月山登山@(1978m)
<八合目駐車場ー>月山山頂>

登山年月日 平成15年9月20日 曇
登山メンバー 殿川 紘史・長沢 攻
主要ルート 【9/19】道の駅「鳥海ふらっと」−>青山本邸ー>月山八合目登山口(車中泊)
【9/20】八合目登山口(9:30)−>(9:50)御田ヶ原参篭所(9:55)ー>(11:05)たたみ石(11:10)ー>(11:25)仏生池小屋−>(12:30)月山神社(12:35)ー>(12:40)頂上小屋ー>(12:45)カジ小屋降り口(12:50)−>(13:00)月山神社下(13:20)−>(14:25)オモワシ山ー>(14:35)仏生池小屋(14:45)−>(15:50)御田ヶ原参篭所(15:55)−>(16:00)八合目駐車場(16:30)ー>(18:15)道の駅「月山・銘水館」(車中泊)
所要時間 登山時間=6時間30分 <AM9:30-PM4:00>                            総時間=9時間45分<AM9:30-PM6:15>




  
  <月山八合目登山ルートマップ>



月山登山ルートマップ

スライドショー:月山登山【第1/3編】<八合目駐車場ー>月山山頂>

9月18日に「鳥海山」に登山後、麓の道の駅「鳥海ふらっと」に車中泊した、19日の早朝から雨が降り出した。 今日は登山の予定は無く、午前8時半頃に所用で帰宅する福川さんを最寄のJRの駅「遊佐」に見送った。彼は「酒田駅」で秋田新幹線か在来線に乗り継いで、宇都宮の自宅に今日中に帰る。 11時ー12時の間、長沢氏と道の駅から酒田市寄りの20分の距離にある「青山本邸」(この地方出身で北海道でのニシン漁で大成功を収めた「」の本宅)を見学に訪れた。小樽市内には彼の「別邸」があって其処は2年前に見学したことがある。 長沢さんは昨日痛めた「膝」が予想外に腫れたので、酒田市内の整形外科訪問して診察を受けた。 出来るだけ「膝」を使わないで養生することを勧められたが、彼の要望で、明日:20日に「月山登山」をすることにした。 その間市内スーパー駐車場で駐車して「月山登山計画」を検討した。 前年の10月に「姥沢小屋ルート」(月山の南側)から登山しているので、今回は北側の「月山八合目登山口」から登山する選択をした。 午後4時過ぎに酒田市内のスーパー駐車場を出発ー>月山北斜面の「月山八合目」から登山のために、その駐車場に向かったが、雨は降り止まず、羽黒山ー>月山高原ラインに掛けては、相当の強い雨になり、八合目駐車場到着した17時45分には薄暗くなった。 窓からも雨が降り込む程強かった。 夫々の車中で夕食を済まして、7時頃から就寝したが明日朝の天気次第で「中止」することを考えた。  

月山登山【第1/3編】<八合目駐車場ー>月山山頂>

7時頃目覚めて外の天候をチェック。 どんよりと曇っているが雲は低くない。 駐車場から一昨日登山した「鳥海山」が真北に頂上まではっきりと見える。 五合目以下の高度に雲が真横にあるが、今日は登山可能と判断して7時30分起床・朝食。 長沢氏と意見を交換してこのままの天気なら登山決行を合意。 弁当(おにぎり)と水を準備して、9時30分に駐車場を出発。 昨夕よりも駐車している車の数は増えたようだった。 駐車場の上に休憩所があるが閉鎖されている。 直ぐ上の「登山ルート」を示す大きい看板で周辺状況・ルート情報を得て歩き始めた。 

八合目駐車場からの鳥海山展望 登山マップ掲示板 弥陀ヶ原の沼  樹高3−4mのナナカマド

まもなく「弥陀ヶ原」湿原にある「神社:月山中之宮」に到着。 安全登山を祈願した。 この周辺は広大な「弥陀ヶ原湿原」で沢山の沼(=池塘)が点在し、高山植物の宝庫である。 もう時期は過ぎて殆どの植物は枯れ始めていた。 この辺の「ナナカマド」は鳥海山のそれとは種類が異なるが、同様の赤い実をつけ、樹高が3−4mもある。 図鑑によると 「ナナカマド」は樹高が7−10Mになる。 1−2Mのものは「タカネナナカマド」、「ミヤマナナカマド」、「ウラジロナナカマド」に分類されるらしい。 樹高の低いものは横方向への分岐が多い。

神社:月山中之宮石柱と登山口表示 サァ此れから登山 弥陀ヶ原の湖沼

弥陀ヶ湿原を下に見ながら11時過ぎに見事に石を敷き詰めた登山路が現れた。 標識で「たたみ石」と記されてされていた。 小休止して其処を過ぎて、ゆるい勾配の坂道を登ると、11時25分に「仏生池小屋」が見えた。 小屋の右手に小さい池=仏生池があり、その周りに「赤い涎掛け」をつけた石仏や数体の赤ちゃんを思わせる石仏が並ぶ。 登山路からは予想もつかぬ無数の沼・池が湿原一帯にある。 7−8月にくればこの一帯は高山植物の花で見事だろう。

