雲仙岳縦走
<妙見岳・国見岳・普賢岳>
  (1333m)・(1347m)・(1359m)

 登山年月日 平成15年5月12日   晴
 登山メンバー  殿川紘史  (単独行)
 主要ルート 仁田峠駐車場(13:30)−>(13:55)妙見岳ロープウエイ駅(14:05)−>(14:15)妙見岳展望台(14:25)−>(14:40)分岐ー>(14:50)国見岳ー>分岐(15:00)−>(15:10)紅葉茶屋ー>(15:40)普賢岳(16:10)−>(16:20)紅葉茶屋ー>(16:35)あざみ谷ー>(16:55)仁田峠駐車場(17:30)=>鳥栖市内=>広島:左方IC(駐車泊)
 所要時間 3時間25分 <PM1:30−PM4:55>

  仁田峠駐車場から妙見岳(左)・普賢岳(右)
  <ミヤマキリシマが満開の仁田峠>

9時AM、大村市の姉の家を出発。 今日の天気は予想以上に良い。 佐世保方面に約1時間走行して東彼杵町の女房の実家に立ち寄り、この地区の特産品の「彼杵茶」を土産として仕入れた。この地区の完成間もない「道の駅:そのぎ」で駐車。  「新茶祭開催中」とあって、大勢の車での買い物客(「新茶」)で賑わい中。 売店で『お茶の葉の天婦羅』を試食。 勿論初めての試食で大変な発見!!  最近ではお茶の「カテキンの効用」で緑茶を食べることを勧める意見が多くなっているが、「新茶の葉の天婦羅」は、最高の料理方法だと思う。 出展中の店の話は『我社が最初の会社』と自慢していた。 「新茶シーズン」且つ「新鮮な葉の収穫時期」のみの『旬の料理』となろう。 大変気にいってしまった。  序に「道の駅:そのぎ」の周辺の遺跡群を撮影して、目的地「雲仙岳登山口:仁田峠」に向けて出発。 大村市ー>諫早市ー>温泉地「小浜町」で「橘湾」の海岸線を離れ、国道#57(雲仙道路)を 雲仙岳に向かう坂道辿る。  雲仙GCを過ぎて有料道路「仁田峠循環道路」にはいる。 急坂を過ぎたら「平成新山:新普賢岳」が急に眼前に現れた。


<仁田峠循環道路の「展望台」から見た『平成新山』(1486m)>

雲仙岳最高峰となった「平成新山」(1486m)」が荒々しい溶岩ドームを頂きに残して聳え「普賢岳」(1359M)その左側(西側)に見える「絶好のビューポイント」に駐車場と展望台が新設され沢山の観光客で賑わっていた。  今も残る溶岩ドームから下る東南東の稜線は有名な「火砕流事故」が発生した水無川の方向で、その山頂から40度近い勾配で裾野を引く様から「事故」を容易に想像出来る。 既に「火山活動が安定状態」に入っているが「山頂」からは噴煙が少し立ち上がっていた。 20分位も時間をかけ、再度「仁田峠」を目指した。

<仁田峠駐車場から見た平成新山> <仁田峠から妙見岳を見上げる> <妙見岳登山道の花>

1PM、ロープウエイ駅の側の駐車場到着。眼前に見えるのが「雲仙岳」を構成するピークの一つの「妙見岳」らしい。 駐車場から見える斜面一面に「ミヤマキリシマ」が満開だ。 その見事な絨毯の如きツツジを眺めながら、姉が作ってくれた「赤飯の昼食」を済ませて出発。

<妙見岳登山道から見る大駐車場・満開のミヤマキリシマ・雲仙ゴルフクラブ>

ロープウエイを右に見て、妙見岳への坂道は急勾配だ。 久し振りのトレッキングの為か「ザック」も重くないのに、呼吸が早まり、発汗も始まった。 「ミヤマキリシマ園?」の中では、花見客が弁当を開いての花見。  其処から見下ろす駐車場との間は全て満開のミヤマキリシマである。 やや遠くの雲仙ゴルフ場は疎らなプレーヤー達、 更に遠くに薄い霞の「橘湾」が「矢岳」(1142M)越しに見える。 30分でロープウエイ駅の展望台到着。 途中で10名以上の女性の中高年のトレッカーとすれ違った。 勾配はキツイが登山道は良く整備されている。 展望が開けるのは西方だ。  珍しい「ウンゼンザサ」にもお目にかかれた。

<ウンゼンザサ>  <妙見岳から見る平成新山の溶岩ドーム>

更に10分で「妙見神社」。  ここが「国見岳」方面への分岐。 「妙見岳山頂」は10−20人位の人でスペースが無くなる位に狭い。 「橘湾」と反対方向に「普賢岳」、その左=北に「国見岳」が見える。  今日のトレッキングルート全体が一望できる。 尾根に沿って「妙見岳」(1333m)「国見岳」(1347m)ー>「普賢岳」(1359m)−>仁多峠駐車場のルートだ。  駐車場周辺で満開の「ミヤマキリシマ」は「妙見岳」(1333m)では6−7分の開花だ。  周辺の景色を撮影後、国見岳に向かう

<平成新山のピーク部分>   国見岳のミヤマキリシマ <国見岳(左)と平成新山(右)>
  <散りかけたムラサキヤシオ>                  <満開のムラサキヤシオ> <キジムシロ>

