| 大台ケ原：大杉谷下り：第２日＜第３/３編＞ ＜駐車場～日出ヶ岳～粟谷小屋～堂倉滝～光滝～七つ釜滝～桃の木小屋＞
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 七つ釜滝（３段：４０ｍ） |
| 大台ケ原：大杉谷下り：第２日＜第３/３編＞ ＜駐車場～日出ヶ岳～粟谷小屋～堂倉滝～光滝～七つ釜滝～桃の木小屋＞
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七つ釜滝（３段：４０ｍ） |
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| 【大杉谷トレッキングマップ・概念図】 【詳細地図：①・②・③】 |
| スライドショー：【第２日・第３/３編 ①：光滝～七つ釜滝】 【第２日・第３/３編 ②：七つ釜滝～桃の木小屋】 |
| 【大台ケ原概要】 三重県・奈良県境界部に位置する「大台ケ原」の生成過程は、海底が隆起し、その後日本一の降雨によって周辺を削り取られて出来たのが、大台ケ原である。 大台ケ原は亜高山性の針葉樹と、ブナ、ミズナラ、カエデ類からなる原生林があり、一方では立ち枯れとササ原の晴れやかな草原部分もある。 この準平原の大地部分まで車窓から植生の変化を楽しみつつ登るのも良し。 森、渓谷、そして素晴らしい展望が待っている。 【大杉谷概要】 大杉谷は日本一の多雨地帯の「大台ケ原」から流れる水が削った厳しい渓谷の一つである。日出ヶ岳から南東に下って宮川ダム貯水池、までの約１０ｋｍの渓谷で大杉谷登山道が整備されている。 大杉谷の原生林は海抜８００ｍの七つ釜滝から下流域のシイ、カシ類を主とした温暖性常緑樹林帯、上流域のブナ、ミズナラを主とした冷温帯性落葉広葉樹林、日出ヶ岳（１６９５ｍ）山頂部一帯のトウヒ、コメツガを主とした亜高山帯針葉樹林にくぶんされ、森林帯の垂直分布と、その変化を容易に観察することが出来る。 その豊富な森林帯には特有の動植物も繁茂しており、この「原生的な天然林及び動植物の保護」の為に『大杉谷森林生態系保護地域』が国有林に設定されている。 【添付マップ参照】その国有林では森林をその役割に応じて、「水土保全」「森林と人との共生」「資源の循環利用」の３つのタイプに区分している。 大杉谷国有林は、原生状態に近い森林がまとまりを持っていることから、『森林と人の共生林』に区分され、特に重要と考えられる森林については『大杉谷森林生態系保護地域』に平成３年３月に指定された。 この保護地域は「保存地区」と「保全利用地区」の２つから成る。 保存地域（コアエリア）は原則として手付かずの状態で維持し、自然の推移に任せることとしており、、５０９Ｈａが指定されている。 保全利用地区（バッファーゾーン）は、保全地区を取り囲んで、周囲の環境の変化が保存地区に及ばないようにすると共に、自然観察場としても利用可能な場所で、８８２Ｈａが指定されている。 ＜林道内の近畿中国森林管理局・三重県森林管理署の看板より抜粋して記載＞ |
| 光滝を離れると左岸には「アカヤシオツツジ」の鮮やかな花が満開状態で咲いていて松の緑の中で特に目立った。 数株、それも大きい木だった。 その直後はシャラ系統の新緑が目を引いた。対岸の河原と森には陽が当らず暗い為、朝陽に照らされた新緑がひと期は鮮明に見え、浮彫りにした彫刻のようだった。 |
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| 左岸ルート側のアカヤシオツツジ | 魅力的な新緑 | |||
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| 新緑とアカヤシオツツジ | 映える新芽 | ヒメシャラの新芽と茶色に光る幹 | |||
| 沢に沿った岩場のルートが暫く続き、上から見下ろす淵は陽光に照らされるとエメラルド色に見えて、新緑・ヤシオツツジ・水と足場の悪さを忘れさせる様な気持ちよいトレッキングが継続した。 それから急激な危険箇所とも思われる下りが続いた。 岩場の間から瀬音が聞こえ出した。 木製の橋を渡ると「大杉谷：七つ釜滝」の表示板の遠方に、３段に見える滝が現れた。 |
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| 巨岩とヤシオツツジ 静かな流れの渓流と淵の水 水の少ない沢 | 休憩所の看板 | ||||
| 七つ釜滝：３段・４０ｍ |
