【木曾駒ヶ岳〜空木岳縦走登山】
第2日目
<第6編:樹林帯入口〜林道終点〜菅の台>

登山年月日 平成19年8月8−9日 快晴 
登山者 殿川紘史単独行
登山ルート 【8/9】木曾殿山荘(5:35)〜(6:50)空木岳(7:10)〜(7:20)駒峰ヒュッテ(7:30)〜(8:15)分岐〜(10:25)水場(10:40)〜(11:15)タカウチ場〜(11:40)林道終点(11:50)〜<タクシー>〜(12:20)こまくさの湯(14:25)〜(14:30)駐車場(15:30)〜(21:50)函南
所要時間 【登山時間】6時間45分<5:35AM-12:20AM>
【総合時間】16時間15分<5:35AM-9:50PM>

      エゾノシモツケソウ
     <林道終点:樹林帯>

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【木曾駒ヶ岳・空木岳縦走マップ】 【空木岳縦走地図】 【林道〜菅ノ台詳細


【樹林帯入口〜水場付近分岐】 【スライドショー】

8時20−25分頃の樹林帯は細長い幹が伸びた針葉樹の中で、時々雪の重みで変形しながら成長したダケカンバと思われる幹もあった。 8時50分頃から道の両側に多くの高山植物の花が現れ着けれ始めた気分を回復して呉れた。 ピンク色の非常に小さい花の集合体である「エゾノシモツケソウ」、太い丈夫な幹の様な茎の先に大輪の花房を四方に広げ、その先に又非常に細かい白い花を開いた「ミヤマシシウド」、白い細やかな花がう幾つもの枝に分岐した「トリアシショウマ」もあった。 
樹林帯下山路の様子 「エゾノシモツケソウ」 「ミヤマシシウド」 「エゾノシモツケソウ」 「トリアシショウマ」

不思議にもなだらかな道の両側に次から次に花が咲いている高山植物は背丈の高い「ヤグルマソウ」が固まって生え、ヤツデの葉に似て枝分かれし如何にも「矢車」に近い形状の葉である。 数十センチの背丈の「ヤマホタルブクロ」、黄色の花が集合した「ハクサンオミナエシ」・・・等。
林道ルートに咲いていた「ヤグルマソウ」三体 「ヤマホタルブクロ」 「ハクサンオミナエシ」

昨日、千畳敷からずっと抜きつ抜かれつしたご夫婦に追いつき、その後を写真撮影しながら歩く。 9時頃、針葉樹の幹に「迷尾根」と書かれた素朴な板の注意書・・・があった。 その先に白く目立つ警告板にはここから200m先は痩せ尾根が続き「危険」の為、注意して通過する様に書いてある。 実際は多少の狭い尾根や木製ハシゴ等もあったが、余り大きい意識なく通過した。 登山地図には「ヨナ沢の頭」の下部に「小地獄」・「大地獄」と書いた地点があるが、それが「迷尾根」だろう・・・と後で理解できた。
9時20分頃、先行していた新潟県から来られたご夫婦がザックを置いて、給水・休憩をするからと止まられた。 丁度良いタイミングであったので、一緒に休憩した・・・・スナックを口にいれ、給水。 
歩き易い平坦ルート 迷尾根:危険な痩せ尾根の存在の警告 下山で同行の新潟県の御夫妻 サルオガセ

かなり高度も下がり、樹林帯の倒木にはコケや下草が密度濃く生え、針葉樹の幹には苔の一種の「サルオガセ」は着いている。 「マセナギ」と書かれた木製看板が幹の中間に針金で固定してある・・・「迷尾根」から1.5キロ下った視点だった。 道幅も広く、勾配も緩い歩き易いルートが続く。
10時に「池山(1773m)」への分岐点表示に来た。 10時25分頃、二つに分岐した道が再び合流する「池山避難小屋」近くの水場に近づいた。 
豊富な下草群 「マセナギ」地点 池山分岐点 池山小屋分岐点 池山小屋水場付近標識


【水場〜林道終点】 スライドショー

登山道で十字形の交差点となっている場所に水量豊富な「水場」があり、側には約10名は楽に座れるベンチが備わり絶好の休憩場でもある。 水筒に残る水は飲まず、新鮮な水場の流水から汲んでノドを潤した。 新潟県から見えたご夫妻も同様に休憩・給水。 約15分間程度座っておしゃべり・・・。 水場から少し避難小屋の方へ離れた場所の「ヒヨドリソウ」の群生が見え、開花した状態だった。 この花の密のみに集まる「蝶」がいるんだ・・・と話している間に、その綺麗な蝶「アサギマダラ」は2−3匹飛来して、近くに停まった。 急いで撮影のために近づくと5m程度の距離で素早く逃げる・・・一枚だけ如何にか撮影に成功。 それをトリミングして下に掲げだ。
菅の台下山路唯一の水場:豊富な良質の水 「ヒヨドリソウ」だけに来る蝶の「アサギマダラ」 「ノリウツギ?」

