【光岳登山】
<沢渡登山口〜易老岳〜光岳〜易老岳〜登山口>
第1編:沢渡登山口〜面平〜易老岳〜静高平
登山年月日 平成19年8月28日 曇天〜小雨〜曇天
登山者 殿川紘史単独行
登山ルート 【8/27】塩見岳小屋〜三伏峠〜鳥倉林道ゲイト〜光岳登山口(易老渡登山口)
【8/28】易老渡登山口(5:05)〜面平(7:40)〜(9:30)易老岳〜静高平(11:00)〜(11:20)光岳山荘(11:25)〜(11:35)光岳(11:40)〜(11:50)光岳山荘(12:25)〜(12:40)静高平〜(14:05)易老岳〜(15:35)面平〜(16:15)易老渡登山口(16:55)〜(17:45)道の駅温泉(21:30)〜【8/28】〜(4:30AM)函南(宿泊)
所要時間 【登山時間】11時間10分<5:05AM〜4:15PM>
【総合時間】23時間25分<5:05AM〜8/29 4:30AM>

       光岳登山ルート
    <易老渡登山口〜光岳往復>

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【光岳登山全体図】 【詳細地図(登山口〜易老岳)-@】 【詳細地図(易老岳〜光岳)-A】

【光岳概要】

光岳(てかりだけ)は赤石山脈(南アルプス)の山であり、標高2591.1m。日本百名山の一つ。南アルプスの最南端に位置する。山頂部がわずかに森林限界を超えており、ハイマツおよび高山帯植生の分布の南限に当たることでも知られている。(ハイマツは世界最南端の自生地)

【登山路】
登山道聖岳茶臼岳方面から南アルプスの主縦走路が山頂を通過して寸又川源流の登山口(柴沢吊り橋)に至る。長野県側(旧南信濃村)の易老渡(いろうど)から易老岳を経て登頂するルートや、静岡県側の寸又峡温泉から上記の柴沢吊り橋を経て登頂するルートなどがある。ただし、寸又峡温泉から登る場合は寸又川左岸林道を10時間(約40km)ほど歩かなければならない。また、崩壊も進んでいる。
【山小屋】
山小屋は、山頂の東約500mあまりの地点に光小屋があるが、収容人数は30人と少ない。また、長野県側の易老渡に近い便ヶ島に聖光小屋が平成15年に開設された。
                             <Wikipedia HPより抜粋掲載>


【易老渡登山口〜面平】 【スライドショー】

早朝の4時15分に起床。 辺りはまだ暗いが、昨夜大阪から来た若い二人組は既に出発したのだろう。 朝食として塩分補給も兼ねて「カップラーメン」を食べ、5時05分、駐車場を出発。 易老渡登山口は「遠山川」を渡る橋にある。 まだ薄暗く樹林帯に入ると足元は見え難い時間帯であった。 橋を渡り細い登山路を直進。そこで川に沿って下流側へ歩いた。 段々ルートが細くなり、きつい斜面のトラバースを過ぎると益々こう配が厳しく、少し危険を感じ始めた頃、「コースミス」に気付き、急いで引き返した。 約5分戻ると、眼前に斜面をジグザグする登山路が目に入る。 如何してこの略180度曲がるルートをミスしたのか・・・理解しがたい!! 辺りが暗い事が最大の原因だろう??
南アルプス連峰概念図 同南部概念図:聖岳〜光岳 光岳登山口説明看板 光岳・易老渡登山口の橋 易老岳(6時間)・光岳(8時間)

5時20分に正規の登山路をジグザグに登り始めた。 焦る気持ちを落ち着けて、極力登山速度を遅くする。 6時10分頃、第1回給水休憩をとる(高度:約1400m)。 トマトと水を補給し、5分後にスタート。 登山開始から1時間25分経過した6時45分頃に早くも急坂に横たわる苔むした倒木が続く地域に入る。 歩き易い登山路だが、勾配がきつい。 6時50分直前に桧の巨木が茂る「面平」標識を通過。 
面平前の急こう配の樹林帯で、先行する中高年男女6名のパーテーを追い越した。 東北から来たが、仲間の一人が体調不良の為に、登山中止したので、光小屋の管理人へ人数の変更を伝えて呉と依頼される。 
登山口から約1時間20分の「面平」付近の倒木に繁茂する苔。 周辺の木々は桧の大木。 

面平周辺は桧の巨木が茂る自然林だという。 実に見事な景観・・・ここより低い地帯にはなく、ここ1400m地帯に如何して桧の巨木の自然林が有るのか実に不思議に思う。 20m以上の高さの巨木の桧は、特有の樹皮と色が今までの樹林帯と大きく違う。
面平:見事な桧の樹林帯が全体を覆う。 これは桧の自然林であると云う