 妙見神社境内を右に分けて潅木に覆われた狭い小道を辿る。  約20分で「国見岳」と「普賢岳」の分岐、其処から10分の急坂を登り狭い岩山の「国見岳」頂上へ。 「妙見岳」は逆光線に霞み、「普賢岳」と「平成新山」が行く手に見えるが、尾根は急に落ち込みまた急坂が迫るルートだ。

<国見岳からの展望:平成新山(上) と 妙見岳(右)>  <平成新山の溶岩ドームのピーク部>

「標識」には『普賢岳へのルートは急峻で危険の為、十分な装備と注意深い歩行』を告げているが、ルートは良く整備され、危険は感じられない。 国見岳分岐から急な下りで「紅葉茶屋」(跡)まで続く。  この茶屋跡からは、急な坂道が「普賢岳」まで続いたが、「ミヤマキリシマの花」や「新緑」を眺めながら歩いたら間もなく視界開け、眼前に「平成新山」(1486m)が約1キロの距離で迫り、迫力がある。 至る所から未だ「蒸気の煙??」が立ち上る。  更に直進すると「此処から進入禁止」立て看板。  溶岩が普賢岳周辺の豊富な「広葉樹林」を痛めつけた様子が手にとる様に判るが、また「自然の回復力」で多くの広葉樹林からは成長の証が見られる。予想以上に「力」の確かさに驚いた。

普賢岳地上直下から見上げる平成新山 高松宮殿下登山記念碑 平成新山噴火の被害から回復中の広葉
<普賢岳頂上標石と平成新山と未だに煙る溶岩ドームのピーク>

皇室の誰かが「普賢岳」に登山した約5Mの記念塔に登ると『平成新山』への登山の強い衝動に駈られたが、勿論思いとどまり、「普賢岳」(1359m)に向かう。 記念碑から高度差で10−20mなので「山頂」とは信じ難い。 此れも「平成新山」からの溶岩で周辺の高度が上がった為だろう。 頂上部は大きい岩で成り立つ。 其処からの「平成新山」の眺望は『絶品』以上だ。 雲仙岳の過去の過去の最高峰「普賢岳」の三角点・標識を前景に、今は主役の噴煙を残す「平成新山」(高度差=127m)を背景に写真撮影。 この時期には珍しい「快晴の青空」、「平成新山の溶岩の赤茶色」、中間の芽吹き始めた「広葉樹の緑」、前景の「灰色の岩山の普賢岳」が美味く撮影されていて欲しい。  デジカメの液晶を繰り返し眺めながら、繰り返し撮影。 岩の平坦地で「軽食+果物+コーヒー」タイム。 流石に「午後4時」を過ぎた普賢岳を目指して来るトレッカーは最早いない。  一人で贅沢な山頂の独り占め!!。

<普賢岳頂上の岩石・回復中の広葉樹林・青空と平成新山> ムラサキヤシオツツジ:普賢岳登山道

16時過ぎに下山開始。  溶岩の登山ルートを注意して下り「紅葉茶屋」へ。  その10分間、160mの高度差の道中には「広葉樹林の並木道」で、「ノリウツギ」、「ナナカマド」、「ムシカリ」、「ミヤマキリシマ」等の花を眺めながら最高の気分。  この一帯は「普賢岳広葉樹林帯」として「天然記念物」に指定されているだけ有って、広葉樹林の豊富さに驚かされる。  小鳥の種類と数も豊富だと「標識」が教えて呉れた。  山頂から30分弱を下ると『あざみ谷』。 この周辺は更に広葉樹林が鬱蒼と茂り、「小鳥の水飲場につき注意」の標識もある。

<あざみ谷:広葉樹林>  <仁田峠標識>  仁田峠駐車場から見上げる妙見岳

此処から少し登り返して「ウンゼンザサ」に覆われたルートを過ぎ、ロープウエイ駅の仁田峠駐車場に17時少し前に戻った。 半数の車は帰途につい為か騒がしさは殆どない。  レストハウスの洗面所で顔・腕の汗を洗う。  約30分間コーヒーで休憩。天気予報で来る1週間は南九州地方は「雨・豪雨」、中部も雨、 北部もやや益しだが、気持ちよく登山出来る天候でない事を確認して計の大幅な変更を決定。 南九州の「市房山」、中部の「大崩山」・「九重山」の登山を残念ながら中止。  直接広島市を目指す事に決め、17時30分頃、一方通行の「仁多峠循環道路」を下る。   国道#389−>有明海に面する国見町の#251を経由して「諫早市」をバイパスして#207ー>#34へ。 更に佐賀市経由で鳥栖市(小休憩・軽食)−>#200−>飯塚市ー>北九州市ー>#3−>関門トンネルー>#2−>岩国市ー>安芸の宮島ー>バイパス経由<佐方IC:駐車場>に午前2時着。 軽食+果物で就寝。

『雲仙岳のスライドショー』は下記をクリックするとご覧に慣れますが、予め下記の[Shockwave.com]にアクセスして無償ソフトをPCにインストールしてから御覧下さい。
『Shockwave.com』の無償ソフト :  http://jp.shockwave.com/photojam/eula.html

『スライドショー:雲仙岳の写真集』
        <保証鑑賞期間は7月29日までですが現在でも観賞可能です。 どうぞお試しください。>