尾瀬ヶ原トレッキングA(第2/5編)
<第2日目(第1/3部):山の鼻〜竜宮分岐〜東電小屋
温泉小屋
〜三条の滝〜見晴十字路〜沼尻〜尾瀬沼>

登山年月日  平成15年10月12日 小雨・曇
登山メンバー <4名>殿川紘史 殿川五百枝 今村直江 平田美代子
主要ルート 【第2日:10/12】山の鼻・国民宿舎(7:15)−>(8:00)牛首(8:05)−>(8:50)竜宮小屋分岐ー>(9:20)東電小屋(9:55)ー>(10:15)見晴分岐(10:20)−>(10:45)温泉小屋(11:00)ー>(11:30)平滑の滝(11:40)−>(12:00)三条の滝(12:15)ー>(12:50)平滑の滝ー>(13:05)温泉小屋・昼食(14:00)ー>(14:20)見晴十字路(14:35)−>(15:35)白砂峠ー>(16:25)沼尻(16:30)−>(17:20)尾瀬沼・長蔵小屋(泊)
所要時間 合計=10時間5分 <AM7:15−PM5:20>

       池塘とダケカンバの木
      <牛首〜竜宮小屋分岐>

尾瀬ヶ原・尾瀬沼周辺地図

【トレッキング第1日目】  【トレッキング第2日目: #1 #2 #3 】   【トレッキング第3日目】

山の鼻〜竜宮分岐〜東電小屋〜温泉小屋

朝5時頃気がつくと雨の音が結構強く、やっぱり雨か? との思いで5時半ごろ起床。 6時から朝食。 残念だが朝から雨の中の出発だが早朝の様な強さでなく幸運。 膝を負傷の五百枝さんは、痛みで熟睡できなかったらしい。 注文した「オニギリ弁当」を受け取り、上下を雨具で固めて、7時15分牛首をめがけて出発する。 徐々に雨は上がる気配をみせはじめた。 尾瀬ロッジの出て間もなく樹林帯を抜けて、左右が広大な湿原に出た。 その湿原は一面の草紅葉に覆われているが、トラ模様がはっきりと判る。 色の濃い部分は草でなく小さい木ノために幹の色が黒く見えるようだった。 明るい色のところよりも幾分低い。 右手にやや広い池塘が現れ、羊草の丸い葉が水面に浮かび、色ずき始めるも緑色の葉も沢山残っている。 視界は数百メートル先の「牛首」が微かに見える程度だった。 

トラ模様に見える草紅葉 3人ともこのスタイル 羊草が浮かぶ池塘に僅かに雨が見える

上田代を牛首目指して前進。 早朝で交差するハイカーは多くなかった。 湿原の低潅木の枝には雨の水滴残り、弱光線で眺めると光って見える。 牛首に近づくと、大小の池塘が無数に左右に見え、無風の水面にはハイカーの鮮やかな雨具の姿・周囲の景色(色づいた木々)が映る。  

落葉樹の水滴 風が皆無で鏡の如く山を映す池塘群

牛首は山の鼻から竜宮小屋方面とヨッピつり橋方面への分岐点であるので、休憩所には大勢のハイカーが集り、ザックを下ろすところを探すのに苦労するくらい混雑していた。 牛首の山を背景に記念写真をとりながら、5分休憩後、竜宮小屋に向かって出発した。 25キロの荷物が重く、湿原の説明看板毎のスポットは荷下ろし・休憩に好都合だった。 雨も止んでいる時間の方が長くなり明らかに好転の方向だ。 鬱陶しいので防水キャップなので、ゴアーの雨具の帽子を外して歩行した。

東電小屋方面への分岐:牛首休憩スポット 木道側の休憩ポイント毎:小休止の繰り返し

中田代に差し掛かり湿原の中央部に「ダケカンバ」が生い茂り湿原の絶好の撮影ポイントになっている。 木道から見て左手に入る支道を入ると、湿原の中の小川の背景に遠く至仏山が見えるポイントに来る。 6月初旬には「ミズバショウ」の鑑賞ベストポイントであるが、今はただ小川に枯れかけた「ミズドクサ」が繁茂するだけの寂しい光景だった。 その中で際立つのが「小さいリンゴ」のような真赤な木の実と雨の雫が光って唯一のアクセントだある。 木道の左手の池塘の浮島の形が平坦な湿原では目立つ存在だ。

