6時15分、車外の陽光に目覚め。 シュラフから出たその直後に寒さが身にしみた。 直ぐ車内の寒暖計を覗くとマイナス9.5度C、 勿論車内泊での最低気温だ。 外部は間違いなく「マイナス15度以下」だろう。 窓ガラス内面は「真っ白に湿気が凍結」し其処から暖かい朝日が差し込んできたが段々その寒さが身にしみた。 先ず「コーヒー」と思い4Lの水タンク(ペットボトル)からコッヘルへ移そうとしたが全体が「シャーベット状」で流れない。 勢い良くボトルを上下に強振してやっと水とシャーベットを分離。 約30%凍結。 シュラフ内の1Lの水は大丈夫だった。 ブタンガスを取り出し点火前にボンベ外部を手で暫く暖めて、無事点火成功。 もし車内に放置していたら無理だったろう。 コーヒー、次に「インスタント味噌汁」を飲み、体が温まった。 次は「自宅から持参した「シチューのタッパー」を取り出して驚く。 完全に凍結して全く取り出せない。 昨夜は食べたのにーーー。 諦めて「スープ」「釜飯」の組み合わせに変更。 朝食をゆっくり済ませ(7時ー7時40分)赤沼茶屋に移動する準備。 先ず「車のエンジン始動」。 最大の心配をしながら、注意深くエンジンキーを廻すが予想通り掛らない。 意を決して3秒、間隔を置いて3回目でやっと成功!! アクセルを断続的にふかして安定した回転数になった。 15分間暖気運転。 その間に朝食の後片付け。 駐車場の北側に周り、朝日に照らされた「奥白根山方面」を撮影。 カメラのシャッターも数回押す内に寒さで感覚jが鈍る度に「ジャケット内のカイロで暖める」繰り返しで撮影終了。 lデジカメの保障作動温度>0度」だが、何ら問題なくカメラは作動した。 安全を見て、勿論「マニュアルモード」で撮影した。 8時ごろ三本松茶屋ー>赤沼茶屋駐車場に移動。 総合して「防寒寝具一式」のテストでは心配することはなかった。 マイナス15度程度は耐えられそうだ。 |
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三本松茶屋北側からの湯の湖方面の展望: ![]() |
赤沼茶屋駐車場で「ワカン」「防寒ブーツ」防寒パンツ・ジャケット」を付け「サングラス」「帽子」と完全装備で9時30分に出発。 稀に見る絶好の快晴だが外部の気温はかなり低い。 雪面からの反射を考え「サングラス着用。 「ストック(一脚兼用)」「デイバック」(コッヘル・バーナー・燃料・食料・水筒)まで加えると総重量は7−8キロを超過しそうだ。 十分な時間もあり、時間を掛けて写真撮影出来そうだ。 小田代原歩道沿いのミズナラ林が朝日の斜光で一本一本の幹の影が美しいコントラスト。 何時もで見ても見飽きない。 雪面の質感も忘れられない純粋さが感じられる。 「石楠花橋」方面を左に分けて「木製橋」を渡る。 数段の階段には残雪が凍結して最深の注意で通過。 その橋の上から見下ろす「湯川」は「黒いミズナラの樹皮と純白の雪」青い水面に写る光景の中々のもの。 |
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雪原に注ぐ朝日の木影 ![]() |
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純白の雪面に落とす朝日の木影を見ると上部も見ないで「樹種・木々の太さ・高さ・密度」等を推定できる。 雪面が景色の主役を演じる。雪面の質感が表現の仕様のない美しさである。 足跡をつけて内部に入ることに罪悪感を感じる程だった。 |
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ミズナラ | シラカバ林の木影 ![]() |
ミズナラの林の密度が下がると「ミヤコササ」の一部が雪面に出ていた。 唯一の暖色系の被写体で、「純白雪・青い影・ベージュ色のササ」の三色だが、秋の無数の色の景色よりも強烈な印象を与えてくれる。 之も大好きなシーンだった。 樹林帯を進むと多少の勾配が有る丘に差し掛かると「プラスチック製スライダー」でそり遊びをする親子に出会う。 朝日も高度を増し、葉を落とした樹林にも十分な陽光を配分していたため、既に冷たさを意識しない気温まで上昇しているが、雪面は相変わらず一歩一歩「ワカン」を踏み下ろさないと雪面へのグリップが十分でない硬さだ。 雪面を切る「サクサク音」が唯一の音だった。 1時間15分後、樹間を抜けて「小田代原展望所」の標識で右に約50m入る。 其処には休憩中の先着の3人に出会う。 相互に記念写真を取り合い別れた。 他のシーズンには進入出来ぬ「湿原に下りた途端に「吹き溜まりの雪」に両足毎に埋まった。 まだ1mを越える積雪を注意深くそこを通過して内部を試しに歩行した。 注意しながら「スキー・シュノウシユーのトレース」を辿れば、安全に歩ける事を確認して元の展望台に戻る。 展望所の語感の如く「小田代湿原最高のスポット」で、シーズンには早朝からカメラマンが遠くの湿原の木々をアクセントに写真撮影するポイントらしい。 その為に「木製ベンチ」もある。 小休止して「小田代原バス停車所」を目指す。 |
