【木曾駒ヶ岳〜空木岳縦走登山】
第2日目
<第5編:空木岳山頂〜樹林帯入口>

登山年月日 平成19年8月8−9日 快晴 
登山者 殿川紘史単独行
登山ルート 【8/9】木曾殿山荘(5:35)〜(6:50)空木岳(7:10)〜(7:20)駒峰ヒュッテ(7:30)〜(8:15)分岐〜(10:25)水場(10:40)〜(11:15)タカウチ場〜(11:40)林道終点(11:50)〜<タクシー>〜(12:20)こまくさの湯(14:25)〜(14:30)駐車場(15:30)〜(21:50)函南
所要時間 【登山時間】6時間45分<5:35AM-12:20AM>
【総合時間】16時間15分<5:35AM-9:50PM>

  空木岳山頂(左)と駒峰ヒュッテ

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【木曾駒ヶ岳・空木岳縦走マップ】 【空木岳縦走地図】 【空木岳山頂周辺地図】


【空木岳山頂〜駒峰ヒュッテ】 【スライドショー】

6時55分頃、空木岳山頂に到着し、山頂からの展望を楽しみ・撮影を繰り返した。 記念写真も撮り、下山準備完了。 未だ7時10分頃だから、南駒ヶ岳<−>空木岳往復も不可能jじゃない・・・と多少迷ったが、如何しても楽な案(直接下山)を選択してしまう。 空木山頂から見る南駒ヶ岳への稜線ルートは起伏も少なく、4時間半あれば往復出来そうだ。 此処へ戻って来る予想時間は12時頃・・・夕方までには「菅の台」へ下山出来る勘定になるけど・・・。 
南方向を見ていたら、「恵那山(2196m)」の平坦な山頂らしくない山型が見える。
逆に北方向凝視していたら、木曾御嶽山の左奥には、北アルプスの南部の正三角形の山は「笠ヶ岳(2897m)」だろう。 その右手方向に続く山並には「抜戸岳(2813m)」や「双六岳(2897m)」もある。 
南駒ヶ岳 北東〜南東方向の雲海の展望:「恵那山」    北アルプス:「笠ヶ岳」〜「抜戸岳」〜「双六岳」方面

(木曾)御嶽山の左手奥の山影をクローズアップ撮影した画像から、「笠ヶ岳」・・「双六岳」等。 空木岳山頂直下にある「駒峰ヒュッテ」右手の分岐道を辿れば緑の湿原?らしい樹林帯の切れた中にある建物は「空木岳避難小屋」も見える。 7時15分頃、空木岳から駒峰ヒュッテへ下り始めた。 山頂を振り返ると数人の登山者達が360度の展望が出来る山頂の景色を堪能している様が伺える。 山頂の背後の空は青紫色に近い。
「木曾御嶽山」 「空木岳避難小屋」 菅ノ台への下山ルート 空木岳山頂で展望を楽しむ登山者(ヒュッテ方向より)

南アルプス連峰の北に位置する「甲斐駒ヶ岳」から北部の「八ヶ岳連峰」・・更に距離を置いて盛り上がる山は「蓼科山」の様だ。 駒峰ヒュッテに近づくに連れて、足元は滑り易い紀目の細かい砂礫層となり、完全に植物が侵入出来ない地域で、ハイマツ帯の周囲の緑層とは極端なコントラストを呈する。 7時30分過ぎに、駒峰ヒュッテ少し手前に分岐点を示す標識に達する・・・・右手に進むと「空木岳避難小屋」に至るが、この避難小屋を経由して下山口に繋がる「菅ノ台」へノルートに合流する。
甲斐駒ヶ岳〜八ヶ岳方面 八ヶ岳連山〜蓼科山方面 駒峰ヒュッテ方向の俯瞰 空木岳避難小屋分岐 ヒュッテ側から空木岳望遠

7時35分、駒峰ヒュッテに来た。 昨日は木曾殿山荘に変更したが、本来の予定はこの「駒峰ヒュッテ」宿泊だった。 山頂から俯瞰した通り、ヒュッテ入口は解放されているが、一人の登山者の影も見えない。 全面木製の壁で覆われ、清潔に見える。 北側方向に回ると、比較的広い開放感のあるガラス窓があり、ガラスには「(木曾)御嶽山」が映っていた。 
ヒュッテベランダ側を通過して、振り返ると右手の花崗岩の尖塔と砂礫層の先に「空木岳山頂」が聳えていた。
ヒュッテ横から空木岳望遠 ヒュッテ西側面 ヒュッテ北側面      同側面窓     ヒュッテ西側から空木岳を望遠


