北アルプス縦走:第2日
薬師岳・第1日:第1編

折立峠〜三角点〜太郎平小屋〜
薬師峠〜薬師平
〜薬師岳小屋〜東峰
〜薬師岳山頂〜薬師岳小屋>

登山年月日 平成17年10月9日 小雨〜曇〜晴
登山メンバー 殿川 紘史・山崎氏
主要ルート 折立峠(6:40)−>(8:10)三角点−>(10:20)太郎平小屋(11:15)−>(11:30)薬師峠ー>()薬師平ー>(13:00)薬師岳山荘(13:25)−>(14:00)東峰ー>(14:20)薬師岳山頂(15:00)ー>(15:35)薬師岳山荘(泊)
所要時間 総合:9時間10分 <AM6:40-PM3:35>

         ガスの中から見えた薬師岳
          <太郎平小屋前からの展望>

写真をクリックすれば拡大出来ます  【薬師岳登山地図】 【縦走全体地図】 

【薬師岳情報】   【北アルプス周辺登山路】

薬師岳は、白馬や槍のような流行の山ではないが、その重量感のあるドッシリした山容は来たアルプス中随一である。だだのっそりと大きいだけじゃない。厳とした気品を備えている。 立山の弥陀ヶ原まで登ってきて、先ず目を惹くのはこの『薬師岳』だろう。南北に長い山の背を、弥陀ヶ原から望むことになるので、山の形が引き締まって、堂々とした貫禄のある山に見える。 そのヴォリュームの大きさを満喫するには、雲ノ平から望めばいい。 此処からはその長大な尾根を、値打ち通り横から眺めることになる。 全く呆れるくらい巨大な壁が眼路の正面を扼している。 『日本百名山:深田久弥より転載』

朝5時目覚め、5時30分起床して車外に出て天気確認。 辺り一面薄い霧が立ち込め少なくとも晴れそうな天気ではないが、NHKの天気予報を信じれば、午後からは晴れる。 トイレにはテントで宿泊した登山者もいた。 朝食は腹持ちする様に「釜飯+味噌汁+コーヒー」。 隣の車で宿泊した同行の山崎さんも準備完了した6時40分に駐車場を出発。 雨具が嫌いで「ザックカバー」は付けた。  天気の所為か「太郎坂」では時々霧雨を感じる。 入口近くには「愛知大学山岳員13名の遭難石碑」がある。 「三角点(1870m)」までは樹林帯の急坂を登る。 

 スライドショー   【第1部】 【第2部】 【第3部】

愛知大学山岳員13名の遭難石碑 樹林帯は霧状の薄暗い急坂:「紅葉」・「ゴゼンタチバナ」・「ヤマハハコ」
薬師岳への登山道「太郎坂」入口に「愛知大学山岳員13名の遭難石碑」がある。 その説明内容は何故石碑の屋根の枚数が13枚であるかを書いてある。 昭和38年度の豪雪で薬師岳へ登山した13名が激しい降雪の為に下山路が判らず遭難したことは大学4年の時だったことを思い出した。 今ある「薬師岳山荘」はその時は無く、ここ遭難の教訓から避難小屋としてスータトしたらしい。
チングルマの紅葉     霧が晴れた太郎平小屋       急に霧が晴れて周辺の山並みの視界が出来た
太郎平小屋への登山路の上部は両側の植層が破壊され、その回復工事が広範に実施中だった。 写真左の「チングルマ」は網で保護された場所に生え始めたもの。
水晶岳〜ワレモ岳〜鷲羽岳〜三俣蓮華岳〜黒部五郎岳〜北ノ俣岳〜太郎岳方面は低い雲に見え隠れする
太郎平小屋に到着するや否や、視界が急速に回復し、中部山岳国立公園の背後には、これから数日間縦走予定の「百名山:水晶岳・鷲羽岳・黒部五郎岳」をはじめ多くの山並みが展望可能になった。
薬師岳方面:頂上は左手奥で見えない 紅葉混じる樹林帯 薬師沢方面 黒部五郎岳方面
太郎平小屋前のベンチで休憩を兼ねて「昼食」を済ました。 薬師岳登山後の明日から縦走予定の「水晶岳・鷲羽岳・黒部五郎岳」へのアクセスの為に「雲ノ平小屋・三俣小屋」がまだ営業中である事を太郎平小屋で確認出来た。 11時10分、薬師峠に向かって出発。 正面に「薬師岳」山頂部が見えた。 避難小屋らしき建物も見えた。
太郎平小屋ー>薬師峠(キャンプ場)方面 槍ヶ岳・三俣蓮華岳・黒部五郎岳・北ノ俣岳方面
 正面は薬師岳。    薬師峠手前の鞍部へ階段を下る 黒部五郎岳・北ノ俣岳方面
約15分でキャンプ場のある「薬師峠」着。 この鞍部はキャンプ場として好条件である。 一張りのテントがあっただけ。 
「薬師峠」キャンプ場:1−2張のテント在り 三俣蓮華岳方面 「1460mピーク」
薬師岳キャンプ場 三俣蓮華岳方面 「1460mピーク」
薬師峠上部から「太郎山」を展望 斜面の紅葉とナナカマドの実
薬師峠から沢沿いに石ころばかりの急坂の道に変わる。 約30分間の苦しい急坂を登ると傾斜が緩くなち、視界が開けた。 両側には「チングルマ」を中心に既に花を落とした高山植物が沢山あった。 「チングルマ」の種子と赤くなった葉が美しい。 
「薬師峠」ー>「薬師平」までのゴロゴロ石の急坂に咲く高山植物の紅葉
チングルマの種子と紅葉した葉 視界が開けた岩の急坂 チングルマの種子
チングルマの紅葉 北ノ俣岳・赤木岳方面 薬師平の木道に差し掛かると視界が開けて「槍ヶ岳」が望遠出来る
ハイ松帯を通過するとなだらかな「薬師平」に出た。 此処から正面に「槍ヶ岳」の特徴ある先端が明瞭に見える。 気付かなかったが、この辺に『愛知大学山岳部遭難碑』が在るらしい。 

『薬師岳:第1日<第2編>』へリンク