鞍掛山(492m)〜559ピーク縦走
<森林公園・鞍掛山・<縦走路>・559ピーク・沢・林道>

登山年月日 平成16年2月4日 曇〜晴
登山メンバー 殿川紘史・福川正勝・染谷氏
主要ルート 宇都宮自宅(9:10)ー>(9:40)森林公園駐車場(9:55)−>(10:50)鞍掛山神社鳥居(10:55)−>(11:10)神社ー>(11:35)鞍掛山神社奥の院(11:40)−>(11:55)鞍掛山山頂(12:00)−><北西稜線ルート>−>(12:20)#1ピーク(12:55)ー>(13:05)#2ピークー>(13:20)北尾根入口(13:25)ー>(13:55)494ピーク(14:05)ー>(15:05)559ピーク(15:10)−>(15:10)鞍部ー><沢・林道ルート>−>(15:25)林道ー>(15:55)森林公園駐車場ー>(16:30)自宅
所要時間 縦走時間=5時間 <AM9:55-PM3:55> 総合時間=8時間20分<AM9:10-PM4:30>


   鞍掛山に続く稜線からの展望
<高原山:鶏頂山・御岳山・釈迦ガ岳>
写真をクリックすれば拡大出来ます
縦走ルートマップ:<鞍掛山・#1・#2・494ピーク・559ピーク・駐車場>
スライドショー:縦走コース<鞍掛山〜494ピーク〜559ピーク>

【鞍掛山〜559ピーク縦走コース概要】
宇都宮市北西部、栗谷沢ダムに西側に位置し、その山容は山名の通り「馬の鞍」のような台形をしており、主脈は古賀志山へ通じている。 途中には小さな滝やクサリ場もありハイカーを楽しませてくれる展望の良い易しいコースだ。 しかし、この鞍掛山から北西に伸びる稜線に沿って縦走して、古賀志山の東に位置する「559ピーク」(高度=559m)まで行くルートは頻繁に「アップダウン」を繰り返すかなりキツイが変化に富み、とても面白いコースである。 宇都宮市内に此れほどのコースがあるのかと思う。 古賀志山周辺では距離・変化・アップダウンを考慮すると最もタフな縦走が出来る。

今日の山行のために6時30分と、普段よりも早起きしたら、薄い積雪と霧の朝。 直ぐカメラを取り、寝室の窓越しに、薄く射し始めた朝日に照らされた南側の霧と薄雪景色を撮影して、大急ぎで着替えして外へ、不思議な景色につられて、自宅周辺・自宅の庭・朝日に照らされた雪と小枝・・・を15分間程度撮影して室内へ。 今日は登山口までの道路は凍結を予想した。

普通のトレッキングはフクチャンこと福川氏と二人だが、今日の縦走コースはルートが複雑だとの話で、「古賀志山」周辺に詳しいベテラン:染谷氏(フクチャンの知り合い)を加えた3人での縦走で強力な助っ人に安心して2人を待った。
9時に小生宅に到着して、車を駐車して冬装備(スタッドレスタイヤ)のハイエースに乗り換えて、9時10分に出発。 9時40分、森林公園駐車場に到着。 数十台が既に駐車中。 9時55分に染谷氏の案内で鞍掛山へ向けて、杉の人工林の中の緩い坂道に入る。 雪は薄く林間に積もる程度。 間もなく太陽が出て暖かくなり始める。 心配した天気は好転した。 10時30分にピークを超えて下り、舗装林道へ出て右折して下りを前進。 ゴルフ場との交点を左折して直ぐが「鞍掛山登山口」標識。 

10時50分に鞍掛山神社の鳥居をくぐり出発。 10分ほどで「鞍掛山神社」の標識を見て、社殿は何処か?と右手の分岐を登ること約50mでその「神社」に・・・。 全く社殿は無く、唯、約3mの2本の竹に古い細い綱が渡り、その先の岩の割れ目の奥まった岩窟に御神体を祠ってるらしいが見えなかった。 今までに見た最も自然のままの祠である。 雨季にはこの祠の右岩の窪みに沿って、水が流れて滝になるようだ。 <写真:左下から2枚目> 大岩への分岐点を左折して過ぎるとその先から急坂が始まった。 古賀志山の西端の「赤岩山」への登山路に極似して居る。 その杉林を登るとさらに急坂となり、左側に「クサリ」が設置されている。 岩もない所に如何して長いクサリが必要か疑ったが、直ぐ判った。 昨日来の雨と雪が溶けて、非常に滑り易く、「クサリ」がないとスリップして登坂出来なかったし、左手で強くクサリを掴み、右のストックで支えてヤット登版可能だった。 略200m程度のスリップしやすい急坂で相当のエネルギーを消耗して、鞍掛山頂上への稜線に11時30分にたどり着いた。 左手20mの大木の下に小さな石で出来た祠が在った。 此れが「鞍掛山神社奥の院」だった。 約10分間日向に向かって休憩。 目の前の木の片側のみに「着雪」があり、太陽に照らされて幹の黒とのコントラストが見事だった。 山頂は右手に稜線を辿った平坦な所だった。 高度=492.4mの山頂標識と三等三角点に、11時50分到着。 ガイドブックでは『展望はよく北に日光連山、北東に篠井・富屋の山々が望める』とあるが雑木林越しに見える程度で少々ガッカリ。此処から西に進み「大岩」に登ると宇都宮市内・古賀志山などが一望出来るらしいが、其処までは行かなかった。 記念写真だけ撮って、11時55分に山頂から少し戻った地点の分岐を右に下りて、「559ピーク」への縦走路に入った。

