谷川岳(1977m)登山:第2編
<マチガ沢〜西黒尾根〜トマの耳〜トキの耳〜一ノ倉岳〜トキの耳・トマの耳〜天神尾根〜天神平〜土合口〜マチガ沢>

登山年月日 平成14年10月11日 快晴
登山メンバー 殿川紘史  (単独行)
主要ルート 【10/10】宇都宮(12:20)−>沼田ー>(17:30)マチガ沢(車中泊)
【10/11】マチガ沢(6:05)ー><厳剛新道>ー>(7:50)西黒尾根分岐(7:55)−>(9:20)谷川岳:トマの耳(9:40)−>(9:55)トキの耳(10:05)−>(11:00)一ノ倉岳(12:10)−>(13:00)谷川岳・トキの耳ー>(13:10)トマの耳(13:25)−>(14:35)天神平ロープウエイ駅(14:40)ー><ロープウエイ>ー>(14:55)土合駅(15:00)ー>(15:25)マチガ沢駐車場(16:00)−>(16:40)新治村営湯遊館(18:40)ー>(20:05)巻機山駐車場
所要時間 登山=9時間20分 <AM6:05-PM3:25>  総合時間=14時間 <AM6:05-PM8:05>


        
          谷川岳と西黒尾根 >
          
天神平からの展望
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谷川岳登山ルートマップ
スライドショー:【第2編:@谷川岳(トキの耳)〜一の倉岳・展望】 【第2編:A一の倉岳〜天神平】
【第1編:@登山口〜谷川岳頂上(トマの耳)】 【第1編:A谷川岳の展望(トマの耳)(トキの耳)】

【谷川岳概要】                                                            JR上越線:土合駅から近く、直接歩いて登山口まで行ける至便の日本百名山である。 東京からも近く2000m近い高度がありしかも標高の割に岩根こごしい高山的風貌そなえているからであろうがやはり人気の大きな理由は「谷川岳」と言う評判に在るのだろう。 日本でも最も登山者の遭難死亡の多いことでも有名である。 谷川岳の東岸壁には「マチガ沢」「一ノ倉沢」の垂直に近い大岸壁があり、その岸壁を登る様を簡単に見学出来る。
登山コースは略東西南北からのルートが在るが、JR土合駅から便利な「3本のルート」が一般的である。
@ 土合口〜ロープウエイ天神平駅〜熊穴沢ノ頭〜肩の広場〜山頂(トマの耳):2時間35分
A 土合口〜<田尾尾根>〜天神平〜熊穴沢ノ頭〜肩の広場〜山頂(トマの耳):4時間29分
B 土合口〜<西黒尾根>〜ラクダのコル〜肩の広場〜山頂(トマの耳):4時間
C マチガ沢登山口〜<厳剛新道>〜ラクダのコル〜肩の広場〜山頂(トマの耳):3時間40分

10月10日の午後12時20分に宇都宮の自宅をキャンピングカーで出発。 奥日光・沼田を経由して土合口の登山者指導センター横を通過して17時30分、「マチガ沢」の駐車ペースに駐車して前泊。 当初の予定登山日は11日:魚沼駒ヶ岳、12日:巻機山、13日:谷川岳だったが、休日の混雑を予想して、急遽、その逆コースで登山することに変更した。 

谷川岳登山記録:第2編<一ノ倉岳〜谷川岳〜<天神尾根>〜天神平〜土合口〜マチガ沢>

双耳峰の谷川岳頂上:<トマの耳(1064m)>到着は9時20分で予想よりも早かった。 9時40分までの20分間、360度の展望を満喫し、写真撮影後、主峰の<トキの耳(1977m)>に向かった。 15分間で主峰のトキの耳に到着。
同様の展望が利き、10分間過ごした。 余りにも時間的な余裕が在るので、予定外の「一ノ倉岳(1974m)」まで足を伸ばして其処で昼食として、10時5分に主峰のトキの耳から出発した。 コース標準時間は略50分間と予想した。

