鳥海山登山ルートマップ |
スライドショー<鉾立登山口〜山頂:新山・七高山> |
鳥海山登山:鉾立登山口〜御浜〜<千蛇谷>〜大物忌神社〜鳥海山(新山) |
前日、水上町・道の駅「月夜野矢瀬親水公園」を午前8時に出発して国道#17−>六日町ー>#290−>新発田ー>#7−>酒田市経由し国道の側の巣パーマーで食料品を調達して「鳥海ブルーライン経由」で「鳥海山登山口:鉾立」に到着したのが午後7時頃。 「加治川の道の駅」で昼食の時に1時間程度休憩しただけで、延々10時間も運転して登山口で車中泊する予定だ。 ガス燈の暗い照明で、約1時間掛けて夕食。 昨日の登山と今日のロングドライブの疲労回復を考えて普段よりも沢山の栄養補強をした。 やはり果物に勝るものはない。 完熟トマトも全部売り切れた。 コーヒーを飲みながら明日の登山と天候が気になった。 段々と気温が下がり,半袖のシャツでは寒気がした。 就寝時間の午後9時半ごろには「満天の星」が見え、第2回目の登山となる明日の天気は最高になると予想して床についた。 |
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鉾立登山口ルート看板 | 展望台(左から):鉾立駐車場・鳥海山山頂・赤曾渓谷の白糸の滝 | 賽の河原 |
体も温まり快調に前進。 登山ルートは全面大きい石を整然と敷き並べた道幅2m余の整備過剰の道が続いた。 8時過ぎに「御浜神社」鳥居をくぐり、神社裏手の「鳥海湖」を見えるベンチで休憩。 其処には若い二人が今から下山する相談をしていた。 鳥海山の頂上は登山口よりも視界が悪化し、天気の回復どころか、これ以上に悪くなる公算が強く感じられての相談だった。 鳥海湖の先の稜線もガスに霞んで見えるくらいだった。 10分の休憩で出発後歩きにくいごろごろ石のルートが上りに差し掛かる。 其処を過ぎてガレ場の諸所に植物が生え所だけが登山ルートよりも40−50cmの土が盛り上がっている。 植物の根で侵食が遅いためだ。 あたりの高山植物は全部枯れていたが、2−3株の「ハクサンイチゲ」だけが最後の花を咲かせていた。 「ミヤマアキノキリンソウ」らしい株が至る所に見られる。 |
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御浜への石畳 | 御浜入り口 | 鳥海湖を背景に | 御浜方面を振り返る | ガスに霞む鳥海湖 |
8時40分、ゆるい坂道を過ぎると「御田ヶ原」の平坦地に出た。 3人が思い思いに写真撮影で時間を掛けるので、後から中年の夫婦が追いついて来た。 栃木市と宇都宮市の中間あたりから来たと言ったようだ。 「御田ヶ原」の標識を入れて4人で記念写真を撮った。 平坦地一面に枯れた高山植物群が続く。 初夏に来ればあたり一面のお花畑だろう。 石畳の下りの先に、延々と続く階段状の登り道が見える。 また2組のハイカーに先行された位のんびりの速度で歩く。 |
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御田ヶ原標識前 | 御田ヶ原のルート | 御田ヶ原からの下りと登り石段の連続 |
9時10分頃、鞍部を過ぎて小さい沢に差し掛かるところに数人が高山植物の接写をしていた。 「チョウカイアザミ」「ナンブタカネアザミ」「イワカゲニンジン」「イブキトラノオ」「ムカゴトラノオ」などが花を残していた。 今回初めて鳥海山固有種のアザミである「チョカイアザミ」を確認出来た。 前回登山時期も9月下旬だったが、アザミが枯れたのだろうと思ったのが、実は「有名なチョウカイアザミ」だったのだ。 普通のアザミは上を向いて咲くが、「チョウカイアザミ」は下ないし精々横向きに咲くのが特徴だ。 その先の右手の草原には20個近い花をつけた大きい株の「エゾリンドウ」(花は開かない)と「」が競うように咲いていた。 <鳥海山登山道の高山植物編:第3/3編参照> |
その先の「七五三掛」ポイントで小休止。 此処から急坂が迫る地点で鳥海山頂へのルートの分岐点だ。 鳥海山の千蛇谷雪渓を跨ぐ<千蛇谷ルート>と外輪山の稜線をたどる<外輪山ルート>分かれる。 晴天なら文句無しに<外輪山ルート>だが、去年同様に視界が優れないので<前者>を選択して分岐点に来た時、外輪山コースから下山中の一人の若いハイカーが、「ハイマツの露」で下半身は濡れてしまった・・・と「千蛇谷コース」を推奨して降りていった。 千蛇谷の深く切れ込んだ谷へのルートは「長いはしご」から始まった。 50−60mの高度さを一揆に降りる途中に「野いちご」の群生帯を通過。あまりにも見事な形と色に誘われて「イチゴの実」を口に入れたが、酸味・苦味が先に来て美味しさはほんの一寸だけで「見掛け倒し」の喩の代表例・・・・。 子供の頃味わって美味かった「野いちご」とは比較に成らない。 谷には大きい雪渓が残り灰色の石だけの谷にアクセントをつけていた。 可憐な「ダイモンジソウ」の小さい株が幾つも花を付け、ピンク色の「ハクサンフウロ」や「シラネニンジン」等も足場の悪い急勾配の斜面に見られ、しばし撮影に夢中になった。視界が良くない日は上を見ないで足元ばかりを見る関係で、高山植物が格好の被写体だ。 |
