コバイケイソウの側を行く 渦巻くガス:奥大日岳稜線 雷鳥沢周辺の道筋 「アオノツガザクラ」 小雨が降り始めてカッパを着ける


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