富士・赤城・妙義・榛名方面 一ノ倉岳方面 一ノ倉沢の垂直な岩壁

一度200m以上下って鞍部に達する。 左手の万太郎山と仙ノ倉山の距離が近づき重なるように見え始めた。 振り返ると谷川岳主峰は逆光線で黒く、その東の谷川は日陰で真黒くにしか見えず、異様に見える。 低い熊笹の向こうには谷川岳の双耳峰が少しずつずれて、動物(猫)の耳に見える。 その彼方には赤城山が青色の空気の中に浮かぶ。 鞍部から約200mを登り返すと平坦な熊笹に覆われた「一ノ倉岳(1974m)」の山頂だ。 標識が無ければ、何処が頂上か判断できない。 波型鋼管を伏せた形状の2−3人収容の「避難小屋」が熊笹の中にある。 雪が積もれば、発見出来ないだろう。 この頂上の北にはもう一つの峰「茂倉岳(1979m)」が見える。(写真右下) 谷川岳主峰(1977m)よりも僅かに高い。 午前11時、一ノ倉岳到着。 谷川岳から小1時間の距離だ。 谷川岳と正反対の山頂の形状だ。

西方稜線 一ノ倉岳 トキの耳 谷川岳:双耳峰 谷川岳と赤城山 茂倉岳眺望

この頂上で一先ず昼食とした。 バーナー持参し時間のユトリもあるので「ラーメン」を作った。 風除けの為に高さ1.5m程度の「避難小屋」入口を占拠。 食後の果物とコーヒーは格別だ。 上空を見上げると「真青+純白の模様」が目に入り、超広角レンズで撮影するも「3枚分割」でもカバー出来ぬ大きな被写体だった。 

一ノ倉沢岳山頂展望: 東方の上空の雲模様      一ノ倉沢岳山頂標識  武尊山(手前)と奥白根・皇海山

食事を終えた頃、数人の登山者が現れた。 地図を片手に視界内の山々の同定に迷っていると親切なアドバイスを貰い殆ど全部の山の名前が判った。 その名前と見える数に驚いてしまった。 最近に無く空気が澄んでいて今日は良く見えるとのことだった。 でも谷川岳<トマの耳>に到着した午前中の早い頃はまだ明瞭に見えていた。 360度に山が見える位置に居る。 
【北東〜東部】
越後三山(八海山・越後駒ヶ岳・中ノ岳)、巻機山・割引岳、平ヶ岳、至仏山・武尊山・燧ヶ岳・奥白根山・皇海山
【南部】:赤城山・榛名山・妙義山・浅間山・富士山
【西部〜北西部】:四阿山・草津白根山・苗場山

燧ヶ岳・至仏山望遠  割引岳・巻機山・越後三山(駒ヶ岳・中ノ岳)  浅間山と噴煙  四阿山と草津白根山
谷川岳(前景)と富士山(視界がやや悪化) 赤城山・谷川岳・榛名山   衝立岩     一ノ倉沢岩壁

1時間10分も「一ノ倉岳」で遊び、12時10分に谷川岳に向かって元の道を折り返し開始。 左手は全部絶壁が谷川岳まで連続する。 鞍部の「ノゾキ」の名が付いた場所から「一ノ倉沢」を見下ろすと谷底まで一直線に切れ落ちていた。 谷川岳:一ノ倉沢の登山事故は毎年報じられるがこの絶壁で立往生したら身動き出来ないことは自明である。 

