『天狗岳(東峰・西峰)』

<第2日>
第6編:西峰山頂〜中山峠上部


登山年月日 平成19年02月26日 (月) 快晴
メンバー 高橋氏(リーダー)・殿川紘史 他7名
主要ルート 【2/26】しらびそ小屋(7:50)〜(9:15)中山峠(9:20)〜(10:40)天狗・東岳(10:50)〜(11:05)天狗・西岳(11:15)〜(12:05)中山峠〜(12:10)黒百合ヒュッテ(12:40)〜中山峠(12:45)〜(13:30)しらびそ小屋(14:20)〜(15:10)登山口駐車場(15:30)〜(15:50)松原湖ドライブイン(16:30)〜(21:50)宇都宮
所要時間 【登山】5時間40分 <AM7:50-PM1:30>
【総合】14時間00分 <AM7:50-PM9:50>

南八ヶ岳:赤岳(左)・中岳(中)・阿弥陀岳(右)
<天狗岳・西峰山頂の展望>


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【八ヶ岳周辺地図】  【八ヶ岳:しらびそ小屋周辺地図】  【八ヶ岳:天狗岳登山ルート図】


【西峰山頂〜東峰斜面トラバース】  スライドショー

11時20分頃、西峰山頂を出発直前に、北東方向ね目を向けた時に、ぼんやりと二つの記憶に残る山々に気がついた。
凝視すると・・・双耳峰は「燧ヶ岳」で、其処から少し離れて対峙する山の形から「至仏山」と判断した。 凄い視界だ。
「日光連山」などを超えて・・・・「尾瀬ヶ原」の二つの山まで視界に入るとは・・・・・予想もしていない!!
(右手前)岩船山・(中)妙義山・(奥)日光白根山 (中)日光白根山 (左)日光白根山・(右)男体山 「天狗岳・東峰」ドームと下のトラバースルート 同左:トラバースルートを通過する登山者

11時20分には西峰ー>「中山峠」への下山にかかる。 西峰の急斜面をすべる様に大股で下る時は早い!!
先行する「岩井氏」の後に続く。 正午に近づく陽光に照らされた雪面の反射はサングラスのお陰で痛くはないが、相当に紫外線だろう。 兎に角、周囲一面の純白の雪原だから・・・・。
西峰山頂ー>鞍部へ向い東峰山頂に登らず、西斜面をトラバースする予定で前進中 西峰斜面と蓼科山方面

「蓼科山」をクローズアップして北アルプスに別れを告げ、右方向の「八ヶ岳主峰」方向をもう一度眺めて撮影。 山々の重なりで、いくつものピークの同定も自信なく、根石岳・硫黄岳・・・・「横岳」と「赤岳」は重なりあって見えるのは「赤岳」?それとも「横岳」?・・・又右手の大きいピークは位置関係から「阿弥陀岳」だろうと思う・・・。
蓼科山クローズアップ:山頂の雪の白さは際立っている 根石岳・硫黄岳・赤岳(奥左)・(奥右)阿弥陀岳 同左写真の「赤岳」

西峰と東峰間の鞍部で「東峰」に登らずに東峰斜面をトラバースする分岐にかかる。 其処から見るトラバースルートは結構危険箇所に見え、リーダー:高橋氏から慎重に谷川のアイゼンを効かせて前進する様にとの声がかかる。 親切にも彼が先行してスピードを緩めながら進んで呉れた。 状況に慣れるの従い余計な緊張感は取れて、体から力みが抜けてスムーズな歩きになる。  

ダケカンバの樹林帯に入ると安堵感が更に増す。 先行する二人とダケカンバ・前方の景色のコントラストは絵になる。 余裕が出て、何枚も撮影しながら後に続く。
赤岳・権現岳?・阿弥陀岳 西峰斜面と蓼科山方面・・北アルプス望遠 東峰斜面のトラバース 急斜面をトラバース ダケカンバ樹林帯を抜ける


【東峰斜面トラバース〜三叉路表示点】  スライドショー

「ダカカンバ」樹林帯に入ると、急に雪の量が増した。 多分風の強い「八ヶ岳」では木々の影響で弱められ、積った雪が風に飛ばされる量が減るからだろうか?・・・・ 新雪よりも歩き易く、且つ絞まりも良い。 斜面には風の彫刻も見られる様になった。 
「ダケカンバ」樹林帯に入れば安心 「ダカカンバ」樹林帯を過ぎるとる雪の多い斜面をトラバース

11時35分、黒百合平・中山峠・天狗岳との「三叉路」表示塔の横を通過。 ここから直接、「黒百合ヒュッテ」へ下る事が出来る様だが、冬季には雪の量が多く、ラッセルを求められる可能性もあり、回り道の「中山峠」経由が懸命な選択らしい。  登り時よりもここから見る「中山峠」へのルートは急傾斜に感じる。 30−35度の傾斜だろうか・・・・。
トラバースを終了し、「三叉路」表示板を通過部分は風で雪は吹き飛ばされて少なく、岩が諸所に露出 眼前は稲子岳 この斜面の風紋は目立つ

岩が露出する「三叉路」表示塔付近よりも斜面の雪も多くなり、安定した下降が出来る雪原となる。 振り返ると下降した斜面の傾斜が大きかった地点である事が判る。 間もなく、「中山峠」へ至る樹林帯に近づいて来た。
眼前には「蓼科山」の右側には「北アルプス」が・・・左方向には「乗鞍岳」が見える。 
幅広い雪原を過ぎると急斜面を下り樹林帯へ 樹林帯へ入る直前の「蓼科山」山頂部 乗鞍岳方面の望遠

正面には「天狗の奥庭」を通して「美ヶ原・王ヶ頭」「北アルプス連峰」「蓼科山山頂」を眺めながらの快適な下山路となる。 樹林帯直前の岩と雪が混じる地域に近づく。
「美ヶ原」「北アルプス」「天狗の奥庭」方面 中山峠・中山方面


【天狗の奥庭〜中山峠上部】  スライドショー

樹林帯を越えて振り返れば、最高の登山気分を味わわせて呉れた「天狗岳・東峰」と「日峰」が並んで見える。
右手には「稲子岳」に面する斜面に続く崖縁の雪面に陽光が当たり松の影を映す。 その陰影は大好きな被写体である。
中山峠・黒百合平方面 「天狗岳・東峰」を振り返る 中山峠へ下る樹林帯内の雪原

その好きな被写体を何枚となく撮影しながら、先行する仲間との距離が余り離れない様に気遣いしながら前進も続ける。
「中山」や「稲子岳」が見える崖縁の雪面の陰影を味わった。 
稲子岳と浅間山方面 「中山」方面 稲子岳方面の斜面の「ダカカンバ」 「天狗の奥庭」越しに見える「美ヶ原」「北アルプス」

11時55分、「天狗の奥庭」の展望を振り返りながら撮影した写真は何度見ても、今日の例外的な八ヶ岳:天狗岳登山物語を語るに十分な光景だった。 こんな素晴らしい光景を終日満喫出来た事を同行した皆に感謝したい。
「天狗の奥庭」付近から見える「天狗岳・東峰」と「日峰」・・・コントラストが美しい 「天狗の奥庭」越しに見える「美ヶ原」「北アルプス」

名残惜しい気持ちを込めて、もう一度、「天狗岳・東峰」への登山ルート斜面を見上げ本日の登山の印象を心に刻み込んだ。 これこそ、登山した者しか味わえない気持ちだろう・・・・。
中山峠直上部から展望する「稲子岳」 「天狗の奥庭」から見上げる「天狗岳・東峰山頂」と斜面 ダケカンバ樹林


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