大雪山縦走(第6/9編):第4日目 <第1部:白雲岳避難小屋〜忠別岳〜五色岳 〜ヒサゴ沼避難小屋>(1963m) (1868m)
縦走ルート地図: 【白雲岳j避難小屋〜高根が原〜忠別岳】 |
![]() 高根ヶ原と雪渓 |
<大雪山縦走:第4日目2分割>
【第1部:白雲岳避難小屋〜高根が原分岐】 【第2部:忠別岳〜ヒサゴ沼避難小屋】
<大雪山縦走:第4日目のスライドショー>
【第1部】 【第2部】
大雪山縦走:第4日目:第1部<白雲岳避難小屋〜高根が原> |
小屋内部の明るさと宿泊客の出発準備の物音で、午前4時に目覚めた。 予想以上の快晴で、2階への外部からのアプローチ用梯子の扉を開けると、丁度朝日が出始め、明日登山予定の「トムラウシ山」の山頂に朝日があたり始めた時だった。 其の景色の見事さで一気に目が醒めた。 洗面など後回しで「2階出口を占拠して写真撮影を開始した。 三脚のセット時間も惜しく「建物の一部にカメラを持たせて且つ、「ISO感度:400」に上げて、比較的高速シャッターを使用。 正に30秒単位で刻々と情景が変化する。 各所の大雪渓も目でも赤く染まっている様子が明確に見える。 凝視すれば「トムラウシ山(2141m)」の右方向には「オプタテシケ山(2013m)」其の右には「美瑛岳(2052m)」、更に右には「十勝岳(2077m)の噴煙」がまっすぐに上がる様子、更に右には「富良野岳(1912m)」がはっきりと確認出来た。 「28mm−300mm」のレンズはこのデジカメでは「45mm−480mm」相当に焦点距離が伸びる(感光体である:CMOSのサイズが小さい為)ので、カメラぶれには特に注意を要する。 もう一本の交換レンズ「17mm−35mm」も同様に「1.6倍の焦点距離」に変化する。 広角から超望遠へ焦点距離を変化させて同じ風景をいくつかに分割しながら撮影。 更に方向を変え、 角度を変えて、更に時間差による光線の変化も入れると組み合わせ数=撮影駒数は50枚を容易に超えた。 兎に角、2階階段の位置は、屋外では得られない高いアングルの有利さがあり、最後まで屋内の撮影に終始した。 今になれば「如何して屋外に出なかったのか?」「如何して、白雲岳まで登山して撮影しなかったのか?」と欲ばかり出てしまう。 これほどの光景は未だに遭遇した事がなかったので、夢中で30分以上を其処ですごした。 |
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朝焼け | 忠別岳・トムラウシ山 | 最奥部は忠別岳 | はるか彼方:十勝岳連峰 |
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約15キロ彼方のトムラウシ山山頂 | 小化雲岳方面 | 湖沼地帯 |
4時30分過ぎに、出発する宿泊者の多さに、我に返り撮影を渋々中断。 自分も重い荷物(約20キロ)を担いで、道中も撮影しながら、今夜の宿泊予定の「ヒサゴ沼避難小屋」まで行動しなければならないからだ。 後ろ髪を惹かれる思いで、寝具等を折り畳み、パッキング後、「朝食準備」開始。 「パックの釜飯」、ピクルス、味噌汁で朝食して、「昼食」は「パン+生ハム」サンドイッチとスープを考え、全ての荷物をザックに収めた。 少し減量されザックへの収納も容易になった。 問題は「3日分のゴミ」でプラスチックバックに充填してザックの外に縛り付けた。 ヒサゴ沼避難小屋にも水は豊富であり、道中の「昼のスープ用水と飲料水(2L)」と「予備の水(1L)」で「3リットル」を担ぐ。 道内の水は全部煮沸しなければ「飲めない」。 野生の狐による汚染が進み【エピノコックス病】の可能性が高いからだ。 昨夜中に「飲料水(2L)」は煮沸・湯冷まし処理済み。 こんな訳で避難小屋を出たのは「5時45分」。 殆どの宿泊者は既に出発済みで、今日の長い行程をも考えると「尻に火がついた」様なやや焦る気分だった。 素晴らしい快晴であり、緑岳稜線の陰で小屋に近い雪渓はまだ陽があらない。 「ザックを担いだ姿」を歩きながら撮影した陰は「格好の悪さは予想以上・・・」。 「ゴミ」「寝袋ライナー」等の取付けを考慮してもブカッコウ!!。 |
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白雲岳避難小屋ー>高根が原ー>忠別岳のルート展望:本日の全般部分 | ブカッコウな姿 |
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憧れのトムラウシ山望遠 | 左側から「オプタテシケ山」「美瑛岳」「十勝岳」「富良野岳」 |
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中央奥部:十勝岳の噴煙 | 右端奥部:オプタテシケ山 | 左奥部:トムラウシ山山頂 | カール状谷への大雪渓 |
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ギザギザのトムラウシ山頂 | 石狩岳・ニペソツ山方面 | 美瑛岳・噴煙・富良野岳 |
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チングルマ:小屋周辺 | 雲海の彼方:音更山・石狩岳? | トカチフウロ |