弥陀ヶ原湿原の池塘群・庄内平野・鳥海山・月山中之宮神社 仏生池小屋

仏生池小屋を過ぎると、大きい石が不規則に露出したルートになった。 勾配はゆるいが甚だ歩きにくい。 正面には丸い頂上部の「オモワシ山(828m)」北面一帯に紅葉が見られ美しかった。 左手には、遠くに「鳥海山」、眼下には「仏生池小屋」その右には「弥陀ヶ原湿原の湖沼群が草紅葉の中に見える。快晴ならばそれらの湖沼群の水面が「真青」に見え「草紅葉の茶色」と素晴らしいコントラストを見せてくれただろう。 大きい石の間に紅葉した背の低い木々が散在する。 楓の仲間だろうか? 岩の中に「小さい祠」があり、朽ち掛けた賽銭箱、緑の苔むした小さい灯篭、青色に白抜きの紋章が印刷されてた布がその祠に掛かっていた。 その紋章が何を意味するか判らなかった。

オモワシ山と紅葉 仏生池小屋 弥陀ヶ原湿原 楓の類?の紅葉 ゴロゴロ石のルート
鳥海山とルートの紅葉  オモワシ山の紅葉 岩の中の祠 弥陀ヶ原望遠 月山北西稜線

12時過ぎに、勾配がゆるくなり2本の木道に出た。 月山の北稜線の彼方に雲の上に出た霞んだ「高い独立峰」が見えた。 多分「朝日連峰」北西端に位置する「以東岳(イトウダケ:1771m)」だろう。 庄内平野の先の日本海の境界線ははっきりしないが、眼下に東に流れる雲が幾つもあった。 木道から小石の道になり、右手上に「月山神社」の建物が見え出した。 左右の草むらには塊って「ナンブタカネアザミ」が唯一の鮮やかな色彩を誇示している。 

以東岳(1771m) 雰囲気に合わぬ木道 眼下の流れ雲 山頂直下部 湧き上がる雲

また月山北稜線には「綿の如き雲」が下から湧き上がっては消えていく。 やわらかい稜線を乗り越える雲はいつまで見
ても見飽きることが無い神秘的な自然現象だった。 山頂部にはハイカーが10名程度が居て、昼食中らしい。 西斜面の
「ウゴアザミ」の大群落を右に見て月山神社を左から回り込み境内に向かった。 12時30分、月山頂上到着。 此処にくると
大勢の団体ハイカーが幾組も居て境内前の階段から本殿に掛けてが通路にあふれ、人をよけながら進行する。 
こんなに多いのは「姥沢小屋」付近の「月山リフト」利用の登山者だろう。 強風から神社建物を守る「暴風石垣」に囲まれて
境内からの視界は良くない。 

稜線を超える綿雲 山頂部の登山者 月山神社本殿建物 月山頂上小屋  牛首方面への下山道

長沢氏と安全祈願をして、一先ず、「頂上小屋」を左にみて「湯殿山」や「姥沢小屋」方面から登山ルートに向かって進行。 月山の北東斜面や登山ルートの展望を求めるためだ。 北西斜面はまだ殆ど紅葉を見ることは出来なかった。 去年の秋登山したのは「姥沢小屋ルート」だったが、頂上が見える北西斜面の紅葉の見事さを思い出したがまだ過ぎるのか、今年の冷夏のためか、期待を裏切られたが「牛首方面」のなだらかな稜線と其処に細く長く続く登山ルートの展望は見事だった。 去年風避けるためにラーメンを作って食べた直下部の「カジ小屋」は撤去されていて工事業者が多数見えたが、新築工事?なのだろうか。 美しい稜線、眼下に浮かぶ綿のような雲等を撮影して、昼食のために再度、月山神社に引き返した。 

朝日連峰北部の山 湯殿山・姥沢小屋・月山リフト方面に下る月山北西(牛首)方面 山頂東斜面の小沼

13時から神社建物裏=東側の岩陰で「昼食」。 薊特有の切れ込んだ葉や棘がほとんど無い「ウゴアザミ」の大群落の側だった。 途中で小雨が降り出して落ち着かない食事になった。 おにぎり+コーヒーの簡単な食事だが、体温が上昇するのがわかる。

 月山神社東斜面の光景:西ー>東に流れる雲・草紅葉・バイケイソウの実・ウゴアザミ群落

月山東斜面の先には遠く「飯豊山連峰」が見えるはずだが、今日は其処までの視界は無かったが、目線よりも下にある稜線に下から雲が湧き上がり、また消える繰り返しだが徐々に雲の量が増加してくる。 天候も悪くなる気配だった。  13時20分から下山開始することにした。 

月山登山A:【第2/3編】に続く