【駒峰ヒュッテ〜駒石付近】 スライドショー

5分程度山荘周辺にいて、間もなく下山路のルートに戻った。 前方にはハイマツ帯の緑の中に。所々に灰色の丸味を帯びた花崗岩や先端の尖った岩が散在する不思議な光景がある。 背後は「空木岳」山頂に連なる。 
駒峰ヒュッテからの空木岳山頂方向の展望 駒石方面の望遠 ヒュッテより八ヶ岳方面 木曾御嶽山方面の望遠

歩き易いルートと緩い下り道の為に、心地よく歩き、速度も上がる。 空木岳山頂から離れるにつれて振り返る回数の増える。 好天のお陰で、空木岳の印象は至極良い・・・山の形、周囲の展望、花崗岩隗の面白さ・・・等。 
雲海も消えた「木曾御嶽山」 駒石方向からの展望:  空木岳・ヒュッテ方面    菅ノ台方面への下山路    巨大な花崗岩と木曾御嶽山

ハイマツ帯を単純に切り裂いて延びる登山道・・・大きい花崗岩の側を通過する度に、立ち止まり、それを入れて写真撮影を繰り返す。 木曾殿山荘で同宿した今年就職したという赤い登山シャツの長身の若者も追い付いて来たようだ。 
天気が良過ぎて気温が上がり、午前8時前であるが、緩い下り道を歩いても汗が出る・・・・やはり真夏の登山はそんなものだろう。
空木岳山頂下部・東斜面の花崗岩の絶壁 菅ノ台への下山ルートのハイマツと花崗岩群 無数に露出する花崗岩

下山ルート正面となった東方向には「八ヶ岳連峰」〜「蓼科山」等が視界に入る。 丸味を帯びた花崗岩は丸いもの、細長く先端が尖ったもの、四角の柱の如き形ものがある。 前方に四角い柱の上に半円形の石が重なり乗っかった岩が見える・・・形から想像するとこれが「駒石」だろうか? その駒石の上に小鳥が止まっていた・・・ハイマツの実が大好物だと言われる「ホシガラス」であることがその模様から推定出来た。
駒石上部からの「八ヶ岳連山」の展望 空木岳山頂方面の望遠  不思議な「駒石」 「駒石」に止まるホシガラス


【駒石付近「〜空木岳避難小屋分岐】 【スライドショー】

最大のズームで撮影した画像から更にPC上でトリミングした画像が左下にある。 逃げそうで逃げない・・・正面は相変わらず「八ヶ岳連峰」が横位置に並ぶ。 振り返ると空木岳山頂は視界から消えたが、その東側にある先端が尖った花崗岩の山が見え、山の一部が緑色の他は全体が花崗岩の灰色で覆われている。 
「駒石」に止まるホシガラス 駒石付近から北東方向の「八ヶ岳連峰」の展望 空木岳山頂とその北東斜面の花崗岩の尖塔群

その三角形の岩山の斜面の至る所に細い丸味のある尖った柱上の石が立っている・・・この空木岳特有の岩と形だ。 全体が花崗岩の崩れた砂礫で覆われ、ハイマツだけが全体を覆い濃い緑になり、空は濃い青色、遠方の山並は全体が空気層の影響で青色に映る。 北北東方向稜線上には「宝剣岳」の尖ったピークが見え、そこから「木曾駒ヶ岳」の存在位置が確認出来る。
北東斜面の花崗岩の尖塔群 空木岳山頂方向の展望 木曾駒ヶ岳と宝剣岳展望及び花崗岩の尖塔

先程通過した巨大な岩隗を振り返ると、今度は精巧な石工が丹念に切込、隙間を最小にして高く積み上げた石碑の如き
塊がある・・・・真四角に刻んで積み重ねた様だ・・・。 如何して今な造形が出来るのか不思議・・・・8時頃でも陽光は高く、そんな岩陰の隙間に数十株の「ゴゼンタチバナ」が開花して登山者に何かをアッピールしている様だ。 
空木岳山頂方向を振り返る 周囲を圧倒する巨大な花崗岩隗とハイマツ帯 岩陰に咲く「ゴゼンタチバナ」

ハイマツ帯を縫う様に出来たルートをすいすい通過して、午前8時15分に、「空木岳避難小屋分岐(東側)」の標識があるポイントに来た。 駒峰ヒュッテ付近から二つに分かれた登山ルートはここで合流して「菅ノ台」の登山口に通じる。
その付近から樹林帯となり、今度の縦走登山出始めたお目に掛かった「ニッコウキスゲ」を発見して撮影。 8時20分過ぎに、約1.5m幅の登山ルートが若い樹林帯の中にあり、大変歩き易い道に来た。 強すぎた陽光を木々が遮り、和らげてくれホットした。
空木岳山頂〜駒石下部 空木岳避難小屋分岐(東側) 樹林帯に咲く「ニッコウキスゲ」 若木の多い樹林帯

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