『奥秩父:福寿草群生地探訪』

第4編:福寿草群生地〜下山沢筋@

登山年月日 平成19年3月18日 (日) 快晴
メンバー 殿川紘史・川村氏・塩入氏・平居氏
主要ルート 【3/17】<秩父御岳山・猪狩山縦走>〜(17:45)大浦ダム(車中泊)
【3/18】大浦ダム(7:20)〜(7:50)川俣駐車場(8:00)〜(8:10)細久保〜(9:10)沢筋(10:35)〜(10:40)福寿草群生地(11:05)〜(11:10)沢筋(11:40)〜(13:50)川俣駐車場(14:00)〜(17:40)宇都宮自宅
所要時間 【登山】5時間50分 <AM8:00-PM1:50>
【総合】10時間20分 <AM7:20-PM7:40>

<奥秩父山域:福寿草群生地>

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【浦山ダム(秩父さくら湖)〜細久保周辺地図


【奥秩父山域:福寿草群生地B】  スライドショー

斜面全体に咲く福寿草を極近くから撮影しようと足元の花株を狙う。 一株当たり大きい株では平均5−6個の花が固まる咲き方で、その単位の株をフレーム一杯に入れたり、小さい株は1−2個のもある。 それもフレーム一杯に写しこむ。
ここの群生地は全く人工的な設備(柵・歩道・鎖等)はなく自然の在るがままの姿だあり、逆に、奥の方へ入って撮影することは不可能で、必然的に、手前の花が対象になる。
斜面一杯に咲く レンズ性能一杯にクローズアップした「福寿草」:この綺麗な花が斜面一面に咲く様は壮観の一語

次には、大きい樹木の根回の隙間に嵌まり込む様に咲く姿に狙いを替えてみた。 太い木の根が幾つかの根に分かれて小さい隙間に落葉が溜まり腐葉土となり、種子が其処へ飛び込み新しい株が形成されて下部の写真の様に見事な盆栽的な株の配列=花の配置が出来ている。 一つ一つの株の周囲は根が回り、苔が周囲を囲む・・・・。
「ミズナラ」の巨木の根周辺の隙間に競い合い咲き誇る福寿草は盆栽の最高傑作 うねる斜面一杯に咲く

再び、より接写した花の写真を撮る。 花のやや上部から見下ろすアングルでは、中心の「シベ」が見える。 少し下がって斜めから距離を置いたフレームも試みた。
全部朝日の方向を向いて咲く・・・・・光線の具合で、「CMOS」に写る花の色彩が観妙に変わる 美人の行列に見える

アングルを下げると逆光線が花びらを透過した写真となり、上部の雰囲気とは変わったフレームとあんる。 又、近接撮影から離れ、群生地奥行き方向を眺めた。 今日は群生全体では都合よく、満開に近い状態だった様だ。
小石の隙間から生える 巨木が適度に配置されチューリップ類が咲くオランダ「キューケンホフ公園」を思い出す


【奥秩父山域:福寿草群生地C】  スライドショー

何度も、何度も福寿草の花に魅せられて撮影は続く・・・・・殆ど写真を写さない川村氏や平居氏からすれば撮り続ける行動を理解し難いだろう・・・・。赤いシャツ・赤いスパッツの男性は防止を阿弥陀に被り、相変わらず写真撮影を止めない。 我ながらその情熱に関心した。
コケ・小石・落葉を土台に咲く「福寿草」の群 真上から狙う彼!! 苔むした石の中心に咲く

数メートル先の平坦な石の表面が苔に覆われ、その中心部の僅かの土の窪みに咲く一輪の花に狙いを定めた。 その手前の2株も面白い・・・・
私は美女中の美女 ローアングルからのクローズアップ 此処の福寿草は少しスリムに見えませんか?

立って花を上部から見下ろすと陽光を満遍なく受けて、花全体が相対的に平坦=凹凸の少ない画像になる。 斜め上部か平行線から花を撮影して比べると色合いが夫々変わって見える・・<右下の3枚>
微妙に変わる色質感 フワフワの地面に這い蹲って近接撮影

最後の撮影・・・と考えて、大き目の花一輪を接写した。 群生地全体を写して今回福寿草の花撮影を完了し、3人へ宣言した。 漸く下山可能となったと、安堵の顔を見て済まなかった気分になった。
思いっきり接近した姿を見て・・・ L字型は如何? 斜面全体は超広角でも如何しても入らない


【奥秩父:福寿草群生地〜沢筋@】  スライドショー

11時10分頃、花の撮影を終了して、下山体制に入った。 間もなく、沢の下部が騒々しく感じて見下ろすと、「これは何だ!!」・・・と思う大勢、それも20名以上の登山者がこちらへ登ってくるではないか・・・・・。
先頭には此処へ案内した「リーダー」らしき人がグループを導いている。 自分達は静かな雰囲気で花園を楽しんだが、これ程多いと、花を見るスペースが少ないので、群生地の一部を傷めないか・・・と心配になった。 リーダー氏の指導力に期待するしかない・・・・・。

これ程の大群生地を見つけたら、誰かがグループを呼ぶ事になっても仕方ないかも・・・責めても、大事に鑑賞して欲しい。 我々にこの群生地をこっそり教えてくれた皆川氏が知れば残念がろう・・・・。

群生地から約100m程度はなれた所で昼食を摂る事で合意。 日当たり良く、4名が夫々座り込める場所で、各自持参した食料を準備・食べ始めた。 川村氏はバーナーに点火して、我々に熱湯を分けてくれた。 持参のコーヒーをドリップしてパン食のドリンクとした。 
大勢のグループ(約20名)が襲来?・・・「福寿草」は大丈夫かな? 昼食中<川村氏> 昼食中<塩入氏>

我々の20m下の斜面で、同様に昼食するグループがあった。 兎に角、こんな自然界に咲く大群生地を訪れたのも初めてだし、全く手付かずの『自然の花園』が何時までも増殖を続け、花の咲く斜面面積を拡大して欲しい・・・と思った。
しかし、大勢が押しかけると、腐葉土で覆われた未増殖域が踏み荒らされて、不可能になるだろう。 

責めても、現在の繁殖領域が狭められない様に注意したい。 この地域を管理する「地方自治体」は、自然保護対策を講じる必要を感じた。 少なくとも、踏み込めない範囲をロープ等で区分し、見学者の鑑賞用経路を簡易的な方法で土壌を傷めない対策が急がれる。 
昼食中<平居氏> 福寿草の花より食い気 世代交代 下山開始:塩入氏 この斜面にはまだ雪が・・

11時40分頃、下山開始・・・。 勾配は緩く、足場も結構良い部分を選びながら・・・下る時間は早い!!
この一帯には倒木が多く、見事な光景 下山こそ慎重に・・・ザックも軽いけど・・・

本年:74歳の塩入氏の健脚ぶりには何時も感心する。 2本のストックを巧みに使いゆっくりと慎重に下る。 最後から皆を見ながら景色を楽しみながら後を着いて行く。 往路で見えた「巨大な倒木」が見えてきた。 
素晴らしい福寿草群生地を訪ねて満足感・・・・で一杯・・・。
大きいザックを背負う74歳の雄姿 巨木・風倒木の豊富な沢筋を下る・・・・・・下りは早い!!

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