鞍掛山登山口  岩の鞍掛山神社 鞍掛山神社奥の院 平坦な鞍掛山山頂 新雪とミヤコザサ

染谷氏は「25,000分の1の地図」とコンパスでこの不明瞭な熊笹の道を指示した。 読図の手際が素晴らしい。 フクチャンと2人なら、この地点で相当に考え込んだだろう。 特に昨夜の新雪で踏み後が見づらかった。 急坂を下ると林間を縫うような平坦地を進む。 両側のミヤコザサに新雪が載り埋もれそうだ。 全く踏み後のない「新雪ルート」の歩行は気持ちよいが獣道との区別が難しい。 難しい第二番目の分岐点も染谷氏の自信に満ちた検索で突破。 やや深い新雪の急坂に差し掛かる。 すべる足元をストックと笹を頼りに無事降下。 冬山登山の気分を味わう。

林間ルートの新雪 雪を被った幼木 ミヤコザサ茂る急傾斜地の降下 日光連山:#1ピーク

平坦地を過ぎると又新雪に覆われた急坂が始まった。 そのルート上に我々の道先案内の様に「動物の足跡」が新雪にある唯一の跡形だった。 その足跡は消えたり現れたりを繰り返した。 余りの急坂のために、数分間ストップして呼吸を調整。 11時45分に鞍掛山から出て第1番目のピークに達した。 北部だけの展望が出来て「高原山」で代表される「鶏頂山」「御岳山」「釈迦ガ岳」と那須連邦が見えた。 11時55分スタートして第2番目のピークに12:20に到着。 同様の展望を楽しみながら、昼食にした。 風が当らないので日向では寒く感じなかった。 魔法瓶のウーロン茶で喉を潤した。 12:55に再スタート。 13:20に北尾根入口に着き、5分休憩。 地図上の「494mピーク」に13:25、「491mピーク」に13:40、「498mピーク」に13:44と次々にアップダウンを通過したが、かなり疲れるコースだ。

男体山:#1ピーク 雲に隠れる高原山とスキー場 宇都宮北部 晴れた高原山

昼食した第2番目のピークでは「日光連山」「高原山」等の展望が素晴らしく、略男体山の頂上の雲が取れてきたが、高原山には雲が在った。 「494mピーク」では、高原山の雲も無くなった。 日が当る登山路で「冬枯れした実」と「春の息吹を感じさせる「ヤマツツジ?」の新芽」の膨らみの双方が観察された。

高原山(鶏頂山・御岳山・釈迦ガ岳) 足跡のない新雪      冬枯れと春の準備   559ピーク直前の急坂

13:55分に「559mピーク」直前のピークに到着。 染谷氏は疲れたから「559ピーク」に登らずに沢を下ることになり二手に分かれた。 559ピークへは「」フクチャン」と二人だけ・・・ 「559ピーク」への最後の急坂で一瞬ルートが雪に消えて不安となったが休憩後落ち着いて探し当てた。 13:55に待望の目的地「559mピーク」に到着。 この「ピーク」は、古賀志山・鞍掛山周辺登山では常に見えるので目印になる。 頂上からは山肌に新雪の白が山容を引き立たせた「古賀志山」が正面に見え、その左手は宇都宮市街、さらにその背後には「筑波山」「加波山」が両手を広げて様に見える。 今年3回目の「筑波山」の展望では今日が最もクッキリと見える。 雲量:50%程度の晴れだが、快晴ではない。 フクチャンは午後5時頃、友人とのミーティングが在るので、頂上は5分の短時間で切り上げて、中尾根への鞍部を左折して、林道への沢道を下った。 

559ピークの展望(左から):加波山と筑波山・筑波山・古賀志山山頂 宇都宮市街:<背景>加波山と筑波山

15:25分林道に入り、硬い林道歩きは足に堪える。  15:55に駐車場到着。 「550mピーク」の北側の沢を下った「染谷氏」は15分程度前に到着したらしい。 15:55に森林公園駐車場を出て、自宅へ16:30に到着。 予想よりも面白いがよりタフな縦走コースだった。 染谷氏のガイド無しでは途中でルートミスしそうな地点が2箇所あり、スムースに縦走出来たのは彼の「読図術」に負うところ大であった。 早速、市営図書館で「登山ルート読図術」なる本を借りて、復習する決心をした。