白雲岳避難小屋から1キロの高根ヶ原の北端部には「コマクサ」の大群生地がある。 全く他の高山植物は生育しないガレ地一面に小さいコマクサの株が散在していた。 登山者が生育地に入り込んで株をいためたり、採取したりの被害が後をたたないと管理人が昨日話していた地域だ。 始終白雲岳避難小屋管理人は「双眼鏡で監視している。 庭石の如く伝いながらの撮影が要求され、望遠レンズは必須だった。 ザックを下ろして10分間の撮影でこれからの長い行程を考えて出発。 |
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高根ヶ原のコマクサ群生地 |
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コマクサ | コマクサ群生 | コマクサ | エゾツツジ |
更に略平坦な高根ヶ原を前進すると「チシマギンレイカ」の群生があり、「クモマユキノシタ」それに「ホソバノウルップソウ」等がルートから眺められた。 振り返ると白雲岳は小さく見えその麓の避難小屋はヤット確認出来る程度だ。 最高の快晴で文句のつけようのない。 遠くに先行している登山者が数人見える程度で、静かな自然の中を一人で歩ける幸せを感じるが、荷物の重さには閉口しながら時々休憩しながら歩く。 |
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チシマキンレイカ群生地 | クモマユキノシタ | 背後の白雲岳とコマクサ |
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ホソバノウルップソウ | コマクサ | ハイマツの新芽 | コマクサ |
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チシマキンレイカ | 白雲岳 | ホソバノウルップソウ | カール状地形 |
登山ルートにそって水が湧き出て流れる所があり、其処に「ホソバノウルップソウ」の群生が見られた。 エゾツツジをも目に入る。 高根ヶ原がカール状の崖を形成して落ち込む「湖沼地帯」にかけて残る雪を見下ろすと其の境界線に高山植物が多数見られる。 「エゾウサギギク」「ヨツバシオガマ」「エゾコザクラ」等も近づけない所に多い。 |
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白雨雲岳避難小屋望遠 | エゾツツジ | 先行する登山者:忠別沼近く |
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ホソバノウルップソウ | ミヤマクロスゲ | カール状地形と湖沼地帯 |
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白骨化したハイマツの根 | エゾウサギギク | エゾウサギギク(雪渓手前) | イワギキョウ |
やはりこの地帯は「コマクサ」が目立つ存在だ。 振り返ると左手には「旭岳・後旭岳(右)」が形の良い三角形をなし、其れを背景に小さく背の低い「コマクサ」「チシマキンレイカ」を前景にした写真は中々思う様な配置が出来ず苦労した。 |
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高根が原の風景 |
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コマクサ エゾコザクラ・ミヤマキンポウゲ | コマクサ | 旭岳とコマクサ |
此処の「コマクサ」は盆栽状に一株がやや大きく見事に生育していた。 荷物を下ろし、ちゃんと三脚を立て、望遠レンズで絞り込めば、背景までも鮮明に撮影できるが、いちいち其処までの時間がないのが残念だと思うシーンは続く。 先程過ぎた「高根が原分岐」から「湖沼地帯」に下りるルート【三笠新道】があるが、「熊」の出没が頻繁で事実上は「閉鎖」されている。 何れは一度「大雪高原温泉」からのルートでこの湖沼地帯を散策してみたい。 |
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コマクサ | ヨツバシオガマと沼 |
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チシマキンレイカと旭岳 | コマクサ・チシマキンレイカ |
忠別沼に余り多くないところで「エゾコザクラ」と「チングルマ」が交互に群生した側を通過。 これほどの群生は余り多くなかろう。 視線をさげると「白と紅」が帯状に見えて見事だ。 |
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エゾコザクラ群生地 | チングルマとエゾコザクラ | チングルマ群生地 |
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チングルマ(手前)・エゾコザクラ(奥) | ミヤマキンポウゲ | コマクサ群生地 |
写真枚数の関係で、アクセサビリティーを妨げないように「大雪山縦走:第4日目=白雲岳避難小屋ー>ヒサゴ沼避難小屋>を二つに分割掲載することにした。 第2部へは【第4日目:第2部】か下の【NEXT】をクリックしてください。 |
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