| その看板には「滝周辺の地形・地質」の説明もあった。 高度差：２００ｍ以上はあろうかと思われる稜線から割れ落ちる谷の底に「七つ釜滝」が３段：４０ｍの滝を見せ、夫々の段の滝には大きい滝壷を持つ大きな見応えのある滝だ。 午後２時半を過ぎて、高い周囲の稜線に遮られて、陽光が第３段目には当たらずに日陰となり、上２段とは明るさが大幅に違う為、写真撮影には条件が悪かった。 こんな条件では「白飛び」は避けがたい。 シャッター速度・露光補生を変えて数十コマを撮影。 約２５分間休憩も兼ねて撮影して、１５時０５分七つ釜滝を出発。 急坂を注意深く下った。 |
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| 滝全貌 | 第１・２段目 | 第１・２・３段目 | 第１・２段目 | 第２段目 | 第３段目 全体クロ図アップ | |
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| 第１段：ノーマル・スロー速度 | 第２段：ノーマル | 第３段：ノーマル スロー速度 | １．２段：ノーマル 背後の稜線 | |||
| 七つ釜滝ー＞桃の木小屋 |
| 「七つ釜滝」は今日最後のハイライトスポットだった。 急坂を降り切ると水の少ない沢と同じレベルに沿って岩を削って右岸に作られた登山ルートを辿る。 |
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| 最後の一瞥：１．２段 と３段目の滝・釜 | 七つ釜滝の下流はまた緩やかな沢に変身 | |||
| 数箇所には削った岩壁に打ち込んで固定したクサリ道があって、危険箇所とは感じにくい安全なルートが続く。 深い谷底は午後３時を過ぎると薄暗く感じる。 露光条件を見るとその変化の大きさに驚く程だ。 |
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| 日陰の沢 | 巨岩を削ったトレッキングルート | 暗さを増した谷筋の小道 | ||||
| 眼前の稜線は夕陽にい照らされて輝き、一方谷底は暗さが漂い始める。 道の先に今夜の宿泊予定の「桃の木小屋」が小さく見えてきた。 もう暫くで今日一日の終点に到着だ。 |
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| 歩きにくい岩のルートやクサリの在るルート 谷間の桃の木小屋が見えた | 森林生態系保護看板 | ||||
| 桃の木小屋の屋敷内に入る所に幾つかの看板があって、大杉谷を判りやすく解説したものだった。 ① 大杉谷登山歩道地図（左下） ② 大杉谷の原生林解説 ③ 桃の木小屋の位置関係図 ④ 大杉谷：距離・高度・位置関係図 ⑤ 森林生態系保護地区。 これ等は何れも判りやすい。 大杉谷原生林の構成は森林帯の垂直分布とその変化を容易に観察出来る。 この一帯は海抜約８００ｍ＜で下流域はシイ・カシを主とする「温帯性常緑広葉樹林」、此れより上流部のブナ・ミズナラを主とする「冷温帯性落葉樹林帯」、日出ヶ岳（１６９５ｍ）山頂部一帯のトオヒ・コメツガを主とする「亜高山帯性針葉樹林」に区分されるとあった。 特に興味を引いたのは④の「大杉谷全体を距離・高度・位置関係」を３次元で現した表で、ルート上の主要地名も付加されている始めて見る便利な表だ。 入口で５分以上も使ったので同行したＯＮ氏は先に桃の木小屋に入っていた。 |
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| 大杉谷登山歩道図 | 大杉谷の原生林 | 桃の木小屋の位置 | 高度差と距離図 | 桃の木小屋 |
| １５時４０分に桃の木小屋に到着。 宮川ダム貯水池の連絡線の開通前で、今夜の客は道中に相前後した約２０名のグループと我々二人だけだった。 そのパーティはまだ到着していない。 素泊まり料金：￥４３００を支払い荷物を２階に上げる。 真ん中に通路で別けた左右にベッドスペースを作った完全な山小屋スタイルでとても機能的なレイアウトだった。 素泊まり用の炊事場はなく、本来は下の「河原」で行う炊事も今日は特別に入口付近のベンチでの許可が出て、非常に好都合だった。 水は室内洗面所から近い。 二人は思い思いのメニューで栄養補強。 美味さ・調理の早さ・栄養価から定番の「カレー＋ピクルス＋コーヒー」を夕食とした。 夜７時過ぎから食堂・リビングの部屋に移り、２０名のメンバーの会話に参加。 山好きの集まりだけあって、過去の山行経験談、此れからの登山計画・夢等の話が絶え間なく続いた。 その中の一人：ＴＴ氏がメールアドレスを開示しながら、今日撮影できなかった「アカヤシオツツジ」の写真をメールで送って欲しいとの申し出にＯＫした。 午後９時頃に従業員との会話の後で、明日を考えて就寝した。 本日の総歩数：２０，４００歩。 |
| 大杉谷下り：【第3日・第1/３編に続く】 【第２日・第１/３編に戻る】 【第１日に戻る】 |