晴天なら正面が至仏山

トイレ休憩は不要との事で、8時50分に「竜宮小屋」の直前の分岐で「ヨッピつり橋」方面に左折した。 草紅葉の薄茶色の中で色の濃い茶色は「ヤマドリゼンマイ」で木道の左右に広がる。 そこを過ぎると左手に池塘に映る紅葉した山が美しい。 列をなした鮮やかな色は三又から直接「ヨッピつり橋」に向かうハイカーだった。 茶色だけの単純な湿原では「赤・青・黄色」の雨具は目立つ。 つり橋入り口では殆どのハイカーが記念写真を撮る。 順番を待って手早く撮影して、橋を渉る対岸にひと際目立つ紅葉した木が一本。 

竜宮小屋に向かう 竜宮小屋に立ち寄らず、ヨッピつり橋方向へ左折した木道 ヨッピつり橋

紅葉した木は小川の縁・クマザサの緑色の中にあった。 この一帯だけ真緑のクマザサが茂る。 急に広がった湿原の草紅葉の先に東電小屋が見え出した。 数年前の今ごろ、この付近で「子熊」を見て近づき、親熊に襲われた記事を思い出した。 こんな見通しの良い所で熊に襲われるとは想像しがたい。 途中休憩を省いたので、かなり疲れて9時20分、東電小屋到着。 雨は完全に上がり、時折薄日さえ見える程度に回復して天気同様気分も良くなる。 左手の建物内には休憩に入れないと返事したら「無料休憩所」の看板を示され、今まで一度も内部に入らなかったことで随分損した気分になった。 トイレ方向に植え込まれた木の紅葉は真赤で見事!!。 軽食を含めて35分休憩して9じ55分に温泉小屋に向けて出発。 

只一本の紅葉とクマザサ 東電小屋無料休憩所  東電小屋からヨッピつり橋方面を望む

東電小屋を出て紅葉した林を抜けると正面には5合目以上がガスに隠れた燧ヶ岳が見えた。 尾瀬ヶ原の全ての水を集めて流れる「只見川」に架かる「尾瀬ヶ原橋」に差し掛かる。 この橋から眺める水の流れは背後に紅葉した「ブナの茶色」「柳の黄色」と「水の白色」の組み合わせは綺麗だ。 

背後はガスに隠れた燧ヶ岳 尾瀬ヶ原橋と只見川の流
只見川の流れと紅葉               木道に張り付く落ち葉 赤田代湿原とヤマトリカブトの花

尾瀬ヶ原橋を渡り樹林帯を登りきるとまた紅葉した湿原に出た。 樹林の中の木道には楓などの落ち葉が貼り絵のようで綺麗だった。 唯一の花「トリカブト」が高さ30cmにも満たない株に数個の花を透けていた。 「見晴十字路」からの木道とのT字路の休憩スポットで一服。 見晴方面の背に、他のハイカーのお願いして【4人での記念写真】を撮って貰った。 3人から真中に座れと言われて、少し照れながら・・・。 10時20分に温泉小屋に向かう。 道中には湿原植物の背丈が低くなり、苔類が良く種類か観察された。 「コスギラン」を含む2−3種類の写真を掲げる。 絨毯の様に一面が苔の所もあった。 

見晴分岐点 コスギラン 名前調査中  名前調査中 日陰の楓は色が薄い

木道の両側の葦がなくなる頃、前方に「温泉小屋」が見えてきた。 一株だけ「ワレモコウ」を見つけた。 トリカブト同様に一番遅くまで尾瀬ヶ原で見られる植物だろう。 10時45分温泉小屋到着。 此処・温泉小屋に荷物を置いて「平滑の滝」「三条の滝」の見学に出かける。 

ワレモコウ 各種紅葉の混合 アア疲れたな・・・ 昔ながらのポッカ オオウバユリの種

果物(リンゴ)を食べて鋭気を養い、尾瀬ヶ原の最高のスポット:滝見物の相談をした。 当初心配した末妹の美代子さんは元気だして滝見物荷行きたいとの返事。 膝を負傷の長姉の五百枝さんは自重して、此処で3人を待つとの合意が出来た。 滝までのルートは平坦地が無く、「平滑の滝」までは、滑りやすい下り道、そこから先の「三条の滝」までは,石の多いアップダウン繰り返すキツイ下り道のため、残念だが、同行しない判断は正解だ。 11時に三条の滝に向けて3人で出発。 小生が少量の食糧・水を入れたデイバックを持参。
【トレッキング:第2日(第2/ 3部)】
<温泉小屋〜三条の滝〜温泉小屋>に続く

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スライドショー:【トレッキング第1日】 【トレッキング第2日:#1@ A  #2:@ A  #3:@ A 】 
【トレッキング第3日:#1@ A