一ノ倉沢岩壁 双耳峰の谷川岳:一ノ倉岳から ノゾキ 一の倉沢への急峻な岩壁

鞍部から谷川岳主峰(トキの耳)の中間地点で昭和30年代に新雪の為に遭難した若者を慰霊する「銅版」は岩にはめ込んで在った。 「鳥帽子岩」「衝立岩」など奇岩や巨岩の近くを通り過ぎて、岩の急坂を登ると13時に「谷川岳:主峰(トキの耳)」に到着。 山頂の展望を一瞬だけ楽しみ、休憩せずに、13時00分に<トマの耳>を目指した。 10分で<トマの耳>の頂上着。 此処で小休止を兼ねて15分間。山頂の眺めを再度噛み締めた。 13時25分に「肩の小屋」の側を通過して「天神尾根」を下り始めた。 「熊穴沢ノ頭」付近のナナカマドの紅葉は美しく、山頂同様に「赤い実」が印象的だった。 大きい岩に乗っていた登山者全員が「谷川岳〜西黒尾根方面」を向いていた。 その景色をない確認しないまま、天神尾根を急いで下った。 今夜「巻機山登山口」まで入るため、当社予定の「田尾尾根」ルートで下る計画を変更して「ロープウエイ」を使うことにした。 「一ノ倉岳〜谷川岳」往復で3時間消費したから仕方ない。

鳥帽子岩        衝立岩               熊穴沢ノ頭(天神尾根)

天神平の途中で「天神山」への迂回路があったが、少し時間を使い過ぎたので、そのまま直進。 紅葉したブナ・ミズナラの樹幹越しに下山してきた「谷川岳と肩の小屋」が見え隠れする。 天神平ロープウエイ駅が見える付近からの「谷川岳」は双耳峰であることがはっきりしている。 「白毛門・笠ヶ岳・朝日岳」が3つの頂上を寄せ合うように見得る。 西黒尾根の鞍部=ラクダのコルが良く見える。 マチガ沢から「厳剛新道」経由で合流した地点だ。 

天神平からの展望:谷川岳。 白毛門・笠ヶ岳・朝日岳。   谷川岳と西黒尾根      天神平ロープウエイ駅

山頂から休憩無しで、天神平ロープウエイ駅まで、1時間10分のスピード下山だった。 14時35分到着。 スキーゲレンデ側の数本ブナの紅葉が逆光線に映えて綺麗だった。 ロープウエイ駅から見上げた「谷川岳」に見蕩れて最後の写真を撮った。 駅の「展望案内看板」ろ実際の景色を見比べて時間を使い。 14時40分にロープウエイに乗車。 15分で「土合口駅」着。 此処から「マチガ沢駐車場」までの曲がりくねった車道が残る。 一ノ倉沢方面の紅葉見物客の自家用車を避けるように早足で歩く。 数十のカーブを過ぎて、15時25分に、ヤット朝の出発地点に戻ってホントに安心すると同時に今日1日の楽しい谷川岳登山が無事終了したことを感謝した。 コーヒーを沸かしながら、装備の整理・靴の書き換え、此れからのルートを「カーナビ」へ設定した。 50キロ程度の表示が、70−80キロはありそうだ。約3時間のドライブだろうか? 16時丁度にマチガ沢を出発した。

白毛門・笠ヶ岳等 紅葉 谷川岳:双耳峰 土合駅方面 天神平からの周辺展望

水上ー>月夜野を通過して国道#17に出て北上した。 道中で「新治村営:湯遊館」の看板に惹かれて、国道を外れて標識に従いドライブ。 又しても予定行動の変更。 素晴らしい施設を確認して先ずスナックをたべて温泉へ。 登山後の温泉は最高のご馳走だ。 20−30分間、内湯と露天湯を味わい車内に戻り、休憩室で「カメラバッテリー充電」を至ながら、画像の移動(メモリーー>PC)後、すべての充電が終えるまで「スライドショー」で今日の写真を何度もレビューした。 真っ暗になった、2時間後の18時40分に湯遊館を出て、国道#17の戻り、塩沢町で#291号に入り、登山口に近い「清水」に向かった。 キャンピングカーのカーナビゲーションのお陰で、初めての道も大丈夫!! 山間部の細いルートに入り少々心配したが、巻機山登山口駐車場(有料)に、8時過ぎに到着。 手前の小さい静かそうな駐車場に止めた。 8時30分−9時30分で夕食。 明日の弁当の準備をして23時に就寝。 明日も天気は心配ない。
総歩数=29,000歩

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