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雪原に顔を出したミヤコササ ![]() |
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傾斜面をスライダーで遊ぶ親子 | 小田代原展望台:後方は太郎山 |
再びミズナラ林を抜けると、間もなく右側が開けて「小田代原最奥部まで見通せる地点に到達。 樹幹を通して湿原が良く見える。 シラカバも混じり始めた。 逆コースのパーティーとすれ違い、湿原を通過するコースで日光連山を背景に相互に記念撮影。 |
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小田代原のミズナラ・シラカバ | 雪面の木陰の魅力:冬の景色の点景 |
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小田代原展望所付近からの展望:(左から) ![]() |
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白い樹幹・雪面と紺碧の空 |
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子犬と戯れる親子 | 大・小真名子山後方の女峰山 | 雪・シラカバ・影 | 小田代湿原越の男体山望遠 |
夏は高さ2m位の木道も全く雪に埋めれ更に1.5m高い手すり部分の丸木の上部がわづかに雪面から出ていたから、積雪量は3m以上もある!!。 その先の湿原をシラカバ木々越しに見れるところでストップして撮影開始。 手前に木々を配して逆光線の朝日の影やシラカバを前景にした日光連山等を撮影後、小休止を兼ねて「コーヒーとセンベイ」の軽食。 湿原と樹林帯の境界線付近をトレツカーが通過する数は少なくない。 素晴らしい快晴のもとにトレッキング出来る幸せ者達だ。 |
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小田代原で最も印象的な撮影対象:黒い樹皮・真っ白い雪面・グレーの木影のコントラスト ![]() |
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小田代原歩道から東方の日光連山の眺め:太郎山・大真名子山・子真名子山・男体山 |
再び「シラカバと日光連山」を組み合わせて撮影後、12時30ぷんに出発。 左手は綺麗な大きい唐松林を過ぎて、「西湖」方面の分岐点を「泉門池」方面に向けて前進。 その辺から樹種が「唐松」から「ミズナラの原生林」に変った。 湯川に沿う「泉門池」(鴨がいる綺麗な池)のルートを避けて、戦場ヶ原の中心を縦断するルート辿り「戦場ヶ原中心部」から周辺を眺めるコースにした。 踏み後を外すと片足を踏み抜く事が多かった。 勿論近くには「無雪期用の木道」はあるはずだが、雪を被り全く見えない。 好きなコース取りでゆっくりと歩く。シラカバ林を抜けると一面が広大な湿原が広がる光景の背後には「雪を被った日光連山」が湿原の番人の如く取り囲んでいる。 残念ながら「奥白根山」「前白根山」は手前の山並みに遮られて見えないが正面・左前方には左から「太郎山」・「子真名子山」と「大真名子山 」に挟まれて僅かにひと際目立つ純白の山頂部のみを出している「女峰山」、その右に戦場ヶ原の名主「男体山」が迫る。 雲も少なく「「青い空」と言うよりも「紫か黒紫の空」2見える。 快晴の高い山で見えられる「あの空の色」だ。 雪原と空の明るさの差異が大きすぎてい一枚の写真での纏まりが難しい程だ。 天空は黒く、地面は純白。 凄いコントラスト!! 湿原中央部には「幼木」もなく「葦」が1−2mの雪原に上部を出している部分がまた美しいが、撮影では露光調整で気を使う。 赤沼茶屋駐車場近くで「幅を広げた湯川の水面に写る男体山」を見ようと不注意で川岸に近寄り、腰まで雪に沈み脱出にかなりの運動を強いられた。 でも素晴らしい写真を物にした。 |
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雪面上の葦・幼木 | 湯川と男体山 |
太陽がやや傾き始めた13時40分に駐車場帰着。 後始末・身支度後「ユックリのコーヒータイム」。 14時20分駐車場出発。 早い帰途のドライブのために大勢の観光客の移動前の道路はスイスイ。 15時過ぎに日光市内通過。 16時に自宅到着。 昨日の6年振りの「スキー」・「耐寒訓練」・「耐寒装備テスト」、本日の「湿原中心部からの日光連山の撮影」・「朝日の斜光で雪原に出来る樹木の影」等の盛りたくさんの初体験が快晴下に出来て有意義な2日間だった。 総歩行数=17,000歩 |