10時45分に美味しく冷たい水を飲んで下山開始。 5分程度歩いた場所付近には沢山の白い花の「ノリウツギ」が現れた。 丁度花も見頃でその樹高は3−4mにもなる大きい。 道の日影の下草に紛れる様に可憐な白い「センジュガンピ」が数輪毎に固まって咲いている。 11時頃、「タカウチ場」を通過・・・表示板の如く以前は「鷹の猟場」だったのかな?と自己判断した。 印象に残る場所名である。 
「ノリウツギ?」 「ノリウツギ?」の木 「センジュガンピ」 「タカウチ場」標識 「ノリウツギ?」

上記「タカウチ場」の直前で、池山(1773m)から来る道と合流する。 11時過ぎに左手の樹間の隙間から「菅の台」の街が俯瞰出来た。 その付近にかなり沢山の花が纏まって咲いていた「センジュガンピ」を見つけた。 11時20−30分にかけて、「野生動物観察棟」・・・と記載された表示板に続いて「篭ヶ沢の岩窟」分岐表示があった。 何れも興味が涌いたが、下山ルートを離れてと訪れる事はしなかった。 特に「篭ヶ沢の岩窟」には気を引かれた。
池山小屋・水場付近の標識 菅の台の町並と南アルプス 「センジュガンピ」 野生動物観察棟表示 篭ヶ沢の岩窟分岐表示

11時38分、ヤット「林道終点」駐車場に来た。 標高は1362mと書いてある。 駐車台数は約20台位だろうか・・・駐車場の周りには不思議な形状の木製の看板には「空木岳・南駒ヶ岳登山口・・・」と記載され、別の新しい看板には「池山散策マップ」と書かれ、周辺の地形を示す絵とルート・高山植物等がある。 
長野県から来たご夫妻はタクシーを予約済み・・・とかで、赤いシャツの登山者の四人での共同乗車する合意に達した。 この林道終点からは車道がジグザグに通じ、登山道はそれらの曲がりくねった車道を横切る様になっているが、地図では「菅の台街」までは約1時間掛かる。 車道を横切るとは言え、1時間を今更歩く意欲は湧いてこなかった。
11時50分、予約していたタクシーが来て乗車。 随分注意深く運転するが時々車体が路面に接触する度に、運転手は言う・・・<四人+重いザック4個>は小型車では無理・・・・と言うが暗に予約は2名だったから小型出来た・・・と
登山口表示:南駒ヶ岳 林道終点駐車場 「林道終点の看板」 「エゾノシモツケソウ」 林道終点標識


【入浴】
12時20分、最も登山者が使う温泉「こまくさの湯」に直行して下車・・・。合計:¥3000を分割支払い。
駐車場までザックを担いで歩いて、着替えを車内から取り出し、12時40分ー13時30分までゆっくりと2泊3日の登山中の汗を完全に洗い流した。 
【昼食】
入浴後、長野県から来たご夫妻と昼食する場所を探す・・・「こまくさの湯」にもレストランがあったが、「ソースかつ丼」のうまい店は何処?と尋ねると、一軒下の「XX店」が良い・・・と失言した・・・。 レストランもある店の従業員(女性)の親切に感謝して、堂々とその店へ・・・人気レストランと見えて、席が空くまで約20分待機、更に20分待って漸く駒ヶ根名物の「ソースかつ丼」に有りつく。 その盛り方とボリュームに圧倒されたが、3日間粗食で歩きまわった空腹で、何の問題もなく全部平らげた・・・が同席した二人は半分〜1/3を残して、持ち帰り・・・。 電車中での間食用に・・・。
【伊豆:函南へ移動】
14時30分ー15時30分、車内で登山用具の整理・・・・。 駐車場側に地元の果物店がありそこで、「スイカ」「モモ」「ミョーガ」「トマト」を購入して伊豆のリゾートマンションでの要件が発生為に、「塩見岳登山」予定を変えて出発。
21時50分、伊豆の函南マンションに到着。 登山中に撮影した画像を全部PC移動して、スライドショーでレビュー後のAM4時頃、就寝。 

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