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七五三掛の分岐点:千蛇谷と外輪山ルート | 長いアルミ梯子の下り | ダイモンジソウの撮影 |
雪渓を横断して「鳥越川源流部」の右岸の狭いルートを登り始めた。 此処からが本格的な「七五三掛」の登山道である。 「一合目」から石の間を縫うように前進。 前回はこの坂道から「雨がミゾレ」に変わった事を思い出す。 その時は 雨・ミゾレ・強風で疲れて「バテバテ」に近かった。 10時15分、「五合目標識」で空腹感のためにリンゴ・ヨーカン・水分を補給した。二人には先行してもらい、10分間の休憩。 見上げると「鳥海山頂上部の溶岩ドーム」がガスに見え隠れする。 この一帯も各種の高山植物の宝庫らしい。 「アザミ類」は枯れはじめ、「ホソバべンケイソウ」は霜を浴びて「濃い赤色」を呈し、可憐な「イワギキョウ」も岩の間に最後の力を振り絞るように一輪咲いていた。 眼前の水溜に千蛇谷の雪渓が映る。 先行した二人は100m先で休憩しながら、小生の登山姿勢を撮影しているようだった。 黄色に変わった斜面の先は、「七五三掛」最後の登りの岩石地帯が空に続く。 鳥海山「大物忌神社」はその先で、一頑張りの距離を残すのみ。 |
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千蛇谷の雪渓と谷沿いの登山道 | 七五三掛の展望(左より):鳥海山山頂部・水に映る雪渓・登山ルート |
10時50分、「八合目」付近で福川さんに追いつき急坂を登る。 急に岩石地帯になり敷き詰められた階段を辿ると「大物忌神社」の鳥居が見えた。 11時5分だった。 ザックをデポして上る人が多いが長沢さんは担ぐと言うので、休憩せずに、この神社本殿を右に見て巨大な岩石を「白ペンキの矢印」に沿って道無き道を一つ一つ辿る。 先行していた数人もルート選択で時間がかかるようだ。 バイパスして前進・前進すると巨大な溶岩ドームの割れ目のを2−3箇所抜けて、11時35分に「鳥海山最高部:新山」の狭い頂上部に到着。 此処からの登ってくる福川・長沢両氏を撮影した。 |
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七五三掛登山路:8合目付近 | 大物忌神社鳥居 | 溶岩の裂け目 新山頂上直下部 |
2236mの頂上部(新山)は巨大な溶岩ドームの先端で、幾つもの岩が折り重なるように積重なっている。 その岩の陰に「山頂標識」・「賽銭箱」と「質素な祠」があるだけで、此れほどの寂しい山頂は初めてだ。 狭いことと強風のために これ以上の祠は作れないからだろうと勝手に解釈。 3人揃ったので先行していたハアイカーに記念写真撮影を頼む。 前回は「ミゾレ」が「吹雪」に変わり、神社からのルートのペンキもろくに見難い状況で、殆どの人は頂上登山を諦めたくらいの悪条件だったから、今日の状態は格段に良い。 正面に同じくらいの高さのピークが見えた。 あれが「七高山」 (2230m)だと判った。 去年は全く見えず「七高山」のピークは極めなかった。 |
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新山頂上部 | 頂上標識 | 頂上での記念写真 | 頂上の祠・賽銭箱 七高山のピーク |
二人は遠慮したので、一人で正面の「七高山」に空身で出掛けた。 新山ピークから5分だった。 新山頂上部の数人のハイカーが見えたので撮影。 二人の中年が小生の後に登って来た。 この地域の山岳パトロールを任務にしているのだという。 毎年融雪期にナダレで頂上部の溶岩が動き、危険な状況が起こるとの話しに「雪の力」に驚いた。 地震よりも融雪での変化が多い・・・と。 「七高山」標識版を持っている姿で記念写真をお願いした。 二人の山岳パトロール員も我々と同様に「外輪山ルート」を下ると言った。 去年、神社からのルート上に「通行禁止標識」を思い出して「通行可能性」を確認したら、外輪山稜線に至る途中の「がけ崩れ箇所」を注意して通過すれば、大丈夫との情報を入手して安心した。約10分程度いたが視界の改善も期待できず、再び二人の待つ「新山=鳥海山頂上」に戻った。 |
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七高山の頂上標識 | 七高山での記念写真 七高山から新山の眺め 七高山周辺 | 下山ルートの岩山 |
12時過ぎに登山したルートとは違う「大物忌神社本殿」裏に出るルートから下山することにした。 以下の下山記録は「第2編」に掲載する。 以下の「鳥海山登山:第2/3編」をクリックすれば「第2編」に飛びます。 |
鳥海山登山:第2/3編<下山:新山〜外輪山経由〜鉾立>に続く |