7時5分頃、ミズナラの倒木に生えた苔の濃い緑色が目にしみる。 7時10分頃、その周辺で第2回目の休憩を5分間取り、水とトマトを補給。 高度:約1800m付近。 ミズナラの巨木の根元に近い部分に「キツツキ」が虫を探した痕の穴が多数有った幹をみた。 苔の生えた倒木に腰を下しての休憩は快適だった。 風が皆無で実に蒸し暑く、汗も多い。 
倒木の樹皮をみると桧でなくミズナラの巨木らしい:一面に緑濃い苔が生える キツツキの穴がある巨木や倒木


【面平〜易老岳山頂】 【スライドショー】

7時45分頃、結構勾配が厳しいミズナラの樹林帯の中で、第3回目の休憩をとる。 高度:約2070m。  腹部に違和感を覚え止む無く巨木の陰で「キジウチ」。 それ以降はすこぶる快適となる。  出来るだけ休憩時間は短く、45分間隔で休むペースを維持した。
7時15分頃通過の歩き易いミズナラ樹林内 7時45分頃通過したミズナラ樹林帯内の苔むした倒木群

8時10分スタート。 暗い樹林帯から少し明るい樹林帯に変わるが,勾配は相変わらず厳しい・・・。 巨木の倒木が両側へ散乱する。 初めて下山する若い登山者とすれ違う。 約1時間余で易老岳に届く位置だと知らせて呉れた。 ウーン・・・・未だ1時間も急坂が続くんかと思う・・・。 
7時50分頃通過地点:易老岳まで5.4キロ。光岳まで7.4キロ地点。 ミズナラ樹林の急坂から緩い樹林帯へ入る

8時55分頃、第4回目の休憩。 万頭・トマト・キーウィー・水の補給。 高度:約2355m。 15分休憩したが、頗る体調は良好!! 益々ガスは濃くなり、視界は短い・・・ 気のせいか上から雨粒が落ちる様に感じた・・・ここから小雨とは大変だ!!…と思う。 
8時45分頃通過:易老岳へ3・7キロ。光岳へ5・7キロ地点 8時55分−9時頃通過地点:岩陵のコル付近?

9時25分頃、細いシラビソ樹林が茂る「易老岳」山頂を通過。 薄暗く、足元は雨に濡れており、山頂で休憩する気になれず、其のまま、山頂標識を撮影して通過。 この山頂で休憩中の数人の登山者を追い越す。 樹林帯だが平坦地に近い陵線歩きで、スピードアップした。 樹林帯中には「ヤマハマコ」と「キオン」の花が迎えて呉れた。 
9時20分頃通過の樹林帯 9時30分:易老岳 9時40−45分頃通過のシラビソ樹林帯と「ヤマハハコ」「キオン」


【易老岳山頂付近〜静高平】 【スライドショー】

樹林帯を抜けて、ガスに煙る倒木地帯に入る・・・・。 疎林となり、右手が開けた「三吉ガレ」へ出た。 10時20分「携帯電話通話可能」の小さい標識に沿って、登山道を少し離れて右手に入る。 ダケカンバ特有の枝ぶりの木が所所にある。 ガスでガレ場さえもはっきり見えなかった。
「トリカブトの花」 9時45分頃:ガスが立ち込める立ち枯れ樹林帯付近。 「三吉ガレ」付近では携帯電話が通話可能の表示

 ここで第5回目の休憩。 涼風が僅かに吹き汗で濡れた肌を撫でる・・・。 5分間限定の休憩で、再スタート。 10時30分頃から登山道の両側に高山植物の花が増え始めた。 「シナノオトギリ」「トリカブト」「ハクサンフウロ」等
光岳まで3・5キロ 10時15分:シラビソ樹林帯 10時30分通過地点に咲く「シナノオトギリ」「トリカブト」「ハクサンフウロ」

地図によると、「三吉平」〜「静高平」間は「枯沢筋の坂道」と記載される・・・・・この石がゴロゴロ重なり続く場所から凡その場所が解った。 この沢筋を登ると「静高平」となり、光岳までの急登は終了する・・・・・少々キツイが気分を良くして登り続ける。 両側斜面に「トリカブト」の花が沢山咲く様になった。 「コバイケイソウ」の枯れ始めた葉も混じる。
10時45分ー50分通過地点:三吉平〜静高平間の涸れた沢筋のゴロゴロ岩坂道を登ると一面に「トリカブト」の群生地が広がる

益々トリカブトの群生数に驚く程の花々が続く。 デケカンバの樹木の下にそれらの紫色の花が咲き、時折吹く抜ける風になびく。 ガスが立ち込めトリカブトの花が幻想的に見える。 10時55分に「静高平」の看板と水場を見つけたが、登山地図の水場には一滴の水もない水場だった。 ここから光小屋まで近いから、休憩をやめて前進・前進・・・・。 
「イブキボウフウ」 10時55分頃通過した「トリカブト」の大群生地。 沢筋最後の部分でダケカンバも茂る 11時通過:静高平

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